介護の技術・知識のまとめ

研修で学んだこと、職場で経験したことなどをまとめた場所です

食事の介助の観察ポイント

2021-03-25 15:44:21 | 生活支援技術

食事介助の留意点

  • 食前の手洗い(消毒)を忘れない
  • 食事環境を整備する
    衛生的な環境、安全で落ち着いた雰囲気、適切な場所の選定
    ベッド上で食事する場合は、なるべく健側から介助できるベッド位置を確保する
  • 姿勢を整える
    なるべく椅子に座る。折りたたみ車いすは、座位が不安定になりがちなので誤嚥の危険が高まる
    あごを少し引いて、イスに深く腰掛ける
    踵を床にしっかりつける
    テーブルと椅子の高さを調整する。上から食事が見えるように
  • ベッドで食事をする際の姿勢
    できるだけ座った姿勢(90度に近い角度)をとる。足を踏ん張れるように足底の位置を調整する
    介助者と同じ目線に合わせた高さにする
    ベッド上で座位が取れない場合は、体幹30度の仰臥位
    枕を高くするなどで、頸部を前屈させる
    片麻痺の場合は、やや健側を下にした軽い側臥位にする
  • 先行期の注意事項
    全身状態の変化や異常
    顔面や口の異常、舌のむくみ
    誤嚥やむせの既往はないか
    身体状態に適した食事形態と食器類の準備
    食事中の注意事項の確認
  • 準備期の注意事項
    咀嚼動作や回数の変化や異常
    食塊を作る動作の変化や異常
    食べこぼしの状況の変化
  • 口腔期の注意事項
    吞み込み動作の変化や異常
    呑み込みのタイミングの変化
  • 咽頭期の注意事項
    むせこみ、誤嚥や呼吸の異常に注意
    窒息時のチョークサインがあったらすぐに対処する!
  • 食道期の注意事項
    つかえ感の有無
    食道裂孔ヘルニアがあると、嘔吐することがあるので注意

食べ残しがあった場合、その理由を確認する。普段との違いに気付くように日常の観察が重要


移動・移乗における観察のポイント

2021-03-25 15:32:23 | 生活支援技術

観察ポイント

  • 「いつもと違う」をキャッチできるように
  • どのように違うのか、言語化できるように
  • 行動の変化と心身の変化を関連付けて考えられる(科学的・具体的な原因を考える)
  • 普段から観察ポイントを意識しておく。「この人はどこに注意して観察すればよいのか」を意識する
    実際には、動作が複雑になったり利用者の状態の変化によって観察ポイントはどんどん多くなるが、それを怠ると事故になってしまう
  • 過剰介護は機能低下を引き起こす危険を含んでいる
  • 生活変化の観察が病気やけがの治療に大きく役立つ
  • 介護計画を立てるために、今後の病状の変化を理解する
  • 福祉用具の取り扱いを正しく理解し、不具合を早期に発見し報告する
  • 環境の変化が身体状況や行動範囲に影響するため、多職種間の連携に努める

 


ペースメーカー使用者に対する配慮事項

2021-03-25 09:30:27 | 生活支援技術

ペースメーカーは、徐脈性不整脈の治療に使われる

徐脈性不整脈(洞不全症候群)

  • 心臓の拍動をつかさどる洞房結節が機能せずに、心臓の動きが止まってしまう
  • 脳への血流が減り失神することもある

 

ペースメーカー使用時の注意事項

  • 運動
    ほとんどの運動が可能だが、体がぶつかるような運動は避ける
  • 入浴
    問題ないが、入浴時間は短め(10~20分程度)の方がよく、サウナも同様に短時間がよい
    電気風呂(お湯に低周波電流が流れている風呂)は利用しない
  • 旅行
    問題ないが、車のシートベルトによる圧迫に注意(左側に埋め込んでいるため、シートベルトの位置に注意)
    飛行機の搭乗時の金属探知機で影響を受ける危険があるので、事前に係員に伝えること
  • 家庭用電気機器
    ほとんど問題ないが、IH調理器、電動工具を使用する場合は、ペースメーカー本体に近づけない
  • 通信機器(スマートフォンなど)
    ペースメーカーの植え込み部位から15cm以上離す。自分で耳に当てて通話するのは問題ない
    電源を入れたまま胸ポケットに入れない
    小型無線機(トランシーバーなど)は使用を避ける
  • 電子商品監視機器(EAS お店の万引き防止ゲートなど)
    ほとんど影響しないが、安全性確保のためには中央付近を速やかに通過するのが望ましい

 


衣服着脱の介助

2021-03-23 10:38:28 | 生活支援技術

脱健着患 麻痺のない側から脱ぎ、麻痺のある側から着る

プライバシーの保護に注意

  • 肌の露出を最低限にする
  • カーテンなどでプライバシーを保つ

保温に注意

  • 利用者の体が冷えないように
  • 介護職の手が冷たいと不快感を与えるので、冷たい場合は温めておく

自分でできることは自分でしてもらう

  • ボタンも、下の方は止められる場合は自分でしてもらうなど、細かく動作を分けて自分でできることを探す

着る衣服はできるだけ自分で選んでもらう

 


尿失禁への対処法

2021-03-23 09:47:29 | 生活支援技術

切迫性尿失禁

  • 飲水コントロール、環境整備、薬物治療、膀胱訓練、など

溢流性尿失禁

  • 原因疾患の治療、清潔間欠導尿、留置カテーテル

腹圧性尿失禁

  • 骨盤底筋訓練、尿失禁治療用具による治療、手術療法、など

機能性尿失禁

  • 機能訓練、環境整備、排尿誘導、福祉用具の活用