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アラビア語に興味があります。

 イランはペルシア語の国です。トルコはトルコ語で、現代トルコ語はローマ字で表記されます。

ジャーミウとマスジドとムサッラーの違い

2005年11月14日 00時53分41秒 | アラビア語
 イスラームの礼拝をする場所として、ジャーミウ جامع とマスジド مسجد とムサッラー مصلى がありますが、この違いって何なのでしょうか。まず、ジャーミウ جامع とマスジド مسجد ですが、前者はジャマア جمع 「集める」という動詞の能動分詞であることからわかるように、大勢の人々を集めることのできる大規模なモスクです。これに対し、後者はサジャダ سجد 「平伏す」という動詞から来ており、平伏す場所という意味で、ジャーミウのような大きなモスクにも使えますし、ジャーミウほどの規模がなくても使えます。「モスク」の語源もこのマスジド مسجد です。

 次にムサッラー مصلى ですが、これまで私は、空港などにある小さい礼拝スペースのイメージから、マスジドとも言えないほど小さい礼拝所のことだとばかり思っていました。ところが、アラブのうわさのブログ主さんからのメールによると、それは間違いなんだそうです。そもそも、ムサッラー مصلى というのは、サッラー صلّى 「礼拝する」という動詞と関係があって、つまり礼拝する場所の意味。かつて預言者ムハンマドの時代、マディーナ(メディナ)の人がすべて集まると、預言者モスクに入りきれなかったためなのか、雨乞いの礼拝やイードの礼拝は外でしていたのだそうです。(今でもそれをスンナとして、イードの礼拝は外でやることも多いとのこと。)その礼拝の場所のことをムサッラー مصلى と表現しているようです。

 というわけで、メールによれば、「だからムサッラーの方が礼拝する場所という意味をより大きく包括しているということになります。うーん。アラビア語って奥が深いですねえ」同感。奥が深いですねえ。

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6 コメント

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フセイニーヤ (イラク方言講座のセンセー)
2005-11-14 01:10:30
イスラム教シーア派はジャーミウ جامع のかわりに、フセイニーヤحسينيةという施設があるんですよね。

この施設はお祈り用だけでなく、シーア派の宗教行事の期間中は各地から集まってくる参拝者の宿泊施設にもなります。

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さすが (haruko)
2005-11-14 13:35:01
 さすがはシーア派、フセイン様のお名前を冠しているわけですね。
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なるほど (miriyun)
2005-12-04 16:01:20
 こんにちは、はじめまして(・・・ではない、不詳、できの悪い教え子?だったので、恥ずかしいので思い出さなくていいです。)

 ジャーミウ جامع とマスジド مسجد とムサッラー

いろいろあって、正直なところ適当に使っていました。これで疑問が解けてよくわかりました。ありがとうございます。

 時々、このブログに教わりにきますね 。こちらもようやく今までのイスラーム記録を書き始めたところです。HPより便利ですね。
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思い出したいなあ (harukos)
2005-12-08 17:37:33
思い出したいんですが、ハンドルとブログからだけではどうも特定ができず…残念。ブログは写真が大きくてきれいですね。またのぞきに伺います。
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Unknown (miriyun)
2005-12-10 10:26:40
 失礼しました。メールを遅らせていただきましたので見てください。

 このアラビア語と現地事情に通じたブログには、アラブのいろいろな分野がつながっていて、ここから新しい視点が開かれます。これからも見させていただきます。
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メールありがとうございました。 (haruko)
2005-12-13 23:32:07
miriyun さま。ご丁寧なメールをありがとうございました。またブログの方にもお邪魔させていただきますね。
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