
2月10日の日曜日、エンジン01文化戦略会議オープンカレッジin浜松というイベントの視察に浜松に行った。
そんなイベントがあることすら全く知らなかったが、たまたま商工会議所で打ち合わせていたら、「今年の11月には甲府でやるんですよ」という事務局さんの情報から、いろいろ調べてみると、なかなか立派なイベントであることが分かった。
(くわしくはこちらを http://www.enjin01.org/index2.html )
年度末に向かう三連休。ここは仕事を集中して出来る貴重な時間であるが(病気)、来年の山梨開催を充実して観る為に(かなりの確率で運営側に付かなくてはならないのだが)、浜松を観ておく必要があると思ったので、急遽都合をつけて行ってきた。
多くの人が使うものをつくる仕事を始めて十数年。はっきり言って、市民の意識は千差万別で、いくつになっても学びたい人、遊びたい人、いろんな事 をしたい人、人と関わり合いたい人、人と関わりたくない人、仕事をしたい人、仕事をしたくない人、楽しいことを追い求める人、人の為になることを望む人、 お金を稼ぎたい人、ゆとりの欲しい人、等々、いろんな価値観・人生観があります。
仕事柄、どうしても多様な価値観を互いに馴染ませて共に生きる街をつくるかを考えてしまうという、男的システマティック思考に向ってしまいがちで すが、時々、いろんな価値観の思いの真相を理解する為に、一つにまとめるという目的無しに自由な意見を聞く機会が必要だなと思うことがあります。
今回は、正にそれでした。
僕が聴講したのは「ローカルパワーでグローバルを生き抜く」「男が好む街、女が好む街」「空間デザイン学」等でしたが、どれも、いろんな価値観を良い意味で前向きに吸収できた。
正直、同じ時間に非常にたくさんの講義があり、聴きたいものはいくつもあって、聞けなかったがもったいないくらいです。
(プログラム http://www.enjin01.org/images/report/open_college_11/program_1226.pdf )
そして、もう一つ良かったのが、会場が浜松駅の北口であったと言うこと。土木設計、空間デザイン、公園緑地設計、都市計画、地域計画、景観計画な どを仕事で考える身としては、浜松駅の北口の場が非常に良かった。広い道路幅員の意味、色味やデザインの統一の意味、産業都市から文化都市へ変身するため の方法、自動車と歩行者、などなど、沢山思うことがありました。
いろんな興味、いろんな価値の中から、一つのカタチあるものをつくるには、互いに「馴染む」事が必要だと思っています。その為には、その背景にある考えの根源となるもの(経験、歴史、好きなもの、嫌いなもの…)を理解することが必要です。
また、よその街を知る為には、やはりその街の産業構造、歴史、人口、季節の行事など、人を知るのと同じようにその背景となる情報を知ることが重要です。
人も街も、そして自然とも、馴染まないと生きていけない。相手のことを知らないと「馴染む」ことができない。
新富士-浜松間は新幹線で約40分ちょっと。隣に乗り合わせた二十歳代と思われる女性の、僕のダウンジャケットからこぼれ出たであろう羽毛が迷惑だという視線に刺されながら、そのごめんなさいという気持ちと、講義で感じたいろんな感情をごっちゃにして、帰路につきました。
来年の甲府開催、とても楽しみになりました。
追伸:
行きに新富士から新幹線に乗っていく計画をした。何故か頭の中で新富士まで1時間ちょっとあれば行けるだろうという謎の計算で余裕ぶって家を出た が、実際は全く違っていてギリギリとなり、駐車場から新幹線の入口まで200mくらい、久しぶりに全力でダッシュした。また、浜松でも街並みが良くて駅か ら会場までの1.3kmくらいを二往復もして、結果、ものすごい筋肉痛になりました。体力増強が必要であることを身に染みた旅でした。(時間も余裕を持て ばいい話か…)。
また、公共交通機関は、待ってくれないので早めに出発しましょうね。
そうでしたか。ということは、新幹線が予定通り動いていたのはラッキーだったと良い方に考えます。ギリでも間に合ったと言うところが良いことか!