予報だと、この快晴も午後には荒れるのだとか。でも、久しぶりの晴れの中にいると、「茶臼」から「黒谷地」、そして「源太森」で八幡平の樹氷原を見てやろうか。と思っていました。
本日二回目の「冬山巡視茶臼岳」です。
登り口の「御在所」は快晴。駐車場はこの天気を読んでいたバックカントリースキーの人たちで一杯でした。
自分の前に誰かいると、ついつい追いかけてしまう習性?の誰かさん。
ツアーのキャットが運行されているので幅広いトレースがあり、ラッセルはありません。
登るにつれ、眼下には雄大な景色が広がります。
岩手山がお出迎え。
レンズ雲のような変わった雲がポッカリと浮かんでいます。
私たちが目指す「茶臼岳」へのルートとは別の、直接「もみ山」を目指す人たちが二組ほど。
青空とはいえ、風で雪が舞っています。テンションがあがります。
青空をバックに陶器のよう、まるで作り物のような凍ったオオシラビソ。
風の強いこの場所のシュカブラは見事、その先に目指す「茶臼岳」が見えます。
強風で雪が吹き飛ばされて出来るシュカブラ、日本語では風紋とか風雪紋といわれるそうです。何気なく見ていますが、これにもいろいろな景色があって興味がわきます。
人が通り、踏圧のかかった部分だけが残り、周りの雪が吹き飛ばされたこんな景色。
樹木に吹き付けられた雪が、崩れた人面のような・・・
見え方は様々でしょうけど、有名画家の抽象画のようにも・・・
登り始めて二時間ほど、「恵比須森」についたころ空は明るい曇り、やっぱり天気が変わりそうです。
本日の巡視は、先回のスノーモービルの場所を確認することも目的でしたが、新しいトレースはありません。
音のない、ふかふかの雪原には私たちだけ・・・
オッと、オオシラビソもいます。
葉も、球果の軸もそのまんまに氷がついたオオシラビソ。
こんどはコースを西にとり、「黒谷地湿原」を目指すことにしました。
若いオオシラビソの森は、風が抜けたまんま、風が抜けたとおりにうねが出来ています。
なんとも個性的なうねが、進んでも進んでも出迎えてくれます。
こちらのツリーホールはフレアー付きでおしゃれ。でも落ちたらちょっと大変そう。
これはなんと表現すれば、どうしてこんな形になるのでしょう。
なぜとは考えず、見たまんまでしょう。とクールな方に言われそうです。
「黒谷地湿原」到着、やっぱりです。
さえぎるもののない湿原を強烈な風雪がビビュ~と。
ここからはコースを北側にとって、以前にスノーモービルの乗り入れがあった沢を目指します。
沢のヘリには巨大な雪庇が大変なことになっています。
空腹を感じつつ、顔にバチバチ当たる猛烈な風雪を我慢しながら、今度は昼食をとる「茶臼山荘」を目指しています。
ようやく到着。
風で雪が吹き飛ばされるので雪下ろしなど不要の「茶臼山荘」と改めて思うことしきり。
「茶臼岳」もそのシルエットが見えたり見えなかったり。
昼食後は、「恵比須森」を通って戻ることは暗黙のうちに決まったようでした。
「恵比須森」も風は強かったのですが、なんの、先ほどまでの風と比べたら春風のようなもんです。
ふかふかの新雪と、ガリガリの雪面に苦心しながらもあとは下るだけ。
大勢見えていたバックカントリーの皆さんも午後からはスキーどころではなかったはず。
昨日と一昨日、都合、三日連続の悪天候。
でも、本日の半分だけの青空はご褒美と思います。
あべ
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