同世代の女性が入居して来た日
突然、そのバックに400万円入ってるから
坊さん呼んでと言われた。
良く意味が分からないので
えっ、と言って顔を見たら真剣の表情で
バックの中に箱の中に入ってるからと
言ったけど、どうしてそんな大金
持ち込むんですか?と問うと母や弟たちの
墓守を住職と契約する話はできている。
私も近いうちそこに入るだろうから
住職とここで契約書を交わしたいという。
今日は入居したばかりでなんの情報もない
のに、手が震える様な大金を持ち込んで
かなりの動揺があったけど、表情は暗く
青白く酸素を欠かせない、やせ細っていた。
先が長くないなと感じた。
とにかく、上司に報告して、唯一肉親の
妹様が近くにいらしたので、直ぐ来ていただいて
本人の目の前で一時預かって頂くことにして
住職さんに来て頂いた。
その後はほっとしたのか、硬い表情が少し
柔らかくなりお話もしてくれる様になり
私もほっとしたが、同世代でもあり気になって
いた。すらりと長身で輝いて生きてと思うが
少しすねたようにも見えた。もっと生きたかったと
思う。でも諦めた、未練もないと、覚悟のような
感じもあった。1ヶ月もしないで朝出勤すると
先ほど亡くなった報告受けた。
直ぐお部屋に行ってみた。穏やかな表情だったので
早すぎたけど、良かったのかなと思ったけど
何かにつけて、思う。いつまでも。
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