ネズミ達の話が、解る様になったお婆さんは、音を立てない様に、静かに話を聞きながら、様子を見ていました。
そこへ、やはり巨木の洞に吸い込まれた、オニギリと’きんの’、’鉄の斧’が、その部屋に転がり落ちて来ました。
そこで、元気なお婆さんを見て、安心した’きんの’は、’多厳の滝’の出来事を話しました。
その話を、聞き終わったお婆さんは、お爺さんの事など、何か知っている様でしたが、
「無事が何より、一番だから」と喜んでくれました。
そして、’きんの’には、ネズミの鳴き声を聞いても分からない様なので、
どうやら此処は、ネズミの世界らしいと説明しました。
つづく。