おどるなつこ 「あしおとがきこえる?」

タップダンサー・振付家おどるなつこの日常から浮かびあがることばを束縛せず書きとめています。2005年開設。

[真夏の夜の夢 / A Midsummer Night's Dream] @東京芸術劇場

2020-10-26 | おすすめ!
私がコロナ感染拡大前の2月末、舞台を観に行った最後の舞台も東京芸術劇場でした。
それから7ヶ月以上もの時が過ぎ、やっと久しぶりに大劇場へ。

野田秀樹潤色の「真夏の夜の夢」シルヴィウ・プルカレーテ演出



圧倒的に美しい、衣裳、美術、証明、映像!ルーマニアでは受賞総舐めな演劇スタッフチームのようです。
美しさって、恐ろしさと同義なのかもしれないなぁ。
見た目だけでなく、その行動の一つ一つが。

加えて、野田さんのシェイクスピア潤色は、私にはけっこうリアルにハーミアとヘレナの育ちを感じさせるようで、冒頭はすんなりと馴染んで行ったのだけれども、ところがどっこい、夜の森に連れ込まれていったい何?とワクワクドキドキ。こんな真夏の解釈ありか!みんなで迷い込んでしまった怖い森!いったいどうなるの!?それがね、うわーって恐ろしいシーンで、なんと解決策が示されるんです。

私はちゃんと最後に何かが解決するお芝居が好きです。それは言葉を尽くしているからこそ可能で、ダンスとは違う部分に思えて憧れます。

ステージって虚構かもしれない。けれど、美しい夢の中でだけ、本質に気づくということはよくあります。だれもの心の中にある、ネガティブな部分、それを、解決することができれば、世界も変わるんだ!

コロナで入国に時間がかかり、稽古も大変だったろうと思いますが、表現として意欲に満ちた質の高い舞台!衣裳や照明、映像と本当に美しく、さまざまなクリエイティビティが掛け合わせられた大がかりな作品を観劇できてしあわせでした!


最新の画像もっと見る