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【解説】日本の教団は『経済部隊』扱い? “統一教会”韓国の元幹部が証言

2022-07-20 05:17:41 | 日記

【解説】日本の教団は『経済部隊』扱い?

統一教会”韓国の元幹部が証言

 

19日、「世界平和統一家庭連合」いわゆる“統一教会“の韓国にある

本部の元幹部が会見を開き、安倍元首相の殺害事件について謝罪しました。

元幹部は、日本の教団が献金を作り出す「経済部隊」と

なっていたとの内部事情を明らかにしました。

 

「元幹部語る“内情”」、「日本の教団は“経済部隊”」、「“献金”の変遷」、

以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。

 

■「正道から外れている」教団元幹部が批判も

郭錠煥(クァク・ジョンファン)“統一教会”元会長が

19日、韓国・ソウルで会見を開きました。

安倍元首相の殺害事件について、郭元会長は「責任がある」と謝罪しました。

郭錠煥“統一教会”元会長 「私は“統一教会”で最も長い間、

最高位指導者の地位にいたため、私自身、安倍元首相の死に責任がない

とは思っていません。心よりおわび申し上げます」

 

郭元会長は「世界平和統一家庭連合」、

いわゆる“統一教会“の創始者・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏に次ぐ、

ナンバー2だった人物です。

1958年に入信した郭元会長は「世界会長」など

教団本部の幹部の役割を歴任し、

文鮮明氏の最側近を50年以上、務めました。

創始者が亡くなった後の現在の教団について、

郭元会長は「正道から外れている」などと批判しています。

 

■「日本の教団は『経済部隊』扱い」後継者巡り“内部紛争”も…

¥会見によると、過去には後継者をめぐる争いもあったということです。

2001年、創始者の三男が、現在も続く日本の教団の誤ったシステムを正すため、

当時の献金活動の責任者をやめさせました。これを機に日本の教団を、

献金を作り出す「経済部隊」から「正常な組織」に変えるよう試みたということです。

 

しかし、この試みは反対派の教会指導部による抵抗に遭い、

暗礁に乗り上げたということです。そして、日本の教団に対して

「これ以上、手を打つことができなくなった」と主張しています。

 

郭元会長は、日本の教団は『経済部隊』、

つまりお金を集める場として考えていたと主張しています。

その後、改革しようとしてきた三男は、

反対派の勢力から追い出されたということです。

 

現在の総裁で創始者の妻・韓鶴子(ハン・ハクチャ)氏、

四男、七男らが追い出したと主張しています。この一連の経緯には、

後継者を巡る内部紛争があったとみられています。

 

ただ、19日に会見を行った郭元会長は三男の義理の父で、

教団の内紛で、現在の教団と対立する立場からの見解です。

 

■“原価5~6倍”珍味・お茶など訪問販売 

高麗人参茶はあまり売れず から日本は「経済部隊」扱いだったということが

会見からわかります。この「経済部隊」は、

どのようにできあがっていったのでしょうか。

 

宗教社会学を専門としている北海道大学の櫻井義秀教授に聞きました。

櫻井教授によると、日本における献金などを集める、

いわゆる「経済部隊」ができあがったのは、1970年代から1980年代です。

「経済部隊」は当初、珍味やお茶などを

原価の5倍から6倍で訪問販売していたそうです。

その後、高麗人参茶などの韓国製品を輸入・販売するようになったといいます。

 

その方が、韓国の教団本部にもうまみが出てくるから、そのようになったと指摘しています。

しかし、当時の日本にはなじみのない商品だったこともあり、

あまり売れなかったということです。

 

霊感商法「買ったら先祖が救われる」

つぼなど販売 そのため、日本の教団が考え出したのが「霊感商法」です。

「買ったら先祖が救われる。運勢が開ける」など称し、

印鑑、つぼなどを販売すると、多くの利益が上がったということです。

 

櫻井教授は「霊感商法がその後の日本における教団の金を集めるシステムにつながった」

と指摘します。つまり、日本独自のシステムだということです。

 

長年この問題に取り組んできた紀藤正樹弁護士は、

「こうして日本の教団が集めて韓国に送っている金は、

『世界全体の少なくとも5割以上を占めている』

とも言われている」と指摘しています。

 

■「韓国本部から日本に献金の指示」教団側は否定

「日本の教団は『経済部隊』」という認識について、

日本の教団はどのように捉えているのでしょうか。

日本テレビの取材に対し、教団の広報担当者は「当時の郭氏の立場からすると、

ご自身が『経済部隊』と言っていたのではないか。

郭氏が首謀者としてやっていた張本人で今回の発言をされたわけで、

諸刃の剣になるものではないか」と回答しました。

 

さらに、「韓国の教団本部から日本の教団に

献金の指示が当時あったのか」との質問について、

広報担当者は「本部の一方的な指示やノルマがあるわけではない。

指示があったのかについては、明確に否定します」と主張しました。

 

郭元会長と対立していることもよく分かる回答でした。

19日に謝罪した郭元会長が教団に在籍した当時から、

日本の信者からお金を集めるシステムがあったということですが、

会見では具体的な金の流れなどについての発言はありませんでした。

 

■山上容疑者、“教団批判ブログ”運営者に手紙?

安倍元首相への銃撃事件で逮捕された山上徹也容疑者が、

教団に批判的なブログを運営する男性に手紙を送っていたとみられています。

手紙には「私と統一教会の因縁は約30年前にさかのぼります。

母の入信から億を超える金銭の浪費、家庭崩壊、破産…。

この経過と共に私の10代は過ぎ去りました」と書かれていました。

創始者の三男が改革をしようとした2001年より前から、

母親による多額の献金が続いていたということです。      

 

◇ 教団への献金をめぐる山上容疑者の深い苦しみは、

手紙などを通して徐々に明らかになっています。

しかし、いかなる理由があっても、

人の命を奪う言い訳にはなりません。

理不尽な負の連鎖を断ち切るために、

事件の背景に潜む問題を

今一度あぶり出していくことが求められています。

 

(2022年7月19日放送「news every.」より)

 

 

 


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