「プリンセス・トヨトミ」万城目学
タイトルからして「なんじゃこれ?」と思わせる、相変わらずの奇想天外トンドモ話が得意な万城目さんだけれど、読後に妙に納得させる説得力と、じわじわと沸き起こる感動に、やっぱり上手で力のある作家さんだなぁ、と感心。
とにかく良かったのは、読み始めに「なんでこういう設定なんだろう」と不思議に思っていた点を最後の最後で「ああなるほど」と全て説明付けた点。なんのわだかまりもなく読み終えました。凄い。
ゆっくり読んでいたので、ずっと引っかかっていた箇所がいろいろあったのですが、すっきり読後爽やか。
そうか、感動する話だったんだ、これ・・・。
普段そんなにお好み焼きは頻繁に食べないのですが、食べたくなりました。
ちょっとなんかプリンセスって「ダ・ヴィンチ・コード」みたい~、って思っていたら、映画化関連でなのか万城目さんが「めざまし」でインタビューされていた時に、ちらりと「ダ・ヴィンチ・コード」の話をしていたので(ちょうど出勤時間だったので横目でちらりと見ただけでしたが)、もしかしたらちょっと意識しているところもあるのか。
あとがきエッセイ良かった。私は一度も大阪に行ったことはないのですが、もし行く機会があれば空堀商店街で松田優作も通っていたというお好み焼き屋さんに行ってみたい。
坂が多いというイメージがすっかり付きました。M-1でブラマヨが漫才に取り入れてたのか。・・・私その時見てたかなぁ。関西以外の人間にとってはきっと地名の響きが面白く聞こえるのかもしれない。
きっと地元の人はもっと楽しく読めるんだろうね。「ゲームセンターCX」のプロデューサーで有名な管さんも、以前ブログで書いていたしな。地元の人は気になる物語なんだろうね。