大まゆ均の活動日誌

日本共産党 三木市議会議員 大まゆ均です。
議会のことや日々の活動を報告します。

山田錦と農業振興について

2021-01-06 20:37:51 | 議会活動

12月11日の市議会で山田錦の振興と農業施策について質問をしました。質問と答弁の内容は次のとおりです。

(大眉 均議員)酒の需要が減り、昨年度の山田錦の在庫があることから、作付が減らされました。今年は、夏の猛暑とウンカの発生で収量が減少し、検査の等級も悪くなっているようであります。また、出荷の際に農協から渡される概算金は、昨年と比べて特上で1万3,200円が1万円に、特等で1万2,300円が1万円に、1等1万1,375円が8,000円にと3,000円以上引き下げられています。最終の精算金額は未定でありますけれど、収量が減り、単価が減る下で山田錦の生産者は大きく減収しています。今年の山田錦の作況並びに生産者の手取り減少をどのように把握されているのか、これらの支援策についてお尋ねをいたします。また、来年も減産が求められることになると思いますが、今後の振興策についてお尋ねをいたします。

 新型コロナウイルスの影響に対して、国のほうでは、持続化給付金、経営継続補助金、高収益作物次期作支援交付金などの支援策が設けられております。これらの制度の内容と農業者への周知はどのようにされたのかお尋ねをいたします。

 次に、今後の農業について、農業者へのアンケートが行われました。これは、農業振興地域整備計画、農村振興基本計画の資料とするとされております。来年度に向けて三木市の農業の在り方や農地の利用についての計画を行うものでありますが、アンケートの集約内容と人・農地プランの策定などの活用方法、計画作成についてお尋ねをいたします。

(産業振興部長 與倉秀顕)1点目、今年の山田錦の作況と今後の振興策についてでございます。令和2年度、水稲の作況指数は、兵庫県では95のやや不良と10月30日農林水産省より公表がございました。山田錦については、初期の苗の育成不足と出穂期以降の高温による影響から例年に比べて収量や品質ともに低めの傾向にあり、登熟期の日照不足等により登熟不良が多く、上位等級の発現率も低めであると加西農業改良普及センターより報告を受けております。

 今後の振興策につきましては、補正予算でお願いしている消費拡大推進事業のほか、山田錦の本年度の買取り価格の確定や来年度の作付計画の発表を待ち、必要に応じた新たな振興策を考えてまいります。

 次に、国の持続化給付金、経営継続給付金、高収益作物次期作支援交付金などについてお答えいたします。

 持続化給付金につきましては、本年5月に既に減収が見込まれたイチゴ農家や認定農業者、新規就農者へ郵送にて制度の照会を行い、併せて税に対しても制度のPRを依頼いたしました。

 経営継続補償金につきましては、国のほうから県を介して各JAへの周知と申請受付等が依頼されております。

 高収益作物次期作支援交付金につきましては、5月より2月から4月にかけての出荷実績のある生産者へ制度を紹介し、申請事務を進めてまいりました。高収益作物次期作支援交付金につきましては、10月25日に抜本的な運用見直しが発生したため、先般12月4日に対象者に向けた農林水産省近畿農政局により説明会が開催され、再申請事務を進めているところです。

 持続化給付金については、来年1月15日の申請締切りが迫っておりますので、12月15日の農会長会やホームページにおいて該当者への申請を呼びかけてまいります。

 次に、農業者へのアンケートの結果と今後の方策についてでございます。 農業者アンケートは、農地の維持や農業を守り、継続するための課題を分析し、農業振興地域整備計画の見直し及び今後の農業、農村の支援について検討を行うために実施をいたしました。現時点で対象118集落のうち、108集落から提出があり、そのうち70集落までの集計が終わっております。回答は、今のところ、ほとんどが60代から80代の男性で、農業経営の形態は、市内または近隣市町で働いている第2種兼業農家の方がほとんどとなっております。農業者アンケート結果は、今後各集落にフィードバックし、集落の農業の将来の在り方を明確にする人・農地プランの新規作成、改正に活用させていただきます。

 また、市としても、10年先を見据えた農業振興を推進する上で貴重な御意見でもあり、JA等関係機関とも情報を共有しながら今後の農業振興に努めていきたいと考えております。

