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[法規]横芝光町子ども読書活動推進計画

2008年01月07日 17時44分56秒 | 法規
○横芝光町子ども読書活動推進計画

第1章 計画策定の趣旨

1 計画策定の目的

私たちを取り巻く社会情勢は急速に変化し、家庭や学校における子どもの生活にも様々な影響を与えています。特に子どもの心に「ゆとり」を確保するためには、学校・家庭・地域社会が相互に連携することはもちろん、社会体験や自然体験など様々な活動を通じて、自ら学び自ら考える力や豊かな人間性などの「生きる力」を育むことが必要とされています。
現在、本町では、「生きる力」を育み、子どもたちの可能性を引き出す教育の実現を目指して様々な取組を行っています。中でも読書活動は子どもが言葉を学ぶだけではなく、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにするなど、「生きる力」を育む上で欠かすことができないものであり、子どもの読書活動を推進することは現代社会で子どもが健やかに成長するために大変重要であると考えています。
横芝光町では、平成6年度に町立図書館を開館して以来、保育園等に対する配本、図書館での学校授業の実施、就学前児童へのおはなし会、さらには図書館と学校図書室との連携、物流ネットワークの整備など様々な子どもの読書活動を推進するための取組を行ってきました。
この間、国では、平成11年8月、子どもの読書活動を支援するため、平成12年を「子ども読書年」とする旨の衆参両院の決議がなされました。また、平成13年11月には、子どもの読書活動推進のための取組を進めていくため、議員立法により法案が国会に提出され、同年12月に「子どもの読書活動の推進に関する法律」として公布・施行されました。 同法では、市町村においても、国又は県の計画を踏まえ、「子ども読書活動推進計画」を策定し公表する、という努力義務が定められています。
さらに、平成14年8月、同法に基づき、国の「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」が閣議決定され、公表されました。また、千葉県においても、平成15年3月、子どもの読書活動推進計画が策定されました。
 こうした動きを踏まえ、本町においても、子どもが自主的に読書活動を行うことができる環境を整備することを目指し、子どもの読書活動推進に係る施策を総合的に推進するための推進計画を策定します。

2 計画の期間

平成17年度からおおむね3か年とします。

3 計画の構成

国の「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」では、子どもの読書活動の推進に関し、3項目の基本的方針*1が示されました。
本推進計画では、そこで示された3項目を同様に基本的方針とするとともに、計画推進の柱を「家庭・図書館・学校での読書活動の充実」、「子どもの読書環境の整備・充実」、「子どもの読書活動の普及」として、本町の実情を踏まえ、施策の方向を示します。

*1基本的方針
家庭、地域、学校を通じた社会全体での取組の推進
子どもが読書に親しむ機会の提供と諸条件の整備・充実
子どもの読書活動に関する理解と関心の普及

4 計画推進の施策

(1) 家庭・図書館・学校での読書活動の充実
○ 家庭で-よみきかせの推進
○ 図書館で-読書機会の充実と支援
○ 学校で-児童生徒の読書環境の整備

(2) 子どもの読書環境の整備・充実
○ 地域における子どもの読書環境の整備
○ 図書館児童サービスの充実
○ 学校図書室等の整備・充実
○ 図書館間協力等の活用

(3) 子どもの読書活動の普及
○「子ども読書の日」等における啓発広報事業の実施
○ 優良図書の普及

第2章 子どもの読書活動推進の施策

1 家庭・図書館・学校での読書活動

(1) 家庭で-よみきかせの推進
子どもが本に親しみ自発的に読書をするようにするためには、乳幼児期から周囲の大人が子どもに言葉をかけたり、読み聞かせをすることが必要です。それによって、子どもは大人の言葉や話から創造を膨らませることができるようになります。
また、子どもは自分の周りにいる大人が読書を楽しむ姿を目にすることで、自ら本に触れ、読書に対する関心を示すようになります。親が読み聞かせをすることも重要です。
読み聞かせや読書の重要性について理解することも大切です。中でも学校や幼稚園・保育所を通して、定期健康診断等子どもと親が集まる機会を利用して、図書館の児童担当司書やボランティアから絵本の選び方や読み聞かせの意義について話を聞いたり、ブックスタートでの説明を聞くことなどが、本を身近な楽しいものと感じるようになる第一歩です。

○家庭での読み聞かせ活動や子どもが読書を楽しむ時間をもつ意義について理解できるようにするための活動を行います。
・ブックスタート事業の実施による乳児からの読書支援
・成長段階に応じたブックリストの作成と配布
・読み聞かせについての講座など、家庭での読書環境づくりの支援

