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はるきちオーガニックファームBLOG

北海道石狩市花畔で有機農業を始めて8年目になる4代目です。

2月10日、農業の方向性を今一度考える勉強会をやります。

2013年01月23日 00時36分32秒 | 日記
山羊座で未年、草食系男子の小林です。
 
自分で有機農業と謳っていて、憂鬱に感じることがあります。
 
僕は有機農業をやりたいというよりは、利にかなった農業がやりたい。人間が生活を維持できる環境負荷を考慮した農業であり、生産と消費と分解が循環し調和する農業を。それは人間の使命というか、義務なのではないかと思う。また一方で、食べてくれる人のニーズに応えられる野菜を生産したい。美味しくて、面白くて、魅力のある野菜を。そうしてコミュニティの中に農がある生活の一端を担えればと思う。
 
が、それは本当に出来たら素晴らしいのだけど、なかなかそうは行かない。行くわけがない。理想の中にも優先順位をつけないといけないし、今自分のやっていることが本当に理想的なのかは、第三者から見て言われて気がつくことがたくさんある。評価とは他人がするもの。もちろん、自分の生活が成り立たなければ、元も子もない。
 
本当に自分がやっていることは正しいのだろうか、と。
 
さて、そんな迷える子羊(というか未年)にヒントを与えてくれるのが北農研の信濃さんでした。そんな信濃さんを迎えて、今一度農業はどっちに進むべきなのか、何を踏まえて農業を考えればいいのか、というヒントになるであろうイベントを開催します。
 
TPPに反対しているだけで本当にいいのだろうか。
有機農業だからといって高い資材を海外から輸入していればいいのだろうか。
世界で人口が増えていく中で、どういった農業が求められるのだろうか。

ちょっと固く書きすぎたかもしれませんが、農業に従事していない一般の方にも、是非参加してもらいたいイベントです。特に食料問題は万人に関わる問題なので。

僕は何より、講師の信濃さんの人柄が好きです。まっすぐで、間違っていることをきちんと言えて、議論できて、視野が広くて柔軟で、でも熱がこもってて。厳冬期の札幌に、農業で熱くなる1日をみなさんで共有しませんか。

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北海道Roots × いいね!農style 勉強会
「三手先の農業を考える」

【開催趣旨】
大きな畑で巨大なトラクターを走らせたり、小さい面積の中で多種多様な作物を育てたり、はたまた工場のごとく水と肥料とLEDを駆使してみたり・・・。

いろんな農スタイルがある日本の農業ですが、食べる人も作る人も見据えなければならない事実があります。

人は生きていくために食べ物が欠かせません。そんなシンプルな事実の裏側で、人口増加、環境破壊、生産性向上、石油枯渇とバイオエタノール生産など、様々な問題が複雑に絡み合っています。
一方で、私たちの足下・土壌や根っこの世界では、目に見えない無数の微生物が蠢いて、堆肥や植物残渣を分解し、農作物の栄養源を生産し、循環を繋ぐ役割を担ってくれています。
そのおかげで、人間を含め地球上の生物は、今まで生命を永らえることができました。

地球の未来を踏まえて、「正しい農業」とはどうあるべきなのでしょうか。

今回はREFARM北海道内の農家の勉強グループ「北海道Roots」が、オープン勉強会を開催します。
勉強している内容の一部を、より分かりやすくお伝えします。みなさんの考えるきっかけになれば幸いです。

【内容】
北海道農業研究センターの信濃卓郎氏による講演です。
上記趣旨に基づく2つのテーマを1時間づつ講演し、質疑応答を行います。

オープン勉強会ということで、和やかな雰囲気での開催を行いたいと思っています。

【講師紹介】
信濃卓郎氏  北海道農業研究センター勤務 博士(農学)
経歴はこちらhttp://cse.naro.affrc.go.jp/shinano/NARCHrhizosphere/About_Me.html
ブログはこちらhttp://takuro.exblog.jp/
趣味:自転車、世界旅行

北海道Roots勉強会にて2度、講師役を担当して頂きました。
農業を、微生物や根域といったミクロな視点から、環境問題とグローバル経済というマクロな視点まで、多くの研究と世界中を渡り歩いて培った広い視野で、鋭く指摘し、熱く問題提起してくれます。

【日時・会場】
2月10日(日)14:00~17:30
札幌市中央区南2条西6丁目 南2西6ビル B1F EDiT

【参加について】
会費:1,000円(当日会場にていただきます)
下記申込フォームから申し込みください。
https://docs.google.com/spreadsheet/viewform?formkey=dEk2MHc5dVlkYkRsc00tUjcxcVc1U0E6MQ