 (大眉 均議員)山田錦は去年より減産されて、その上で収量、収入、そして価格が下がったということからいいますと、本当に危機的な状況だと思うんです。その辺で山田錦の生産に携わる人たちのやっぱり意欲が大分下がってきていると思うんです。ほかの作物に替えて農業が続けられるということになればいいわけなんですけども、普通の食料米、主食米に替えたとしても、今年も値段が下がっておりますし、コロナ禍で米の売行きそのものが下がっているわけですから、ここへシフトするっていうのもなかなか難しいんかなと思うんです。そうすると、ほかのものを選択するしかないという点で、何かいいものがないのかということが言われてるわけです。新聞報道などによりますと、小麦を作っていた加東市が大麦に切り替えて、大麦の販売でまちおこしをしようと、みのり農協も、西脇や多可のほうでも小麦の生産から大麦生産に切り替えていこうっていうふうに、小麦が大麦に替わるだけなんですけども、やっぱり米に替わるものをやはり目指していかなければならないというふうに思うんです。次の農村の計画、農業の計画っていうのが、農地の問題で農業振興地域をどういうふうにするのかっていうことで、今農業振興地域に指定されているけれども、荒れているとか外していかなければいけないという見直しをアンケートに基づいてやるんだということになっていて、農地が、そのものが減っていくんではないか、振興地域そのものが減っていくんではないかというふうに思うんですけども、優良な農地を残しつつ農業を振興させていくということでは何らかの対策が必要だと思うんです。そういう点でもっと広く市民の声を聴いていくということ、それから新規参入者をやっぱり大事にしていくということが必要ではないかと思いますが、今後の農業の在り方についてお尋ねをしたいと思うのですが。

産業振興部長(與倉秀顕)今後の農業の振興についてということでお尋ねになっていただいております。議員も御存じのとおり、今ほとんどが三木市の中ではまず兼業農家であるということで、その兼業農家の中で今主に山田錦であるとか食用米のほうを作っていただいているということでございます。そういう中で、高収益な作物について転換は、国としても県としても、また、市としても進めてはおりますけども、兼業しながら高収益な作物を作るというのはなかなか難しい。ですので、加東とかその辺は麦への転換、たしか稲美町なんかも麦への転換を図っているということは聞いております。こういう話を、正式な場ではないですけど、JAさんに聞いたときにも、今のところ三木ではそういう転換はJAとしてはまだ方針はないんだよというお答えでした。ただ、そういう転換をする上では、基本的には私はやはり、今回のアンケートを取ったということで、このアンケートの結果をもって今議員が懸念されているそのことをやはり農家の方々に、村のほうに、地域のほうに返していって、そして人・農地プランを今現に作成し直しとか、新たに作成しようとしているわけです。そこの中で、やっぱり自分たちの農業を今後どうしていくのかっていうのは、地域のその土地の使い方、先ほどおっしゃいました農業地と非農業地のことも含めまして、地域のほうでまずしっかりとどういう形にするのかを大規模に集約してどっか営農的にやっていくのか、法人化を目指すのか、それとも外部からのものも入れながら、先ほど言った新規就農をされるようなことを地域として受け入れるのか、こういうようなことをしっかりと議論していただいて、その議論を一緒に我々もさせていただいて、その中で新しい施策っていうのを生み出さないと、行政がこうしてくださいということだけではこの問題は解決はしないというふうに考えております。

(大眉 均議員)本当に大変ですね。今朝出会った人から「誰か作ってくれへんかな」と言われました。「おたくは息子さんがいてはって一緒におってやのに」と言うたら、「そんなん仕事に行っとうし、まともに農業はできひん」というふうなことを言われました。兼業に行っていても、今まで農業ができたんですよね。ところが、今は兼業でお勤めの若い人っていうのは、遠くで働く、あるいは残業が多いということでなかなかできないし、赤字分を補填するだけの収入を持ってないというようなことからそういうことが難しいんだろうかなというふうに思うんです。ただ、芽もいっぱいあると思うんです。こんなことばっかり言うとったんでは前へ進まないですから、やはり新たな芽を見つけて、それを積極的に応援するということが必要やと思うんです。先ほどありました高収益作物の支援金、これが政府のせいで、申し込んどったのに条件が変わって出せなくなったということで、大変なことになっているわけなんですけども、高収益作物を狙って本当に一生懸命やっていただく方も市内には幾つかいらっしゃると思うんです。そういう方々に対するきめ細かな支援っていうのが必要だと思うんです。人・農地プランも、それぞれの地域に出かけようと思ったら大変なことでございます。中心な人をつくって、それから手だてを尽くしていくということが必要だと思うんです。このままいったら、三木の農業はなくなってしまうというふうに思うんですけども、私はそればかりではなくて、いろんな若手の人たちとか、あるいは外から入ってきて希望を持ってやっておられる方、こういうことに支援を注いでいただきたい。そして兼業でも頑張っているよという人にも支援をしていただきたいと思います。


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