トムとジェリー力学

　蚊に言いたいことが、あるんだよね。

　あのさぁ、まぁ、お互い生きていくために、血を吸ったり、吸われたりするのはしょうがない。
　特に夜中に気になる、あのうるさい羽音も、物理的に否応なしに発生するもので、蚊がどうこうできるものではないだろうから、百歩譲って我慢しよう。
　でもさ、人から血を吸っといて、なおかつ、痒くするってのは、どうだい？
　仁義に反しているとは、思わんかい？
　たのむからさぁ、血を吸ってもいいから、痒くならないように、そっと吸ってくれないかなぁ。

　いや、昨日、夜中に蚊に刺されたらしくて、痒くて朝４時に目が覚めて、睡眠不足なんだよ。
　まぁ、ブログに書いても蚊は、読んでくれないとは、思うんだけどさ。

　そんな話はいいや。



　エレベータの下に男女３人が転落したって、ニュース見た？

　7月7日午前6時ごろ、名古屋市中川区中郷の雑居ビルで、1階に来ているはずのエレベーターがなく、ドアが開いて乗ろうとした男女3人が昇降路の中に転落する事故があった。3人は腰や肩を打つなどして軽傷。エレベーターは4階に止まったままで、1階ドアの一部もレールから外れていた。中川署はシステム故障の疑いがあるとみて原因を調べている。
　調べによると、愛知県蟹江町の男性（22）と中川区の男性（21）、同区の女性（21）の3人がビル1階でエレベーターのボタンを押し、乗り込もうとした。しかし、エレベーターが来ていなかったため、昇降路の深さ1．5メートルのくぼみに落ちた。

⇒時事通信社

　これってさ、なんか、おかしくないかい？

　だってさ、まあ、エレベーターが壊れていたとして、エレベータが来ていないのにドアが開いたとするよね。でもさ、エレベータが無ければ、ドアの向こうは真っ暗な空間が広がってるわけで、一目でエレベータが来てないってわかりそうな気がしませんか？

　仮にだ、それがわからなかったとしてもさ、３人全員が落ちたっていうのは、変でしょう？
　３Ｐの真っ最中でもない限りさ、３人同時にエレベータに乗るなんてことはないだろうから、一人目が転落した時点で、残りの二人はエレベータに乗るのを止めると思うんだよね。
（ま、最初に落ちた一人が、残りを引きずったってことは、あるかもしれないけど）


　ね？　変だよね？？

　でもさ、３人が転落したのは事実なのだろうから、ここに、現在の科学では解明できない、何か不思議な現象が起こったと考えるのが、当然の帰結となるわけだ。

　ま、要するにに、エレベータの中では、ニュートン力学以外の力学が作用しているのではないかと、おいらは思うね。


　例えばさ、崖に向かって人が歩いて行き、足を踏み外してしまった場合、ニュートン力学では、下の図のように、崖から足が離れた途端（②の地点）、重力加速度ｇで加速しながら、落下するよね。





　ところが、もう一つ、最近にわかに注目されている学説に、トムとジェリー力学ってのがあって、このトムとジェリー力学の場合は、少し動きが変わってくる。





　トムとジェリーのトムの動きを想像してもらうとわかりやすいんだけど、この場合は、崖から足を踏み外してもすぐには落下しない（②の地点）。
　しばらく歩いて（③の地点）、足元に地面が無いことに気がついてから、初めて落下を始める。（詳細はわかっていないが、このときの加速度は、ｇよりもはるかに大きいと思われる。だから、トムがビルから落下したときは、地面にトム型の大きな穴が開くことになる）

　想像するに、エレベータの内部ってのは、ニュートン力学ではなく、トム＆ジェリー力学が働くんじゃないかな？

　さっきの落下事件の場合だと、一人目がエレベータのない暗い空間にうっかり間違って入ってしまったのだけど、本人はそのことに気がついていないので、落下しない（図の②の状態）。
　で、続く二人目も、一人目が無事乗っているのを見届けているから、安心して入ってくる。三人目も同様。
　けど、全員が入った後、扉を閉めようと、ボタンを探すんだけど、当然あるべきはずのところにボタンはない。
　ここで、初めて、エレベータがないこと、そして、自分の足元に地面がないことに、３人は気づくわけだ。（図の③の状態）
　気づいてしまえば、トムとジェリー力学とはいえ落下を始めるので、３人は、１．５メートル下のくぼみに落ちてしまう。

　多分、これが真相だね。うん、きっとそうに違いない。