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アラビア語に興味があります。

 イランはペルシア語の国です。トルコはトルコ語で、現代トルコ語はローマ字で表記されます。

血が軽い/重い vs 血が熱い/冷たい

2004年11月07日 21時24分48秒 | アラブ・中東の現地の話
 アラブ人が人の性格を形容するのに、よく「血が軽い」「血が重い」という言い回しが使われます。「血が軽い」とは陽気な人のこと、「血が重い」とは陰気な人のことで、少なくともエジプトでは、血は軽い方が良しとされています。ものの本によれば、イラクではちょっと事情が違うようですが。
 さて、昨日、ワインを赤白取り混ぜて飲みながら伺った話では、イランでは「血が熱い」「血が冷たい」という言い回しを使い、「血が熱い」のがイラン人の誉むべき気質であるとされているそうです。日本語の「熱血」でしょうか。それとも、熱血とは意味合いが多少ずれるのでしょうか。

 イランに滞在していた女性研究者が、ある日、アゼルバイジャン人かアルメニア人(酔っ払っていたので、記憶が曖昧です。ごめんなさい)から食器を買ったのだそうですが、それを持って家に戻ったところ、イラン人の大家さんから、
「この食器は、ここが少し曲がっているから、取り替えてもらいなさい」
と忠告されたそうです。彼女自身は、別にこの程度の曲がり方なら気にならないと思っていたそうですが、大家さんとの人間関係を考えると、取り替えてもらわざるをえない状況になってしまい、仕方なく引き返して、食器屋さんに、
「すみません。ここが曲がっているので、取り替えて下さい」
と、落ち着いて2,3度繰り返したのだそうです。すると食器屋さんいわく、
「お前は血が冷たいので、取り替えてやる」
日本語の「冷血」とは明らかに違う意味ですね。たぶん、「冷静」くらいの意味でしょう。
 しかし、血が冷たいから取り替えてやるとは、食器屋さん、もしかして、熱血イラン人に疲れていたりしたのかなあ、などと、酔っ払った頭で勝手な想像をめぐらせました。

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