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【取材記事】広告不要?蘭の新風メディア「デ・コレスポンデント」(前編)

2016-07-20 14:14:49 | 独自取材


2016年6月16日、早稲田大学にてシンポジウム「オランダ発『デ・コレスポンデント』が示す参加型ジャーナリズムのかたち」が行われた。【山下雄太郎】


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デ・コレスポンデントとは、オランダのオンラインジャーナリズムだ。購読者数がおよそ46000人、月間ユニークビジター数が100万人を超えている。調査報道や深い分析など、大手のメディアでは見逃されがちなネタを記事にしている。(De Correspondent: https://decorrespondent.nl/home )

デ・コレスポンデントとは、オランダのオンラインジャーナリズムだ。購読者数がおよそ46000人、月間ユニークビジター数が100万人を超えている。調査報道や深い分析など、大手のメディアでは見逃されがちなネタを記事にしている。

専門性の高い記事と斬新なデザイン
有料購読者層に支えられており、広告を必要としない新たなビジネスモデルとして注目を集めている。

講演はロブ・ワインベルグ氏とヘラルド・ドュニング氏によって行われた。ロブ・ワインベルグ氏は、デ・コレスポンデントの共同設立者であり、編集長だ。


(講演するロブ・ワインベルグ氏)

また、ヘラルド・デュンク氏も、『デ・コレスポンデント』の共同設立者であり、クリエイティブ・ディレクターだ。


(講演するヘラルド・デュンク氏)

ヘラルド・デュンク氏は、オランダで革新的なWebデザインを手掛けるデザイン会社『Monkai』の設立者でもある。同社は国際的なプロダクトデザインの賞である、レッド・ドット・デザイン賞を受賞している。

各ジャーナリストの専門性を活かした記事と、デザインをうけもつ企業『Monkai』が担当するサイトのデザインがデ・コレスポンデントの特長だ。

ワインベルグ氏は語る。「ジャーナリストは今日のニュースを追いかけるだけだ。毎日の、重要な天気の事象などは追わない。ニュースはとてもスピーディーに出さなければならないからだ」と。

同氏はオランダのアムステルダム大学で哲学を専攻している。その後、オランダの新聞社「NRCハンデルスブラット」の編集長を担っていた。しかし、上層部との折り合いが合わずに同社を退社している。

「読者ではなく参加者」「利益ではなくジャーナリズム」
その理由として、ストレートニュースを追い求めていた社の方針との対立がある。そこで、ワインベルグ氏は、デ・コレスポンデントの立ち上げ時にマニフェストに「読者ではなく参加者」「利益ではなくジャーナリズム」を掲げた。

さらに2013年9月の立ち上げの際にクラウドファンディングを募ったところ、約8日間で100万ユーロ(約1.3億円)も調達することができたことから、国民の期待の高さがうかがえる。



デ・コレスポンデントの記事の特長は、見出しにはSNSで投稿しやすいように短いセンテンスで要約されていることだ。

さらに一番注目すべきは、記事の一番最後にあるコメント欄。このコメント欄の書き込みは実名で行われている。



記事を書いた読者はさらに職業を書き込む欄も存在しており、参加者は議論を発展することが求められている。そう、デ・コレスポンデントでは参加者は議論をすることを促されているのだ。

コメント欄に関しては詳細にコメントが書かれ、示唆に富んだやりとりが行われる。そのため、コメント欄のことをデ・コレスポンデントでは、「Bijdragon=貢献」と呼んでいる。

後編ではデ・コレスポンデントの記事及び運営についてさらに深くみたい。(前編終)

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