(2) 図書館で-読書機会の充実と支援
図書館は、赤ちゃんから本に親しむことができ、読書の楽しみを知ることができる場所です。また、親にとっては子どものために必要な本を手にとって選んだり、子どもの読書や本について相談することのできる場所でもあります。
図書館では、読み聞かせや「おはなし会」の実施、子どもに薦めたい本の展示、子どもの読書に関する講座の実施をし、子どもに対して読書の機会を増やし、また家庭や学校に対して読書についての支援を行う事業を実施します。
子どもたちの中には、日本語が読めない外国人の子どもや障害のある子ども、入院して図書館に行くことができない子ども等、様々な理由により図書館を利用するうえで特別な配慮を必要とする子どもがいます。地域に住む一人ひとりの子どもが読書を楽しめるよう、外国語の児童資料の収集、宅配サービスなど多様な図書館サービスが求められています。そのため、図書館では必要な知識や技能を習得したり、地域の人たちに参加してもらうなど、児童担当司書が中心となって幅広い子どもに向けてのサービスを推進します。

○図書館は、子どもの読書機会の充実を図るため、資料の充実、サービスの向上に努めます。
○子どもが本に親しめるようにするための幅広い支援を実施します。
・図書館授業の受入と、読書推進の実施
・調べ学習や学級文庫など、学校支援用資料の充実
・幼稚園や保育所への支援
・外国語資料や障害のある子ども向けの点字本等の充実
・おはなしボランティアの育成

(3) 学校で-児童生徒の読書環境の整備
学校は、読書習慣を形成していく上で大きな役割を担っています。しかし、各学校の図書室の状況、資料数等をみると、決して充分なものではありません。
学習指導要領では、「楽しんで読書しようとする態度を育てる」ことや「読書に親しみものの見方や考え方を広げようとする態度を育てる」ことなどが目標とされ、また、「学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り、児童生徒の主体的、意欲的な学習活動や読書活動を充実する」こととされています。この目標を実現するためには、学校での学習活動の中での様々な施策が必要です。また、その活動を支援するために、学校だけでなく、地域や家庭、図書館を通しての資料のバックアップ、読み聞かせやブックトークの実施なども重要です。

○町図書館で図書館授業の継続的実施を確立し、資料の利用を促進するとともに図書館の利用教育を充実し、読書に親しむ環境の整備を行います。
○各教科、特別活動、総合的な学習の時間等を通して、調べ学習や多様な学習活動を展開し、町図書館と学校図書室を効果的に活用するとともに、読書に親しむ態度の育成に努めます。
○既に多くの学校で実践されている「朝の読書」や「読み聞かせ」、「読書週間・月間の設定」などの取組を一層推進します。
○本の紹介や「読書発表会」等を行うとともに、図書担当教諭等が中心となり学校図書室の利用指導を充実し、児童生徒が学校図書室や町図書館を積極的に活用しようとする意欲や態度の育成に努めます。
○図書館からの配本資料の活用をします。

2 子どもの読書環境の整備・充実

(1) 地域における子どもの読書環境の整備
子どもが本に親しみ読書の楽しさを理解するためには、子どもの身近なところに自由に読める本があることが重要です。特に図書館は、子どもにそのような環境を提供できる場所であり、その整備と専門的職員の配置はこの計画の柱とも言える重要な要素です。
図書館は子どもの読書活動推進の中核的な役割を果たすことが期待されている施設であることから、図書館が中心となって学校図書室等と連携を図り、選書や研修を共同で実施したり資料の貸借を行ったりするなど、子どもが豊かな読書体験ができるよう環境の一層の整備が期待されます。また、将来の市町村合併時においては、分館の配置、学校図書室との連携等、合併後の域内全域の読書環境の整備に努めることが大切です。

○図書館と学校図書室とのコンピュータによる連携を強めていきます。
○合併後のサービス充実を目標に、読書施設の環境整備に努めます。

(2)図書館における児童サービスの充実
児童サービスは、子どもに多様な読書の機会を提供する上で重要なサービスと位置付けています。司書は子どもに本を紹介したり、おはなし会や本の展示、調べものの援助等を行い、子どもに対する読書普及に努める一方、子どもの本に関する知識、経験を踏まえて、親や保育士・教員等からの子どもの読書に関する相談に応えることができるようにしています。

