たしか姫子に「健兄さんの引退を、”さっかりん”でだけは知りたくないね」なんて、数日前に言ってた気がする。
最終戦の前日、電車の時間を調べようとPCの前に座った管理人。ちょっとその前にさっかりんでも見ようなんて思ったのがマズかった。
3分以上凝視した。 「元日本代表甲府林健太郎引退」
これはまさに『青天の霹靂』…だと、パニクった12月4日、午後10時。
人間、びっくりした時はなすすべがなく、熊のように部屋をウロウロするのみだしばらくして甲府の公式サイトを見てみた。
「今シーズン限りで現役を引退することを決意いたしました。プロサッカー選手として15年の間、多くの方々に応援していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもサッカーに関わっていきたいと思いますので、温かく見守っていてください。本当にありがとうございました。」
…ありがとうだとうぅ~??(怒)
人間、びっくりした後は無意味に怒り出すらしい。とりあえずコメントに毒ついてみた。ってか、こんな時間に発表されても何もできないじゃーん。色紙は?横断幕は?えぇ?どうしてくれんだい!!
そこへさやさんからメールだ。そして、さやさんから電話だ。明日はヴェルディの試合を蹴って、甲府に来てくれると言う。ありがとう、さやさん…。
ふと気が付いた管理人。鳥栖遠征に行っているアノ人、姫子。この事実を知る由もなかろう!!!早速鳥栖に連絡だ。
「あのう~ぅぅ…ふふっ(なぜかうすら笑い)引退することになりました」
人間、困った時にはうすら笑いをするらしい。いや、もう、笑うしかない。深夜1時にうすら笑い…怖すぎる、管理人。
さて、とりあえずもう眠れないので、横断幕でも作ろうと思った管理人。しかし、探せど探せど緑の布しか出てこないのである。
なんだかもう面倒くさくなったので、昔作った横断幕(しかも緑)でも持っていこうと探すが出てこない(おい)
やっと探し出した緑の横断幕はくしゃくしゃで、アイロンをかけたりしてたら夜が明けた。
最終戦当日、甲府に乗り込んだ我々はまずは花を購入。
花屋のおにーさんに「とりあえず立派な花束をお願いします」と依頼。
「VFK系ですか?」…なぜわかったの?にーさん…
「林さんですか?」…大当たりです…
「さっきもVFKカラーで花を作ったんです」…なんだとぅ!?
同じはイヤ~~~~~ぁぁぁぁあああああぁぁ~~~!!!!!
「すいません、ヴェルディカラーに変更してください」即決。
試合開始1時間前、花束を大事に抱え小瀬に参上の我々。最後の小瀬かぁ~~~~~なんて、感傷に浸っている時間はない。横断幕を貼らねばなるまい!!!
しかし、小瀬で横断幕を貼るのは初めての管理人。どーーーーやって貼っているのか全くわからない。
いいやもう、最後だからてきとーに貼っちまえ!さらら様&フルル様にもお手伝いいただき、やっと完了。
そこへ雨。
…最後の試合なのに、雨。雨はやばい。雨の健兄さんはとても残念な感じだ(おいおいおいおいおい)
…って、思っているのは管理人だけじゃないはずだ。
雨がひどくならないことを祈りつつ、席に着く我々。だが無情にも雨はひどくなる一方。早速ポンチョを着て雨に備える。
ふと、ピッチを見ると、健兄さんが最後のアップをしていた。いつもと全く変わりなく、淡々とアップを行う。
緑組から不本意な戦力外を受けた2005年、味スタでの最後アップを見ながらちょっと涙目になったのを思い出した。
しかし、そんな過去が管理人を強くしたのか(?)アップぐらいでは涙目にならない…というか、今回本当に雨が残念で…(以下省略)
アップが終わり、最後の試合が近づく。
我々が見ているバックスタはVFKの幕がかぶさってしまうので選手入場が見れなってしまのだ。やっぱり選手入場だけはちゃんと見ておきたい。
席を離れ、通路しゃがんで選手入場を見る我々。警備の人に注意されてもどきませんよ、絶対にっ!!
さやさんが双眼鏡を貸してくれたので、双眼鏡で選手入場を見たのだが、寒いのと意味不明な号泣で手が震えてピントが合わねぇーーーじゃん!!
これまたいつもと全く変わりなく、淡々と入場する健兄さん。そうだよな、昇格がかかった大事な試合。とりあえず引退とか関係ねーよ…っと思ったら急に冷めた管理人であった。
さて試合。もちろんちゃんと見た。
開始早々得点した甲府。自分ペースで試合を進められる。むーん、ここ数試合感じていたことですが、攻撃にかける人数が少ない。っていうか、上がりが遅い。攻撃がやけに単調になった。見てて先が読めちゃうんですよねぇ。
最終戦の健兄さんですがー…今回もキュンとするスルーパスがありました…せっかくのスルーパス、ちゃんと得点につなげてよっ!!って、怒っていたのは言うまでもなかろう。
怒りの反面、こんなにナイスなパスが出せるのに、このパスが見れなくなると思うと残念。
残念と言えば、試合が進むにつれて雨が激しくなり、トシヤと共に健兄さんが本当に残念な感じになったのは言うまでもない。
熊本に1失点したものの、勝利した甲府。ところが、湘南も勝利したため昇格の夢はかなえられませんでした。
試合後この試合で引退する健兄さんの感動的なスピーチがあった。
ちょっと棒読みだったけど、立派なスピーチだったな、健太郎。
スピーチ後、選手がスタジアムを一周する。実は、ここからが我々の真の戦いだ…それは、花束を渡すためのポジション争いだ!
とりあえず、フル&さらKidsが最前列に陣取っていたため、ちょっと高い位置から健兄さんを確認。
まだまだこっちに来ないな~っと思っていたら、急に健太郎がキターーーー!!!
「林さん!林さん!」っと呼ぶさやさん。「健太郎さん!健太郎さん!」と叫ぶさらら。
そして管理人は最前列でのポジション争いに必死だ。それはまるでCKのG前の攻防のような、激しいポジション争いなのだ。(とはいえ、相手は子供・おい)
雨にも濡れたし、ちょっと化粧でも直したほうがいいかな?なんて思ったのだがそんな余裕はない。もう、そこに来てる健太郎にとりあえず花束を渡しちゃえ!とご満悦な健兄さんに何も言わずに花束を渡す。
あんまり覚えてないけど、何の迷いのない健兄さんの清々しい笑顔が…憎ったらしかったーーーーーーっ!!!!
すべてが終わって、やれやれ…って感じの我々。身だしなみを整えるためにトイレに寄ったのだが、鏡に映った自分に愕然とした
よほどポジション争いが激しかったのか?!化粧はとれて(もちろん眉毛なし)、しかも、つけたばっかりのエクステが明らかに抜けてて、しかもしかも…鼻水がでてた…。さらに、マスカラが…この顔で花束渡したのかよっ!!!
甲府からの帰り道、たくさんの人からメールをいただきました。
すべてのメールが、健兄さんのプレーヤーとしての称賛と引退を惜しむものでした。
「健兄さんのような選手はもう二度と現れないだろう。健兄さんのプレーがこれで見れなくなるのかと思うと残念でならない」と…。
これは健兄さんにお伝えしなければっ!!!
…甲府の帰りに寄ったまりまの家で「来週甲府に行く」宣言を、声高らかにした管理人であった…