○図書館法
(昭和二十五年四月三十日法律第百十八号)
第一章 総則(第一条―第九条)
第二章 公立図書館(第十条―第二十三条)
第三章 私立図書館(第二十四条―第二十九条)
附則
第一章 総則
(この法律の目的)
第一条 この法律は、社会教育法(昭和二十四年法律第二百七号)の精神に基き、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「図書館」とは、図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設で、地方公共団体、日本赤十字社又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の法人が設置するもの(学校に附属する図書館又は図書室を除く。)をいう。
2 前項の図書館のうち、地方公共団体の設置する図書館を公立図書館といい、日本赤十字社又は民法第三十四条の法人の設置する図書館を私立図書館という。
(図書館奉仕)
第三条 図書館は、図書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望にそい、更に学校教育を援助し得るように留意し、おおむね左の各号に掲げる事項の実施に努めなければならない。
一 郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード、フイルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視覚聴覚教育の資料その他必要な資料(以下「図書館資料」という。)を収集し、一般公衆の利用に供すること。
二 図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること。
三 図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること。
四 他の図書館、国立国会図書館、地方公共団体の議会に附置する図書室及び学校に附属する図書館又は図書室と緊密に連絡し、協力し、図書館資料の相互貸借を行うこと。
五 分館、閲覧所、配本所等を設置し、及び自動車文庫、貸出文庫の巡回を行うこと。
六 読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会等を主催し、及びその奨励を行うこと。
七 時事に関する情報及び参考資料を紹介し、及び提供すること。
八 学校、博物館、公民館、研究所等と緊密に連絡し、協力すること。
(司書及び司書補)
第四条 図書館に置かれる専門的職員を司書及び司書補と称する。
2 司書は、図書館の専門的事務に従事する。
3 司書補は、司書の職務を助ける。
(司書及び司書補の資格)
第五条 左の各号の一に該当する者は、司書となる資格を有する。
一 大学又は高等専門学校を卒業した者で第六条の規定による司書の講習を修了したもの
二 大学を卒業した者で大学において図書館に関する科目を履修したもの
三 三年以上司書補(国立国会図書館又は大学若しくは高等専門学校の附属図書館の職員で司書補に相当するものを含む。)として勤務した経験を有する者で第六条の規定による司書の講習を修了したもの
2 次の各号のいずれかに該当する者は、司書補となる資格を有する。
一 司書の資格を有する者
二 高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は高等専門学校第三学年を修了した者で第六条の規定による司書補の講習を修了したもの
(司書及び司書補の講習)
第六条 司書及び司書補の講習は、大学が、文部科学大臣の委嘱を受けて行う。
2 司書及び司書補の講習に関し、履修すべき科目、単位その他必要な事項は、文部科学省令で定める。ただし、その履修すべき単位数は、十五単位を下ることができない。
第七条 削除
(協力の依頼)
第八条 都道府県の教育委員会は、当該都道府県内の図書館奉仕を促進するために、市(特別区を含む。以下同じ。)町村の教育委員会に対し、総合目録の作製、貸出文庫の巡回、図書館資料の相互貸借等に関して協力を求めることができる。
(公の出版物の収集)
第九条 政府は、都道府県の設置する図書館に対し、官報その他一般公衆に対する広報の用に供せられる独立行政法人国立印刷局の刊行物を二部提供するものとする。
2 国及び地方公共団体の機関は、公立図書館の求めに応じ、これに対して、それぞれの発行する刊行物その他の資料を無償で提供することができる。
第二章 公立図書館
(設置)
第十条 公立図書館の設置に関する事項は、当該図書館を設置する地方公共団体の条例で定めなければならない。
第十一条 削除
第十二条 削除
(職員)
第十三条 公立図書館に館長並びに当該図書館を設置する地方公共団体の教育委員会が必要と認める専門的職員、事務職員及び技術職員を置く。
2 館長は、館務を掌理し、所属職員を監督して、図書館奉仕の機能の達成に努めなければならない。
(図書館協議会)
第十四条 公立図書館に図書館協議会を置くことができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする。
第十五条 図書館協議会の委員は、学校教育及び社会教育の関係者並びに学識経験のある者の中から、教育委員会が任命する。
第十六条 図書館協議会の設置、その委員の定数、任期その他必要な事項については、当該図書館を設置する地方公共団体の条例で定めなければならない。
(入館料等)
第十七条 公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。
(公立図書館の基準)
