”キッカイ城”に向かう、’うらし’と亀の姿のお爺さん達を乗せた車は、
黄昏から宵に変わる居城区域を暫く走ると、ある地下施設に入り、
この星の女王、’美栄輝’の居城”キッカイ城”に到着しました。
目的の地に居ると思うと中々寝付けず、寝ても早く目覚めて仕舞い、
もう眠れそうにありません。
そこで、’うらし’と亀の姿のお爺さんは、外に出てみました。
黎明の景色は、まだ薄暗く、様子が良く分かりません。
とは言うものの、何処にも、城どころか建物が有りません。
そして、朝になり目にしたのは、何処までも広がる砂の海でした。
見えたのは、僅かに生えている草を食んでいる、野生動物の姿だけ。
透かさず「亀だけど、引っ繰りカエル~!」と、亀の姿のお爺さんは、
精一杯驚いて見せました。
ですが、誰にも分かって貰える訳も無く、、。
つづく。