REFARM北海道ではいいね農styleとともに12月15日新規就農支援イベントを行います。こちらもよろしくお願いします。http://ameblo.jp/kosegarenet-hokkaido/entry-11704569201.html
REFARM北海道世話人の小林です。雪が降ったり融けたりの札幌ですが、みなさんどうお過ごしでしょうか?農家としては年末を前に大体片付けも終了、と言いたいところですが、雪が融けるとまだやりたい仕事が見えてきたりして、なかなか落ち着かない初冬を迎えているのは私だけではないはず(笑)。
さて、先日11月30日に「秋の夜長のビブリオバトル」を開催し、無事終えることができました。その報告を。
当日の参加者は25名ほど。しかし、いざビブリオバトル、本の紹介が各テーブルでスタートすると、どのテーブルも常に盛り上がっていました。
ルールをおさらいすると、バトルと言っていますが、要は「自分が読んだ本で一番人に読んでもらいたい」本の紹介のしあいっこ、です。これを1テーブル5名程度に分かれて、それぞれ1人持ち時間5分程度で、その本の要点を紹介します。大事なことは「いかにこの本の魅力を伝えるか」、そして「この本を読みたいと思わせるか」です。
今回はその紹介したい本を「農」「食」に関する本と縛りを設けました。ひょっとして技術的な本ばかり集まるのではないかと事前に心配していたことは稀有に、実に多種多様な本と出会うことが出来ました。そして読んでもらいたい本が集まるのですから、1テーブル1人5分の本の紹介+3分の質問タイム×5人の1回戦45分はあっという間。僕は毎回紹介時間が足りずに、その本の魅力を伝えきれずにおりました・・・
5人の本の紹介を終えたら、最後は投票です。どの本が一番読みたいかを一斉に指差します。そして最多得票を得た本が「チャンプ本」となります。今回は1回戦ごとに人をシャッフルして(重ならないように事前に席順を決めるのが一苦労でした)3回戦実施できました。それだけで10冊以上のプレゼンを読んだ本人から聞くことが出来るわけです。
3回戦終わった後に、まとめとしてチャンプ本の紹介。3回戦全てにチャンプに選ばれた本はありませんでしたが、2回チャンプに選ばれた本が4冊!ではその紹介を!
「「食」の自叙伝」文藝春秋
終了後に書いていただいたアンケートでは一番読みたい本として最多得票。ちなみに僕もこの本が一番読みたいと思いました。今は無き雑誌「マルコポーロ」にて連載されていた、各界著名人の「食」にまつわる人生模様を聞き取ったドキュメント。個性に溢れる登場人物の食を俯瞰する、、、この本の持っているポテンシャルに圧倒。
「僕とポーク」ほしよりこ
この本は持参者のプレゼンにやられた、と言う人がほとんど。本の紹介が始まっても、なかなか本を見せない、核心に迫らないで聴く人を焦らし、読みたい欲をじわじわと引き出して、持ち時間の最後に、、、という、プレゼンターの経歴と性格も重なって、ぜひナイスプレゼンター賞を贈呈したいです。
「食語のひととき」早川文代
食を日本語で捉えた1冊。おいしい、ごちそうさまと、日常使っている言葉の意味や地域による違いなど、新しい発見を与えてくれる。前世話人の人懐っこいプレゼンにも引き込まれること請け合いでした。
「食べることも愛することも耕すことから始まる」クリスティン・キンボール
ニューヨーク郊外にて、CSA(Community Supported Agriculture:住民との提携による営農)により営農している男性と一緒になってしまったばっかりに、それまでの経歴とは全く違う、まさに畑違いの仕事をしなくてはいけなくなった、ある女性の物語。野菜の栽培だけでなく、家畜を飼う、堆肥を扱うなど、「じぇじぇじぇ」っと本から聞こえてきそうな、本人の苦悩とそれを越えた喜びに共感してしまう1冊。
それ以外にも当日持参され紹介された本たちを紹介します。
限界集落株式会社 黒野新一
新しい土壌診断と施肥設計 武田健
食品の裏側 安倍司
栽培植物と農耕の起源 中尾佐助
2009年現代農業8月号増刊 農家発若者発グリーン・ニューディール 農文協
健全なる美食 玉村豊男
世界の野菜を旅する 玉村豊男(ちなみに僕がこれをプレゼンしました)
自家採種ハンドブック ミシェル・ファントン ジュード・ファントン
茗荷村見聞録 田村一二
土は土である 松中照夫
女猟師~わたしが猟師になったわけ~ 田中康弘
いのちをいただく 内田美智子
土の文明史 ディビッド・モンゴメリー
お米と野菜を食べる農家の知恵袋 パルシステム
マイブームクッキング みうらじゅん(この本はいちばんきてますね)
人間のための経済学 西川潤
農家の夢 木村行信
栄養と料理 女子栄養大学
日本FOOD記 古田ゆかり
農的生活 大塚勝夫
最後に、紹介した本を持っての記念撮影。代表が本を持っていないけど、何か紹介したんだよね?
どの参加者も、思っていた以上に楽しい時間を過ごすことができた、また参加したい、また新しい本に出会いたい、とアンケートの感想からも満足感が伝わってきました。そんなイベントに出来たのも、参加してくださった皆さん、会場を快く貸してくださったアルキタさんのおかげです。是非また来年第2回を開催できたらと思っております。ありがとうございました!