【スケジュール】
14:00 開会
14:05 北海道Rootsからご挨拶
14:10 講師紹介
14:15 講演1スタート
15:15 休憩
15:30 講演2スタート
16:30 休憩
16:45 質疑応答
17:25 お知らせなど
17:30 終了

18:00 懇親会(希望者のみ)
http://cse.naro.affrc.go.jp/shinano/NARCHrhizosphere/About_Me.html
cse.naro.affrc.go.jp

花畔農住町内会40周年

2013年01月17日 00時28分01秒 | 日記

私が住んでいる地区は「花畔農住町内会(ばんなぐろのうじゅうちょうないかい)」という、花畔も珍しい地名で難読で有名ですが、そのあとに農家以外は住めないのではないかという「農住」と名乗っている、たぶん日本中でも類を見ない地名です。

で、その設立40周年がありまして、家族で参加してきたわけです。市長の挨拶、道議の挨拶、市議の挨拶、乾杯、余興、カラオケ・・・ガトーキングダムサッポロの料理を味わいながら・・・父も歌ってましたが、お世辞にも上手くないので、私は恥ずかしいと言うよりは無関心を貫く時間帯になります。せめて、みんな分かる歌を。

この町内会も他の農村地域と同様に高齢化が問題であり、この会の出席していた中で参加していた子供1人の次に若いのが私で、30代は2人、40代も4,5人という感じ。幼い頃は町内会のこども会で海に行ったりスキーに行ったりしていましたが、いまは子供が少ないと言う理由で解散。私にとっては同世代がいないので、なかなか地域に溶け込むことも少なく、また畑が別の地区にあることもあり、こういう行事でも無いと顔を合わすことがないので、こういう行事は本当に大切です。ご近所関係なくして生活は成り立たないわけで。

私はススキノから最終の地下鉄に乗って帰ってこれる、田舎と都会の狭間に存在するこの「花畔」という集落を愛してやまないのですが、今後はどうしたらいいのだろうか。

と思っていたら、花畔を僕以上に愛している方を見つけました。かなりキテルHPです。http://www.bannaguro.net/album/album.html


ヤマカワプログラムvsジャパンバイオファーム

2013年01月12日 23時44分22秒 | 日記

昨日は金曜日なので円山の久米田宅の食事会へ。

売り先のない有精卵を持参で。

2011年にうちに手伝いに来てくれてたかわさんと清水君も交えての農業談義。

来てくれてた時は大学生だった二人も、自然食品店と新篠津の農業法人にそれぞれ就職。

二人とも線が細いので心配なんだけど、その視線の先の将来に期待したい。

(話が盛り上がりすぎていつもどおり飲み過ぎた・・・)

 

さて今日。

NPO法人オーガニックサポートの技術交流会。

講師は現代農業でヤマカワプログラムが話題の山川氏と

ジャパンバイオファームの小祝氏。

小祝さんの話は6年ぐらい前に長野に聴きに行ったぐらいなのでよく分かっているつもりだが、毎回マイナーチェンジしていて、納得度が年々増す。理系の私には大学での研究の延長のような感じ。とことん「利にかなった農業」。農業技術もそうだけと、あの化学式から経営指導を毎回されてる気がするんだな。もっとスマートに利にかなったことやりなさいよ、と。

現代の野菜にミネラルが不足している一因に人糞を使わなくなったことがあり、現代では重金属汚染や抗生物質の含有の観点から有機農業では活用されないのだけれど、環境問題を踏まえると地域循環が好ましいわけで、信濃さんも話していた通り今後はこのことを見逃すわけにはいかないのだろう。まさに、臭いものに蓋ではいけないわけで。いや、この話(ウンチ)を水に流すのはやめよう、のほうがキレイかな。

そしてヤマカワプログラム。詳しくは現代農業の10月号あたりを参照いただきたい。硬盤層を煮出して作る土のスープ、光合成細菌、酵母液の3点セットを3000倍希釈で1L/10a撒布すると、微生物の働きが活性され、土壌中の間隙が増加し、硬盤層が無くなると言うもの。3点セットは細胞が増殖する因子なのだそう。微生物が活性することで間隙ができること、間隙が増えることで硬盤層が無くなること、不耕起は間隙を破壊しないから利にかなっている、は分かる。分からないのは3点セットが増殖因子となるという説明。これは経験値だから、結果論だから、と言うことなのか、それともこちらの理解力が足りないのか。いや、これだけ文明が発達している現代でも土壌中の微生物の99.9%はまだ役割が分かっていないわけで、その微生物のポテンシャルを最大限に生かす農法はわかりっこないのかも知れない。

