八幡平の自然 ~アスピーテ日誌~

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2/16「冬山巡視茶臼岳Ⅱ」吹雪/晴れ

2019-02-17 16:54:03 | スキーツアー

冬山巡視「茶臼岳Ⅱ」、天気は期待していません。とはいうものの、黒谷地湿原まで行ければいいなと思っていました。

茶臼岳登り口、御在所トイレに今日の情報が張り出されていました。

視界悪いな~とは思いつつ、スキー客を乗せたキャットの運行が始まっているので、恵比須森の鞍部まではラッセルはない、という嬉しい情報があります。

視界は悪いですが、気温もそれほど低くはありません。

キャットの1回目の運行は10人ほどのスキー客が乗り込んでいました。

旧ゲレンデのきつい登りを轟音を立てて登って行きます。オペレーターの方が手を振ってくれています。しばし余裕のあるふりをして休憩中。うらやましくはありません。

ふと目をやると、ダケカンバの若い木たちが一杯。ここがスキー場であったのは10年ほど前。最初にダケカンバが生えて、ゆっくりと元の森に還ろうとしているようです。

おそろいのサイズのダケカンバが、もとのゲレンデを自分の敷地にしようと頑張っているようにも見えます。よく観察してみると、1本づつ生えているのではなく、3本4本が一群となり、その集団がダケカンバの森を構成しているように見えます。お互いが、風よけになったり、ということもあるのかもしれません。

恵比須森もこの通り、茶臼岳は当然見えません。

ここで4人のグループの方たちが私たちを追い越していきました。その方達からの情報で、整然と付いていたトレースは黒谷地湿原に向かう、訓練中の遭難救助隊のものだとか。日も射してきて、この分だと黒谷地も行けるかな?と思ったのですが・・・

前回の巡視でオオシラビソの球果をたくさん見たのですが、大好きな素材を発見してしまいました。

このオオシラビソは、昨年球果をつけました。が、この木は葉を落とし、枯れているように見えます。ということは・・・

仮説1:最後の力を振り絞って子孫を残すために種を作ったところで力が尽きてしまった。

仮説2:深い意味はなく、まわりの木たちのように種を作ってみたら体力が尽きた。

仮説3:たまたま。

やや小振りな球果ですが、この実(種)は完熟して落下し、芽を出してくれれば、とは親の願い。

 ついついこんな姿に目が行ってしまいます。

    

う~ん、このオオシラビソ真っ直ぐ!

この木の人生を語れそう!

 

この木は大暴れ!

いつもの癖で、この木の半生について語ってくださ~い!とやってしまいそうですが、巡視中なので止めます。

どの木も立派な霧氷姿になっています。

   

風にさらされるよりは、雪の布団に包まれた方が温かいに違いありません。でも、こんもりした雪布団に包まれた下側の枝の姿は何かに似ていませんか?

吹きさらしの中で枯れてしまったオオシラビソの枝がOK!と言っているように感じます。

「こっちでいいの?」、「OK!」、真っ直ぐは仏沢の斜面では・・・

これにも・・・

ツリーホールを避けて迂回しているうちに、茶臼岳の肩のあたりは暴風雪となりました。

ようやく避難小屋の屋根のシルエットを確認できました。

黒谷地湿原は?との問いかけが頭の中に聞こえましたが、「今日はやめた方がいい」と断りました。

迂回をしたため、いつもと見る方向が違っています。

これは茶臼岳方向の1枚。

何とも厳しい日の巡視となってしまいましたが、スノーモービル乗り入れ禁止の看板取付候補地の確認は一応終えることができました。

そそくさと避難小屋で昼食を摂り、暴風雪の中の下山途中、恵比須森まで来たら日が射して、”なんということなのでしょう”青空も少し出ているではないですか。

何も見えない吹雪の茶臼と思っていただけに、ほんの少しだけ青空を見せてくれました。

風が吹けばパウダーの新雪が舞い、吹雪のようになるということなのでしょうが。

また来いよ!と言われた気がしました。

 風に押されて斜めになったオオシラビソ。まだ若い木のようですが、ずいぶん球果を付けたのですね。

この次は”晴れ”でお願いします。

 


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