第十八条 文部科学大臣は、図書館の健全な発達を図るために、公立図書館の設置及び運営上望ましい基準を定め、これを教育委員会に提示するとともに一般公衆に対して示すものとする。
第十九条 削除
(図書館の補助)
第二十条 国は、図書館を設置する地方公共団体に対し、予算の範囲内において、図書館の施設、設備に要する経費その他必要な経費の一部を補助することができる。
2 前項の補助金の交付に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十一条 削除
第二十二条 削除
第二十三条 国は、第二十条の規定による補助金の交付をした場合において、左の各号の一に該当するときは、当該年度におけるその後の補助金の交付をやめるとともに、既に交付した当該年度の補助金を返還させなければならない。
一 図書館がこの法律の規定に違反したとき。
二 地方公共団体が補助金の交付の条件に違反したとき。
三 地方公共団体が虚偽の方法で補助金の交付を受けたとき。
第三章 私立図書館
第二十四条 削除
(都道府県の教育委員会との関係)
第二十五条 都道府県の教育委員会は、私立図書館に対し、指導資料の作製及び調査研究のために必要な報告を求めることができる。
2 都道府県の教育委員会は、私立図書館に対し、その求めに応じて、私立図書館の設置及び運営に関して、専門的、技術的の指導又は助言を与えることができる。
(国及び地方公共団体との関係)
第二十六条 国及び地方公共団体は、私立図書館の事業に干渉を加え、又は図書館を設置する法人に対し、補助金を交付してはならない。
第二十七条 国及び地方公共団体は、私立図書館に対し、その求めに応じて、必要な物資の確保につき、援助を与えることができる。
(入館料等)
第二十八条 私立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対する対価を徴収することができる。
(図書館同種施設)
第二十九条 図書館と同種の施設は、何人もこれを設置することができる。
2 第二十五条第二項の規定は、前項の施設について準用する。
附 則 抄
1 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。但し、第十七条の規定は、昭和二十六年四月一日から施行する。
2 図書館令(昭和八年勅令第百七十五号)、公立図書館職員令(昭和八年勅令第百七十六号)及び公立図書館司書検定試験規程(昭和十一年文部省令第十八号)は、廃止する。
4 この法律施行の際、現に公立図書館、旧図書館令第四条若しくは第五条の規定により設置された図書館、国立国会図書館又は学校に附属する図書館において館長若しくは司書又は司書補の職務に相当する職務に従事する職員(大学以外の学校に附属する図書館の職員にあつては、教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)第四条に規定する普通免許状若しくは仮免許状を有する者又は教育職員免許法施行法(昭和二十四年法律第百四十八号)第一条の規定により普通免許状若しくは仮免許状を有するものとみなされる者に限る。)は、第五条の規定にかかわらず、この法律施行後五年間は、それぞれ司書又は司書補となる資格を有するものとする。
5 この法律施行の際、現に公立図書館又は私立図書館において館長、司書又は司書補の職務に相当する職務に従事する職員は、別に辞令を発せられない限り、それぞれ館長、司書又は司書補となつたものとする。
6 第四項の規定により司書又は司書補となる資格を有する者は、この法律施行後五年間に第六条の規定による司書又は司書補の講習を受けた場合においては、この法律施行後五年を経過した日以後においても、第五条の規定にかかわらず、司書又は司書補となる資格を有するものとする。但し、第四項の規定により司書補となる資格を有する者(大学を卒業した者を除く。)が司書の講習を受けた場合においては、第五条第一項第三号の規定の適用があるものとする。
7 旧図書館職員養成所を卒業した者は、第五条の規定にかかわらず、司書となる資格を有するものとする。
8 旧国立図書館附属図書館職員養成所又は旧文部省図書館講習所を卒業した者及び旧公立図書館司書検定試験規程による検定試験に合格した者は、第六条の規定による司書の講習を受けた場合においては、第五条の規定にかかわらず、司書となる資格を有するものとする。
10 第二条第一項、第三条及び第十五条の学校には学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第九十八条の従前の規定による学校を、第五条第一項並びに附則第四項及び第六項の大学には旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)、旧高等学校令(大正七年勅令第三百八十九号)、旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)又は旧教員養成諸学校官制(昭和二十一年勅令第二百八号)の規定による大学、大学予科、高等学校高等科、専門学校及び教員養成諸学校並びに文部科学省令で定めるこれらの学校に準ずる学校を、第五条第二項の高等学校には、旧中等学校令(昭和十八年勅令第三十六号)、旧高等学校令又は旧青年学校令(昭和十四年勅令第二百五十四号)の規定による中等学校、高等学校尋常科及び青年学校本科並びに文部科学省令で定めるこれらの学校に準ずる学校を含むものとする。
11 この法律施行の際、現に市町村の設置する図書館に勤務する職員で地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)施行の際官吏であつたものは、別に辞令を発せられない限り、当該図書館を設置する市町村の職員に任命されたものとする。
