紛失したカバンをコン室長は血眼になって探し回った。そしてやっと見つけた。　何とカバンは食事している連中の酒と鍋の台座になっているではないか。　コン室長はそこに飛びこみ、鍋を引っ剥...

　出張で出向いたチョルスは、アンナたちの待つ自宅に一日も早く戻るため、精力的に仕事をこなした。　工事の出入り業者にもすばやく指示を出していく。「この天井を剥がしてください」「はい、...

　チョルスの家にカンジャがやってきてコッスンと遊んでいる。　アンナは屋外の据付けテーブルの前に子供たちを集めていた。　テーブルには小銭の入った壷が置かれている。「一緒に拾ったから公...

　アンナは自分の寝床に入った。天井を眺めて思った。「チャン・チョルスがいないと退屈だわ～」　携帯を取り出す。チョルスにかけようとして思いとどまる。「ダメよ。格好悪いわ」　それなら寝...

　アンナはテレビゲームをやっているジュンソクらに言った。「あんたたち皿洗いは大変なのよ。自分で片付けなさい」　子供らは二つ返事で立ち上がった。　言われた通り、自分の使った食器を流し...

　帰宅して海を眺めながらビリーは思案に暮れた。「あんなに幸せそうなのに、不幸にしてしまったらどうなる？　笑う姿を見ていたら、僕は君を連れ戻す自信を持てない」　沈み込んでいる社長を見...

　アンナは子供たちと縄跳びをやっていた。「おばさん、下手だな」　グンソクがからかう。「うるさい」　アンナはグンソクらのように上手になろうと一生懸命だった。「ああ、もう~、なぜ私には...

「それなのに一頭が…」　ケジュはため息をついた。「不治の病にかかったのよ」　ヒョジョンは天を見上げ、落胆のあまりその場にへたりこんでしまった。　　カンジャは道端に...

「そのうち会うことになる？　　誰だろう…？」　アンナはちらとユギョンの方を見やった。　背後にアンナの視線を感じながらユギョンは自信満々でつぶや...

　二人は現実と車に戻った。「乗れよ。家まで送ってから出かける」「平気よ。ここで別れましょ」　チョルスはアンナを見る。「じゃあね、チャン・チョルス」　チョルスはアンナの笑顔にほっとす...