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311の教訓と未来への提言 (11) VT州の有機農業は未来地域社会へのモデル。

2021-08-12 23:20:00 | 311の教訓と未来への提言
バーモントの有機農法、
(2009 三月 岩手日報コラム掲載より)

バーモントにおける有機農業は
ますます大きな勢力となっている。
この発展をずっと支えてきたのが、
NOFA-VT(有機農業協会バーモント支部、通称ノーファ)だ。
1971年に発足し、
現在の会員は1300人、私も会員である。
農家でなくても入会できる。
ちなみにバーモントの人口は岩手よりも少ない。
ノーファの主な活動内容は、農業教育、ファーマーズマーケットや市場開拓推進、農法や経営の技術援助、それから集団唯一の有機認定機関としての役割も果たしている。
また、最近ますますフードバンク等と連携して、
地域の人々の食の確保の問題に注意を向けている。

教育、と言うのは特に重要な項目で、
学校や子供たちと地元の農家を結ぶ、
いわゆる食育に加え、
これからの有機農業を始めたいと思っている人々を、
先輩農家と結びつけて、研修の機会を与える橋渡しもする。

現在、ノーファ事務局長を務めるイーニド氏は
彼女が20代半ばだった1987年から
この団体に関わってきた。
「バーモントでは昔から有機農業といっても
別に変な目で見られる事はなかった。
一人一人は小さい農家だけれど、
みんな一緒になって確実に人との流れになっていると言う意識を持っていたから、
互いにどんな協力も惜しまなかった。」
そして、この10年間、流れが加速した。
若者たちが有機農業を始めている。
地元産の有機農産物の需要に供給が追いつかない。

今、バーモントの人1人あたりが地元産食品に払うお金は、
全国平均の5倍だと言う。
バーモントの有機農家は自立心が強いのだが、
「真の自立は互いに助け合い共に祝う『コミュニティー』があるからこそ可能になる」といった人がいた。
それを象徴するかのように、
今年もノーファーの皆が一堂に集う恒例の
「冬季総会」が開かれた。


第二十七回総会が開かれたのは、2月14、5日の両日。
今年は1250人の参加者が、州のほぼ中央に位置するランドルフにある美術専門大学の建物を借りた会場に足を運んだ。

朝寒い中、駐車場で車の誘導をしている大学生ボランティアたちの、ニコニコした顔が迎えてくれた。
彼らはボランティアをすることで総会への参加費用を割引してもらえる。

総会では各日とも基調講演に加え、
様々なワークショップが提供される。
家畜の食肉処分方法、農耕馬を利用した農法、品種の害虫や病気への有機的対策、学校と農家が連携した食育モデルの実例の紹介、石油依存からの脱却などなど、
約70のワークショップから最高6つ選択できる。
講師陣は有機農家や大学の研究者が多いが、
ときにはプロ以外の人も。
例えば、我が家の夫も去年に引き続き、
初心者向けの養蜂のワークショップの講師をした。

2日目の基調講演には、
メイン州の著名な有機農家のエリオット氏が行った。
会場の体育館は超満員。
コールマン氏は、「有機農業が再発見されなければならなかった」事の皮肉な過ちを歴史的な文献を引用しながら
演説した。
さらに、農業は近代社会において古臭いものであると、
宣伝した20世紀のアメリカの政策を非難し、
一方で粘り強く健全な農業活動を続けてきた人々の努力を
讃えた。

総会中に「我々アメリカが世界に誤った農業システムを押し付けたのだから我々が率先してそれを正さなければならない」と言うような意見が聞かれた。

国の政策と一線を画す精神がここにある。
アメリカを動かす大企業の利益は、
バーモントの多くの独立小規模有機農家の理想の対極にある。

昼食時にノーファーのテーブルで3カ所の質問に答える事務局員のデイビット氏は州立大の教授を退官した人だ。
有機業界の大企業の参入に伴い、
有機認定基準を弱めようとする圧力がある。
それに抵抗するべく時にはワシントンにも出向く。
彼が昔よく学生たちに言った言葉は
社会をよりよく変えていこうと努力を続ける事は、勇気だ。変化は長い年月を要する。」同じような思いを持ったたくさんの友人、同胞と交流する冬季大会。新たな出会いがあり、自身の信念と責任をここに際確認する。
勇気の種はこうして巻かれる。

(ここ日本では有機=勇気と、誰かが言っていました)


            2021 8/12







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