親愛なる患者様へ、
こんにちは、ハーモニーカイロスタッフの朝倉穂高です。
この度、一身上の都合によりハーモニーカイロを、3月末日をもって退職致します。長い間ご来院頂きまして本当にありがとうございました。
思い起こせば2004年春、期待と不安に胸を踊らせ、鈴木院長と共に法人を設立し、同年9月より九段下にて治療院開業。その翌年7月、現在のビル「オベリスク神保町」の完成とともにオフィスそのものを移転して、本格的な稼働に至りました。
10年前・・・今ほどカイロプラクティックという名前や代替医療という言葉が認知されていなかった時代、「WHO基準」を満たしたカイロプラクティック治療院はごくごく少数でした。最近になって全国で活躍する我々の同志も増え、やっと少しずつ認知されるようになってきましたが、WHO基準の治療院は未だ少数派です。しかし、昨年秋には、法的な整備は未だながら、日本カイロプラクティック登録機構(JCR)が厚生労働省に「正規のカイロプラクティック教育を修了並びにそれに準じた者たちの登録者名簿」を提出し、初めて正式に受理されるという歴史的第一歩を記録しました。
そんな中、開業当初は、ご近所の方たちも様子を伺うといった感じで、実際に施術に足を運んで下さる方は希少でした。それでも徐々にですが、ご近所に認知されるようになり、一神町会の皆様方にも信頼され、今では地域密着型の治療院となりましたことを厚く御礼申し上げます。
一口にカイロプラクティックと言っても、施術のアプローチや理論、考え方、診断法は多岐に渡り、この辺りが患者さん達にとっては違いも分かりづらく、何が良いのか迷ってしまう原因になっているところだと思います。しかし、一貫して言えることは、カイロプラクティック哲学であるサブラクセーションを解放させ、あなた自身が本来持っている自然に治る力(自然治癒力)を発揮させる事が、我々カイロプラクターの役割であり業務であると言うことです。
サブラクセーションとは何ですか?と言われると、これも業界内でも様々な論争があるため絶対的な定義付けが出来ませんが、私はサブラクセーションとは「神経関節機能障害」と捉えております。簡単に言えば、背骨に関与する神経機能の働きが低下することで、体を動かす筋肉の働きがバランスを崩し、結果として、姿勢の歪みや痛み、病気などに移行する「問題の種」だと言えるでしょう。カイロプラクティックはそれが何処にあるのかを的確に判断し解放する(取り除く)事を目的としています。ですから、カイロプラクターによって、サブラクセーションを解放する手段(施術法やアプローチ法)は違いますが、目指すゴールは同じなのです。あとは、施術者と患者さんの相性やその施術法の好みの問題だと思います。
その点、当院の大きな特徴は、カイロプラクター全員がWHO基準の同じ大学の出身でありながら、みんな違う手法で各々が信じるサブラクセーションを解放する自由と互いを尊重し合う施術スタイルを通してきました。通常、同じ治療院では同じ施術スタイルやシステムに統一するところが多いのですが、当院は開業当初から互いを信頼し合い、独自の才覚によって患者さん対応を行って来ました。そのため、患者さんが一人の施術者にずっとつくこともあれば、今日は別の先生がいいと自由に選択できることは非常にユニークだったのではないでしょうか。
今後、私はフリーランスで臨床や施術・健康に関するセミナー活動に力を入れていこうと思います。皆様方に支えられてきた経験を、もっともっと社会に貢献出来る様に研鑽していこうと思いますので、今後共応援よろしくお願い致します。
そして長い間、経営パートナーとして私の存在を支えて下さった鈴木裕行院長に最大の感謝とお礼を申し上げます。今迄本当にありがとうございました。また、後輩であり同僚である松浦孝一郎先生、裏方業務をはじめ私の側でいつも支えて下さりありがとうございました。先生のお陰で伸び伸びと自由に仕事させて頂く事が出来ました、最大の感謝とお礼を申し上げます。短い間でしたが、昨年より伊藤周先生にもお世話なりました。今後の活躍を願っております、頑張って下さい。
最後になりますが、誰よりも私とハーモニーカイロを支えて下さったのは、私達を信じて、そして頼りにご来院頂きました患者の皆様方のお陰です。至らない点やご迷惑を多々お掛けしたかと思いますが、皆様方の健康のために少しでもお役に立つことが出来たならこの上ない幸いにございます。本当にありがとうございました。
私はハーモニーカイロを卒業致しますが、地域の皆様をはじめ今後共ハーモニーカイロをよろしくお願い致します。これにて最後のご挨拶とさせて頂きます。
ハーモニーカイロ
朝倉穂高
当院は自主性最重視でずっとやって来ましたので いわゆる実社会の企業とはひと味異なる時間の使い方ができたと思います それだけに自己責任も重いものがあったはずです
治療院を運営するにはいろいろなやり方があると思いますが 朝倉先生にはウチのようなある種放任主義的なスタイルが合ったのかもしれません カイロだけでなくプラスアルファの様々な分野の研究もできたはずです
しかし これから独力でビジネス社会を乗り切っていくには ルールとリスクをしっかりとわきまえなくてはなりません 今後はそうした臨床面以外の学ぶべきことにも果敢にチャレンジしてもらいたいと思います