1つ分かったのは、導入にそれなりのお金がかかると言うこと。土のスープはそれぞれの畑の硬盤層から作るとして、酵母菌と光合成細菌は購入しないといけない。そして実践している方に聞くと、代用品は無いようで、山川さんの一緒にやりましょうと言ってくれるのは心強いのだけれど、どうしたものか。うちに来てもらって、畑に穴掘ってもらったら、その資材を購入しないわけにはいかないよね。そのときは、掘った穴に入って、恥ずかしながらお金が無いもので、と言えるだろうか。

技術交流会が終わって、懇親会での話。

小祝さんに「多品目栽培なので、土壌分析は基本的なことしか応用できない」と相談すると、「お客さんが一番手に取るものを伸ばすべきでは?その作物で地域一番になるぐらいの高品質な野菜を」と。だとしたら、うちでは毎年一番お客さんが期待している作物、アスパラに当たるのか。僕も今年からアスパラの栽培に重点を置いて行くべきなのかもしれない。


今年もよろしくお願いします。

2013年01月03日 23時46分27秒 | 日記

今年も何卒よろしくお願いします。

2012年も実に大変たくさんの方にお世話になりました。

石狩市花畔のはるきちオーガニックファーム小林農園直売所に来てくださった方、

いしかり地物市場とれのさとや北海道神宮や大通VISSEでのマルシェに来てくださった方、

ライジングサンロックフェスティバルに来てくださった方、

畑に手伝いに来てくださった方、

遠方からアスパラやピュアホワイトをご注文してくださった方、

飲食店でうちの野菜を使ってくださる方、

などなど

本当にありがとうございました。

 

昨年は新しいスタッフに恵まれたおかげで、

はちみつや養鶏など新しい取り組みをスタートすることも出来ました。

今年はこれらも含めて野菜の質の向上や収量の改善など、

中身をより充実させて行きたいと思っています。

特に直売所。うちに来ることが楽しいとか、

来ることがルーティーンになってもらえるような、そんな普段使いの直売所を目指したいです。

その地域コミュニティに必要とされ、食料の提供や有機物の循環を担う農家を。

 

今年は農業を始めて4月で10年目に突入します。

ターニングポイントになる年になるでしょう。

この冬の間にしっかりと昨年の営農を反省して(後日ブログにアップしたい)

今年の営農計画をしっかりと立てないと。

なので、この冬はあまり出かけないつもりです。

つもりなんだけど・・・

はるきちオーガニックファーム 小林卓也

(夏から既に6キロ増量してしまったので、春までにこの分を減らさないと。)


とれのさと営業終了です。

2012年12月25日 00時59分55秒 | 日記

いしかり地物市場とれのさとの営業が24日で終了しました。ご愛顧ありがとうございました。これで明日から早起きしなくて済む・・・でも明日は片づけがあるから早くに行くけどね。

11月にとれのさとが延長営業すると聞いたとき、12月なんてどうせ野菜もないだろうし、誰が野菜を持ち込むんだろう?と思っていたら、いつのまにか自分の野菜が棚を占めていました。。。これは12月末までの販売を見越して野菜を栽培していたわけではないので、11月末の時点で在庫が多すぎなことは結果オーライとはいえ反省材料。もしとれのさとが営業していなかったら、その在庫を抱えたまま年越しで春までちょぼちょぼ売りながら保管するところでした。ヤーコンや人参など春まで保つものはいいけど、さつまいもや南瓜は結果として調度いい在庫加減でした。いや、南瓜は保管中のロスが多いから、もっと強い南瓜作らないと。

今年のとれのさと、全体としては昨年と同じくらいの売上なんですが、うちとしては昨年より30%ぐらいアップでしょうか。人参やさつまいもなどが定番になったこと、ヤーコンや大根が長い期間販売できたこと、そして白菜が事件があったせいか販売する人がおらずでも消費は例年通りあったので1人勝ちになったこと、などあります。一方でズッキーニは今年栽培する人がやたら増えて売上減少、もう少し7月に売れるものができるとバランスがとれるのですが(うちは秋の売上が一番多い)。

とれのさとはやはり田舎。こんなに核家族化だから少ないもの、小分けのものが売れるといわれる世の中で、とれのさとは大きいものがとにかく好まれる。お得感第一主義って感じ。ズッキーニや紅しぐれ大根なんかはある程度小さいほうが良い気もするんだけど、とにかく大きいものがNo.1.

でも、人参は他の人の2倍の値段でもそれなりに売れました。ちゃんと差別化して価格の意味を伝えると、それを理解してくれるお客さまも少なからずいるということで、大変ありがたいことです。

これでうちの野菜をたくさん置いているお店は春まで閉店です。うちに問い合わせいただければ、保管している野菜を販売することも数量に限りはありますが可能ですので、ぜひメールなどでお問い合わせ下さい。

そういえば、うちのはちみつがこの度販売となりました。その話はまた今度。