○子どもの本の充実に努めます。
○子どもの成長段階に応じた本の紹介ができるよう、各種リストの作成に努めます。
○児童図書室運営の充実と適切な職員の配置、研修に努めます。
○本だけでなく、コンピュータなど様々な調べ方に対応できるようにします。
○図書館の役割について児童生徒の理解を促すため、職場体験学習の機会を提供します。
○視覚に障害のある子どもやその親等のために、大活字本の充実を行います。
○子どもの読書に関する相談に対応します。

(3) 学校図書室等の整備・充実
①学校図書室の資料、設備の整備
学校図書室は、児童生徒の自由な読書活動や読書指導の場であるとともに、児童生徒の自発的・主体的な学習活動を支援する機能を果たすことが求められます。
そのため、学校図書室の機能の充実に向けた環境整備や児童生徒の多様な興味・関心にこたえる魅力的な図書資料を整備・充実させていくことが必要です。

○学校では学校予算を計画的に配分し、図書資料の整備・充実に努めます。
○国の「学校図書館図書整備5か年計画」(平成14年度~平成18年度)に基づく地方交付税措置を活用するなど、学校図書室資料の計画的な整備が図られるよう促します。

②学校図書室の情報化
学校図書室情報化は、学校図書室の資料を適切に管理するだけでなく、蔵書をデータベース化し、さらに町内の他の学校や町図書館とのネットワークを図ることにより、学校間や地域全体での蔵書の共有化が実現でき、蔵書を効率的に運用することが可能となります。
町ではこの情報化について、平成15年度までに町内小中学校において整備が完了しましたが、市町村合併後も速やかに未整備の学校図書室の情報化および町図書館とのネットワーク化を推進していきます。

○町図書館と学校図書室を接続し、蔵書情報をはじめ、様々な情報資源にアクセスできる環境の整備拡大とシステムの運用に努めていきます。

③読書指導員の配置
学校図書室の情報化を進める一方で、資料の整理、本の相談を受けるための人員の配置が重要となります。学校図書室の運営は、司書教諭又は図書担当教諭が中心となって行いますが、図書室に常駐できる人員を配置しなければ、子どもたちが気軽に使える読書環境の整備にはつながりません。適切な配置により、学校図書室は児童生徒が自ら考え、主体的に判断し、行動できる資質や能力を育むうえで必要な学習・情報センターとしての役割を担うことができるようになります。
また、多様な経験を有する地域の社会人やボランティアの協力を得ることにより、児童生徒の読書に親しむ態度の育成や、読書活動の推進に資する様々な活動を推進していくことが可能となります。

○学校図書室の情報システムを効果的に運用し、自発的な読書活動を支援するため、学校図書室に読書指導員の配置を町図書館と連携して実施していきます。

(4) 図書館間協力等の活用
町図書館と学校図書室が連携・協力し、単独では実現できない資料の広がりを持たせ、子どもの読書環境を充実することが可能となります。図書館では、県立図書館や他の市町村立図書館との連携をしながら、学校図書室に対して必要なシステムの提供と、資料の支援、人的支援を推進していきます。
また、図書館と保健センター、幼稚園・保育所等の関係機関と連携・協力することで、子どもが本と出会う機会を増やし、子どもの発達過程に応じた資料提供も実施できます。

○学校図書室と地域の図書館等との連携・協力事例を紹介するなど、情報提供に努めます。
○国際子ども図書館や県立図書館等との連携・協力を積極的に推進していきます。

3 子どもの読書活動の普及
学校、家庭、地域における子どもの読書活動を推進するためには、それぞれの場所で読書活動の推進に係る施策を実行することも大切ですが、子どもの読書活動全体の必要性や活動の趣旨などを理解してもらうことも必要です。
「子ども読書の日」(4月23日)は、国民の間に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるため、「子どもの読書活動の推進に関する法律」により設けられたものです。
横芝光町では、この趣旨に沿って、子ども読書推進計画が効果的に推進できるよう、この日に様々な事業を展開することに努めます。
また、子どもたちにとって必要な本を提供できるよう、優良図書の紹介や貸出など、図書館が中心となってPRすることも重要です。

○町では、「子ども読書の日」の周知に努めるとともに、図書館をはじめとする社会教育施設などで「子ども読書の日」の趣旨にふさわしい事業を実施するよう努めます。
○学校などで選書の参考にできるよう、国や県などで推薦する優良図書を広く紹介し、提供することに努めます。
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