(昭和二十五年四月三十日法律第百十八号)
第一章 総則(第一条―第九条)
第二章 公立図書館(第十条―第二十三条)
第三章 私立図書館(第二十四条―第二十九条)
附則
第一章 総則
(この法律の目的)
第一条 この法律は、社会教育法(昭和二十四年法律第二百七号)の精神に基き、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「図書館」とは、図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設で、地方公共団体、日本赤十字社又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の法人が設置するもの(学校に附属する図書館又は図書室を除く。)をいう。
2 前項の図書館のうち、地方公共団体の設置する図書館を公立図書館といい、日本赤十字社又は民法第三十四条の法人の設置する図書館を私立図書館という。
(図書館奉仕)
第三条 図書館は、図書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望にそい、更に学校教育を援助し得るように留意し、おおむね左の各号に掲げる事項の実施に努めなければならない。
一 郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード、フイルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視覚聴覚教育の資料その他必要な資料(以下「図書館資料」という。)を収集し、一般公衆の利用に供すること。
二 図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること。
三 図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること。
四 他の図書館、国立国会図書館、地方公共団体の議会に附置する図書室及び学校に附属する図書館又は図書室と緊密に連絡し、協力し、図書館資料の相互貸借を行うこと。
五 分館、閲覧所、配本所等を設置し、及び自動車文庫、貸出文庫の巡回を行うこと。
六 読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会等を主催し、及びその奨励を行うこと。
七 時事に関する情報及び参考資料を紹介し、及び提供すること。
八 学校、博物館、公民館、研究所等と緊密に連絡し、協力すること。
(司書及び司書補)
第四条 図書館に置かれる専門的職員を司書及び司書補と称する。
2 司書は、図書館の専門的事務に従事する。
3 司書補は、司書の職務を助ける。
(司書及び司書補の資格)
第五条 左の各号の一に該当する者は、司書となる資格を有する。
一 大学又は高等専門学校を卒業した者で第六条の規定による司書の講習を修了したもの
二 大学を卒業した者で大学において図書館に関する科目を履修したもの
三 三年以上司書補(国立国会図書館又は大学若しくは高等専門学校の附属図書館の職員で司書補に相当するものを含む。)として勤務した経験を有する者で第六条の規定による司書の講習を修了したもの
2 次の各号のいずれかに該当する者は、司書補となる資格を有する。
一 司書の資格を有する者
二 高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は高等専門学校第三学年を修了した者で第六条の規定による司書補の講習を修了したもの
(司書及び司書補の講習)
第六条 司書及び司書補の講習は、大学が、文部科学大臣の委嘱を受けて行う。
2 司書及び司書補の講習に関し、履修すべき科目、単位その他必要な事項は、文部科学省令で定める。ただし、その履修すべき単位数は、十五単位を下ることができない。
第七条 削除
(協力の依頼)
第八条 都道府県の教育委員会は、当該都道府県内の図書館奉仕を促進するために、市(特別区を含む。以下同じ。)町村の教育委員会に対し、総合目録の作製、貸出文庫の巡回、図書館資料の相互貸借等に関して協力を求めることができる。
(公の出版物の収集)
第九条 政府は、都道府県の設置する図書館に対し、官報その他一般公衆に対する広報の用に供せられる独立行政法人国立印刷局の刊行物を二部提供するものとする。
2 国及び地方公共団体の機関は、公立図書館の求めに応じ、これに対して、それぞれの発行する刊行物その他の資料を無償で提供することができる。
第二章 公立図書館
(設置)
第十条 公立図書館の設置に関する事項は、当該図書館を設置する地方公共団体の条例で定めなければならない。
第十一条 削除
第十二条 削除
(職員)
第十三条 公立図書館に館長並びに当該図書館を設置する地方公共団体の教育委員会が必要と認める専門的職員、事務職員及び技術職員を置く。
2 館長は、館務を掌理し、所属職員を監督して、図書館奉仕の機能の達成に努めなければならない。
(図書館協議会)
第十四条 公立図書館に図書館協議会を置くことができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする。
第十五条 図書館協議会の委員は、学校教育及び社会教育の関係者並びに学識経験のある者の中から、教育委員会が任命する。
第十六条 図書館協議会の設置、その委員の定数、任期その他必要な事項については、当該図書館を設置する地方公共団体の条例で定めなければならない。
(入館料等)
第十七条 公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。
(公立図書館の基準)
