アラビア語に興味があります。

 イランはペルシア語の国です。トルコはトルコ語で、現代トルコ語はローマ字で表記されます。

サッカーの試合で暴動!

2012年02月03日 23時50分49秒 | アラブ・中東の現地の話
 2012年2月1日、エジプトのポート・サイド(ブール・サイード)で、アル=マスリ対アル=アハリのサッカーの試合が行なわれましたが、試合後、サポーター同士が乱闘となり、少なくとも74名が死亡したというニュース。私は早とちりで、負けたアル=アハリ(クラブW杯の試合で日本にも来たことがあり、2006年には世界第3位に輝いた)のサポーターが、やけになって暴力を振るい始めたのだと思い込んでいましたが、本当のところは、なぜか勝ったアル=マスリの方のサポーターが、アル=アハリのサポーター達を襲ったということでした。

 エジプト人の先生とお話したら、この事件に関して、ネット上では、サッカーのサポーターの喧嘩に見せかけた、政治的な作戦ではないかという意見が多く出ているとのこと。すなわち、サッカーのスタジアムで暴動を起こさせ、国民に、
「こんな状態では、まだまだ軍に政権を持ってもらって、しっかり締めつけてもらわなければ駄目だ」
と思わせるための、軍事政権側の、いわばヤラセではないかという推測です。

 別の報道では、逆に、アル=アハリのサポーターが、昨年のエジプト革命の後、民主化運動に一定の影響を与えたため、そのアル=アハリを弱体化させるために、治安当局が、アル=マスリ側サポーターの乱入を黙認したという陰謀説を紹介、この事件をきっかけに、民主化運動のグループが、軍政権に、改めて、民政移管を求めたとのこと。

 いずれにせよ、単なるサポーター同士の喧嘩では片付けられない事件のようです。

【追記 2012/02/05】 その後、こうした治安悪化を許している軍事政権への批判が強まり、各地でデモや抗議行動が起きていることが報じられています。さらには、そうしたデモ、抗議行動による治安悪化に乗じて、軍事政権側が自らの延命を図っているのでは?との報道もありました。せっかく議会選挙が(結果についての感想は置いておくとして)無事に終わったのに。

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