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介護の技術・知識のまとめ

研修で学んだこと、職場で経験したことなどをまとめた場所です

呼吸機能の変化

2021-03-21 10:00:08 | 高齢化による体の変化

ガス交換機能の低下

  • ガス交換とは、肺胞において血液に酸素を送り、二酸化炭素を取り出すこと
  • ガス交換機能の低下により、若い人と同じ量の空気を吸っても、血中酸素飽和度が低い状態になる

換気機能の低下

  • 換気機能とは、空気を吸ったり吐いたりする機能
  • 加齢とともに脊柱が全屈し胸郭の前後径が広がり、横隔膜の形が変わり収縮による上下運動が制限される
  • 肋軟骨の石灰化が起こる
  • その結果、肺活量が減り、予備能力が低下し、軽い運動でも息切れしやすくなる

 


循環器機能の変化

2021-03-21 09:52:47 | 高齢化による体の変化

血液中の赤血球数が減少する

  • 十分な量の酸素を運ぶことができず、貧血のような症状を訴える

血管壁が厚くなる

  • 血管壁が厚くなり、弾力が低下し、血流に対する抵抗が増して高血圧になる
  • 動脈硬化自体は自覚症状がない
  • 動悸やめまい、頭痛、息切れ、気分の悪さを伴う高血圧の場合は治療が必要になることもあるため要注意
  • 不整脈の頻度が増す

血圧の変化

  • 血圧の変化を受容し調整する機能が低下するため、血圧の上昇や下降に対応するのに時間がかかるようになる
    姿勢の変化時に、起立性低血圧を起こしてないかの確認が重要
  • 収縮期血圧(最高血圧)
  • 拡張期血圧(最低血圧)
  • 拡張期血圧の低下はわずかでも、収縮期血圧の上昇が顕著に見られることが多い
  • 脈圧(上下の血圧の差)が加齢により大きくなり、大きくなりすぎると動脈硬化のサインであることが多い

下肢静脈瘤

  • 静脈の拡張や蛇行が起こり、静脈の弁がきちんと閉まらないため、下肢静脈瘤が発生する
  • 特に、マヒした下肢や、長時間の座位・立位による心臓への血液の環流悪化により、局所性の浮腫ができやすくなる
  • 足首を動かす、ひざを曲げ伸ばしするなど、レッグパンピング(下肢のポンプ作用)を促す運動により血液循環をよくすることが重要

 


嚥下機能の低下

2021-03-21 09:39:21 | 高齢化による体の変化

高齢者の嚥下機能の変化

  • 舌骨上筋群(舌骨を前上方に引き上げる)、舌骨下筋群(喉頭蓋の閉鎖)の萎縮や緊張低下が起こる
  • 喉頭挙上がしにくく、喉頭閉鎖が弱まる
  • 喉頭表面の感覚低下や咳嗽反射が低下し、誤嚥があってもむせにくい状態になる。その結果、気付かないうちに異物が気管に入り込んでしまうことがある

 


感覚機能の変化

2021-03-21 09:33:01 | 高齢化による体の変化

視覚機能の変化

  • 視力の低下
    40歳くらいから低下し、75歳を過ぎると急激に低下する
    老視(老眼)は誰にでも訪れる老化現象
  • 視野が狭くなる
  • 明暗順応が低下する
    明るい場所から暗い場所への移動に際しては、視覚情報が途絶えるため、足元を明るく照らす工夫が必要
  • 色覚の低下
    物が黄色がかって見えるようになる。暖色系は高齢者でも目につきやすい
  • 動体視力の低下
    車の運転には注意。75歳以上の免許更新の条件

聴覚機能の変化

  • 感音性難聴
    高齢者に多い難聴。高齢化の影響が内耳に出る
    音に歪みが加わり、はっきりと聞こえなくなる。似た音の区別が難しくなる(1時と7時など)
    高音域から聞こえなくなる
    音を大きくするだけの補聴器では限界があるので、低めの声でゆっくり話す必要がある
  • 伝音性難聴
    外耳や中耳の衰えで起こる
    音が小さく聞こえる難聴
    補聴器の使用が効果的
  • 高齢者との対話では、声の高さや大きさ、話す速度、文章の長さ、表情や身振り手振りを交えた表現、静かな環境づくり、内容が聞き取れているかの確認などの配慮が必要

皮膚感覚機能の低下

  • 温度感覚の機能低下で、特に寒冷刺激に対する知覚が低下する
    真夏でも冷房を使わない、真夏でも何枚も重ね着をするなど
  • 痛覚は、体に常に痛みを感じていることが多く、異常時の痛みを感じないことも多い
    痛みの訴えが適切に表現されない場合もあるので、日常の観察、周囲の注意が重要

 


恒常性維持の4つの力

2021-03-21 09:18:44 | 高齢化による体の変化

恒常性維持の4つの力

  • 防衛力
    ストレスを引き起こす要因を避けたり、戦ったりすることにより、身体の恒常性を保つ機能
    皮膚のバリア機能、免疫機能など
  • 予備力
    その人に備わっている体力や生理的機能の最大の能力と、日常的に使っている能力の差のことであり、身体に蓄えられているゆとりの能力
  • 適応力
    ストレスを引き起こす要因が進退にとってストレスにならないように、順応していく能力
  • 回復力
    何らかのストレスを受けた時に、修復して元に戻そうとする能力