考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

人材への公共投資

2011-01-18 23:59:41 | 徒然なるままに

大卒の就職内定率が過去最低の水準となっているというニュースが出ていますね。

内定率「超氷河期」過去最低68・8%(読売新聞) - goo ニュース

読売新聞 2011年1月18日(火)13:58

今春卒業予定の大学生の就職内定率(昨年12月1日現在)は前年同期を4・3ポイント下回り、68・8%だったことが18日、厚生労働・文部科学両省の調査で分かった。
2年連続の過去最低の更新で、「就職氷河期」で最も厳しかった1999年同期(74・5%)より5・7ポイントも低い水準。統計を取り始めた1996年度以来、初めて7割を割り込み、学生の就職事情の厳しさが一段と鮮明になった。
最終的な就職率(4月1日現在)の過去最低は2000年の91・1%。当時より内定率は低く推移、景気の先行きも不透明なため、文科省は、「最終的な就職率も過去最低となる可能性が出てきた」としている。

かなり厳しい話ですよね。
たまたま生まれた年、大学を卒業する年で、好景気の恩恵を受けるか、不景気の冷酷さを知るか。
もちろん、人生にとって、どっちが良いか悪いかなんて分からないんですけど。
それでも、選択肢が非常に限られるという点で、不条理だと思いますし、日本の雇用環境が変わらない限り、この新卒勝負という岐路は大きく影響しますので、このために有為な人材が不運にも埋もれてしまうかもしれないことは日本の経済・社会にとっても、もったいない話だと思います。

何とかならないものでしょうか・・・

細川律夫厚生労働大臣は、記者会見でこのような話をされたようです。

「大学生・高校生が就職できないのは国家にとって大きな損失。全力で1人でも多く就職できるように努力したい」
日経新聞2011.1.18夕刊社会面

たしかにおっしゃるとおりですし、がんばってほしいと思います。

けれども、新卒採用を1人でも多くという策では、本質的に大きな変化はなく、
単なる雇用の先取りになってしまう(=来年の雇用に影響がでる)かも知れませんし、
そもそも、今年卒業する人だけで良いのか?(去年は?その前は?逆に来年以降は?)
という話になるんだと思います。

新卒偏重、新卒信仰を変えない限りは、難しいんですよね。

だったら何が出来るのか?

ボクは、ぜひ、公務員の中途採用(特に地方)を活発化してほしいと思います。
変な公共投資をするより、良いと思うんですけどね。
都会のサラリーマンを地方に迎え入れる・・・これもさまざまな効果が出てきます。

これは、遠まわしではありますが、できれば、中高齢層の民間会社からの転職(場合によっては出向で受けるという手もあるかもしれません。)を広く受け付けて、雇用の流動化を図り、そこで空いた民間会社での若年層の採用枠を広げてほしい。

問題は、採用した人をどうするのか?どんな仕事に就けるのか?

という点なんですが、地方の企業を支援させたり、あるいは農業させたり(法的に無理?)、
この辺は、またあらためて書きますけど、いろいろと出来ると思うんですよね。
ちょっとした時限立法も必要かもしれませんが。もちろん、日本の新卒偏重の雇用環境が変わるまでの、暫定です。

誰かやってもらえませんかね?
ボクがやっても良いんですが・・・誰か呼んでくださ~い(半分冗談)。

 


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4 コメント

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re:雇用は公務員で吸収 (hoddy)
2011-01-26 22:55:17
moto金田浩さん、コメントありがとうございます。

変な公共事業よりも、変な雇用推進策よりも、公務員採用が一番良いと、ボクも思うんですよね~
しかも、それが地方の若者の受け皿となり、地方の老齢化を食い止める一手にもなる・・・

勇気のある政治家に、ぜひ、やってほしいと思っています。(ボクにやらせて!とも思ってますが・笑)

返信する
雇用は公務員で吸収 (moto金田浩)
2011-01-24 21:09:12
民間では無理ですから国家公務員で吸収
するのが良いと私は愚考していますよ。

無論終身雇用、正社員です。仕事は智恵
智恵でなんとかなります。

私のコメントは単純で申し訳ありませんが。

最初に良いコメントがあり感動しました。

返信する
コメントありがとうございます。 (hoddy)
2011-01-22 23:28:43
やまださん、はじめまして。
コメント、拝読させていただきました。
返信する
Unknown (やまだ)
2011-01-19 00:31:25
「70社受けたけど、まだ内定は一つもありません。」大学生の内定率が57%。マスコミは可哀想な学生を取り上げ、政府の対策が悪い。企業が採用を絞っている。景気は最悪だ。と、煽ります。私は各社掘り下げの足らない取材にいらだっています。学生を不安にさせパニックを引き起こすだけの報道です。また、不安心理に付け込んだ業者の営業補助になっています。
確かに今学生さんの就職は困難です。しかし問題は政府が、企業が、雇用が、とマスコミが連呼する単純な問題ではありません。
(1)大学、学部の新設、増設をすすめすぎた文部行政の失敗。
 若者の数は減っているのに、反対に大学生の数は、1985年は185万人。2010年には288万人と100万人も増えています。猫も杓子も大学進学。AO入試や推薦入試でほぼ無試験で入る子が増えました。そんなに都会で大卒の仕事が正社員であるわけないのです。大学が増えすぎたツケが学生にきているのです。
(2)学生の都会、大企業志向
そして、大学生たちが希望するのは都会の大企業や有名企業、人気業界。これらの採用のパイは決まっているから、当然、枠からはみ出る人が大量に出てきます。一方中小企業は採用意欲が旺盛なのです。農林水産業や介護の現場では人出不足です。徳島県などは県をあげて第一次産業助成をしています。3Kを嫌い、自分の実力アップに努力せず「70社受けました。何処も採用してくれません。」と嘆くのは、おかしいのです。
(3)そもそも学生の質の低下
「分数の足し算もできない大学生が増えている。」と、大学生の学力の低下をかつて大きく取り上げたマスコミが今度は、そのレベルの学生たちが内定をもらえないと騒ぎ立てるのはそもそも論としておかしい。テレビ局も新聞社も自分達は採用数を抑え、かつ早期に採用活動をしておきながら、です。よくわからん勉強内容の大学へ無試験で入り、だらだらすごしてネット中毒になっている非リア充が厳しい就職試験の面接試験で敗退するのは当たり前なのです。無試験進学+ネット&携帯文化の相乗効果で今学生の質は非常に低下しているのです。
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