第十八条 文部科学大臣は、図書館の健全な発達を図るために、公立図書館の設置及び運営上望ましい基準を定め、これを教育委員会に提示するとともに一般公衆に対して示すものとする。
第十九条 削除
(図書館の補助)
第二十条 国は、図書館を設置する地方公共団体に対し、予算の範囲内において、図書館の施設、設備に要する経費その他必要な経費の一部を補助することができる。
2 前項の補助金の交付に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十一条 削除
第二十二条 削除
第二十三条 国は、第二十条の規定による補助金の交付をした場合において、左の各号の一に該当するときは、当該年度におけるその後の補助金の交付をやめるとともに、既に交付した当該年度の補助金を返還させなければならない。
一 図書館がこの法律の規定に違反したとき。
二 地方公共団体が補助金の交付の条件に違反したとき。
三 地方公共団体が虚偽の方法で補助金の交付を受けたとき。
第三章 私立図書館
第二十四条 削除
(都道府県の教育委員会との関係)
第二十五条 都道府県の教育委員会は、私立図書館に対し、指導資料の作製及び調査研究のために必要な報告を求めることができる。
2 都道府県の教育委員会は、私立図書館に対し、その求めに応じて、私立図書館の設置及び運営に関して、専門的、技術的の指導又は助言を与えることができる。
(国及び地方公共団体との関係)
第二十六条 国及び地方公共団体は、私立図書館の事業に干渉を加え、又は図書館を設置する法人に対し、補助金を交付してはならない。
第二十七条 国及び地方公共団体は、私立図書館に対し、その求めに応じて、必要な物資の確保につき、援助を与えることができる。
(入館料等)
第二十八条 私立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対する対価を徴収することができる。
(図書館同種施設)
第二十九条 図書館と同種の施設は、何人もこれを設置することができる。
2 第二十五条第二項の規定は、前項の施設について準用する。
附 則 抄
1 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。但し、第十七条の規定は、昭和二十六年四月一日から施行する。
2 図書館令(昭和八年勅令第百七十五号)、公立図書館職員令(昭和八年勅令第百七十六号)及び公立図書館司書検定試験規程(昭和十一年文部省令第十八号)は、廃止する。
4 この法律施行の際、現に公立図書館、旧図書館令第四条若しくは第五条の規定により設置された図書館、国立国会図書館又は学校に附属する図書館において館長若しくは司書又は司書補の職務に相当する職務に従事する職員(大学以外の学校に附属する図書館の職員にあつては、教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)第四条に規定する普通免許状若しくは仮免許状を有する者又は教育職員免許法施行法(昭和二十四年法律第百四十八号)第一条の規定により普通免許状若しくは仮免許状を有するものとみなされる者に限る。)は、第五条の規定にかかわらず、この法律施行後五年間は、それぞれ司書又は司書補となる資格を有するものとする。
5 この法律施行の際、現に公立図書館又は私立図書館において館長、司書又は司書補の職務に相当する職務に従事する職員は、別に辞令を発せられない限り、それぞれ館長、司書又は司書補となつたものとする。
6 第四項の規定により司書又は司書補となる資格を有する者は、この法律施行後五年間に第六条の規定による司書又は司書補の講習を受けた場合においては、この法律施行後五年を経過した日以後においても、第五条の規定にかかわらず、司書又は司書補となる資格を有するものとする。但し、第四項の規定により司書補となる資格を有する者(大学を卒業した者を除く。)が司書の講習を受けた場合においては、第五条第一項第三号の規定の適用があるものとする。
7 旧図書館職員養成所を卒業した者は、第五条の規定にかかわらず、司書となる資格を有するものとする。
8 旧国立図書館附属図書館職員養成所又は旧文部省図書館講習所を卒業した者及び旧公立図書館司書検定試験規程による検定試験に合格した者は、第六条の規定による司書の講習を受けた場合においては、第五条の規定にかかわらず、司書となる資格を有するものとする。
10 第二条第一項、第三条及び第十五条の学校には学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第九十八条の従前の規定による学校を、第五条第一項並びに附則第四項及び第六項の大学には旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)、旧高等学校令(大正七年勅令第三百八十九号)、旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)又は旧教員養成諸学校官制(昭和二十一年勅令第二百八号)の規定による大学、大学予科、高等学校高等科、専門学校及び教員養成諸学校並びに文部科学省令で定めるこれらの学校に準ずる学校を、第五条第二項の高等学校には、旧中等学校令(昭和十八年勅令第三十六号)、旧高等学校令又は旧青年学校令(昭和十四年勅令第二百五十四号)の規定による中等学校、高等学校尋常科及び青年学校本科並びに文部科学省令で定めるこれらの学校に準ずる学校を含むものとする。
11 この法律施行の際、現に市町村の設置する図書館に勤務する職員で地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)施行の際官吏であつたものは、別に辞令を発せられない限り、当該図書館を設置する市町村の職員に任命されたものとする。