プーチン大統領に反乱も…
ロシア軍「続々離反の末期的実情」
ウクライナで拘束されたロシア兵。中にはプーチン大統領へ反旗を翻す兵士も(画像:ロイター/アフロ)
1:武器を捨てる。
2:直立不動の姿勢をとる。
3:両手をあげるか白旗を掲げ「降伏する!」と叫ぶ。
4:投降の合言葉「ミリオン」と口にする――。
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これは、ウクライナ弁護士会がネットを通じてロシア兵に訴えている降伏の手順だ。 ウクライナ侵攻から1ヵ月半。前線のロシア軍には十分な食糧や弾薬が行き渡らず、兵士たちは飢餓に苦しみに極度に疲弊している。犬を殺害して、飢えをしのいでいる者もいるという。
軍内には厭戦気分が広がっているのだ。 「ウクライナに投入された兵士の多くは、20歳前後の若者です。中には演習だという上官の指示で赴いたにもかかわらず、戦争の悲惨な現実を目の当たりにし精神面の異常をきたす兵士もいるとか。
ウクライナ軍の予想外の反撃を受け、士気は下がる一方。祖国に早く帰りたいというのが兵士たちの本音でしょうが、脱走すれば最大8年の懲役刑を受けます。やむをえず銃で自分の足を撃ち、祖国の病院への送還を望む兵が後を絶ちません」(全国紙国際部記者)
兵士たちを鼓舞するために、指揮官が前線にまで出ている。しかし彼らは、ウクライナ軍に狙い撃ちされているという。20人の司令官のうち、7人が命を落としたという情報もあるのだ。ロシア情勢に詳しい、筑波学院大学の中村逸郎教授が話す。
「原因は、ロシア軍の通信能力の低さにあります。旧型の無線が機能しないため、兵士たちは自分のスマートフォンや携帯電話を使用。GPSの位置情報を傍受され、ウクライナ軍からピンポイントの攻撃を受けているんです」
◆市民権の対価は戦車
ウクライナ当局が着目しているのが、このロシア兵のスマホだ。兵士一人一人にSNSで「ちゃんと捕虜として待遇する。快適な環境を用意する」と送信。安心して投降するよう、呼びかけている。
「ロシア兵とは、具体的なやりとりをしているようです。ウクライナのアンドルシフ内務相は、次のようなエピソードをフェイスブックで明かしています。あるロシア兵は、降伏の条件として1万ドル(約120万円)とウクライナでの市民権を要求。受け入れられると、代わりに乗っていた戦車を差し出したそうです」(前出・記者)
ウクライナ国防省によると、軍から離反するロシア兵は日に日に増加しているという。100人以上の兵士が「自由ロシア軍」を結成し、ウクライナ軍への編入を志願。プーチン大統領に反旗を翻したというのだ。
ロシア軍は、統制がとれなくなっているのだろう。4月8日付の産経新聞は、ウクライナ人への虐殺が行われたとされる首都キーフ近郊ブチャで、酔ったロシア兵が次のように口論する様子を紹介している。 「ウクライナはナチスだらけだ」 「プーチンは嫌いだ。戦場に行きたくない」 もはやロシア兵の多くが、戦意を喪失している。それでもプーチン大統領は、泥沼の戦争を続けるつもりなのだろうか。
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