駅から参拝に来る人のほとんどが、ここを通ってくると思われます。
たまに駅に向かう人もいますが、流れに逆らっているので、相当歩きにくいと思われます。
実は、このあとどこに行くか決めてませんでした。
光則寺のカイドウと妙本寺の桜を候補に考えていたのですが、その前にお腹が空いたので、ランチを。
小町通と若宮大路を繋ぐ横道のさらに脇道に、鎌倉小町本店というお豆腐専門店がありまして、そこの湯葉丼をいただきました。
くちなしで炊き込んだごはんに、鶏そぼろと湯葉が乗っかって、お味噌汁・お漬物・豆乳付。980円也。
オープンした当初は販売専門店だったのが、土地柄か飲食主体に切り替えた模様。
ちなみに鎌倉駅のエキストにも出店していて、プリンなどのデザートをお土産用に販売しています。
お店を出た後も特にどこと決めていなくて(苦笑)、とりあえず小町通を鶴岡の方へ一区間だけ歩き、ふと思い立って若宮大路へ出て、段葛をそのまま行き。
ま、宝戒寺でも行こうかと。
戻った八幡宮の社をくぐらずに右へ。
写真は、3年前に撮影した 本堂前の梅です。桜ではありません。ごめんなさい。
でもこの日目を引いたのは、椿です。
赤・白・桃。一重や八重。多くの種類の椿が、境内の左手奥に咲き乱れていました。
椿というと2月から3月、まだ肌寒い時期に咲くイメージなのですが、都心でもまだ咲いていますね。
ちょっと違和感を感じます。
宝戒寺は、本堂に上がって参拝できます。
この左手におわしますのが毘沙門天。
上杉謙信公が信仰した武勇の神というイメージが強いのですが、財宝や富をもたらす神でもあるそうです。
宝戒寺を出て、小町大路を下ります。
若宮大路の東側の区画は主に住宅街になっていますが、やはり土地柄、史跡を示す石碑やお寺が自然に存在しています。
そのひとつが妙隆寺。
家と家にはさまれて、きれいに整備された路地。
ちんまりとした山門(ほんとに門だけ)の奥に、またこじんまりとしたお堂。
日蓮宗のお寺で、日蓮上人が水行をしたと言われている池があります。
また、本堂の脇にこれまた小さな祠。
ここに、欅一本作りの寿老人が安置されています。
寿老人。南極星の化身で、名前からも察せられるように、長寿と健康の神です。
祠が妙に厳重なつくりになっていて、本体がよく見えなかったのが残念です。
日蓮上人は、ここで民衆に向かって布教活動を行っていました。
石碑の両脇に桜が咲いているのですが、ピンクのソメイヨシノでなく、すでに葉の出始めた白い山桜でした。
質素な感じが、石碑に合っていました。
さらに小町大路を下り、突き当たったところにあるのが本覚寺。
ここも境内の中まできれいに整備されていますが、やはり鎌倉時代まで遡れるお寺です。
境内の砂利や敷石が新しいと、お寺自体が新しく見えてしまうから不思議です。
ここは元々、鎌倉幕府が守護神を祀っていた天台宗の夷堂が合ったところだそうです。
夷堂は新田義貞の鎌倉攻めのときに焼失し、200年余りのち、日蓮宗に改めて再建されます。現在あるのは1981年に復元されたものだとか。
夷。えびす。ということで、祀ってあるのは恵比寿様。開運・商業の守り神ですね。
本覚寺を出て、迷いました。
まっすぐ左手へ進み、妙本寺の桜を見るか。それとも帰るか。
・・・ということで、お分かりですね。門まで行ったものの、引き返しました。
予想より人が多く歩いていたというのもありますが、ここは入り口から本堂まで長くてゆるい山道(もちろん階段はありますが)を歩かなければならないのです。
ちょっとこの日は疲れてて無理でした。でも、余力のある方は、鎌倉へ行かれた際は是非足を伸ばしてみてください。
大町の方へ行く人は少ないので、ここは穴場です。
帰りは小町大路から大巧寺を経由して、駅へ出ました。
大巧寺。別名「おんめさま」、安産祈願のお寺です。
お寺とは思えないような境内、というより道ですね。小町大路と若宮大路をつなぐ道。
だけどこのお寺?道?いつでも何かしらの花が咲いています。
椿も咲いていたし、アジサイや彼岸花も咲きます。あとは蓮もおすすめ。
鎌倉駅東口の正面にあるので、ちょっと時間が余ったら覗いてみてください。
さて、タイトルの「7分の5」。何のことだか、お分かりになりましたでしょうか?
実は、この日、鎌倉七福神めぐりのうち、期せずして五ヵ所を周っていたのです。
江ノ島の弁財天を含めると、鎌倉・江ノ島七福神(計8箇所)になり、各在所では七福神めぐりの台紙も販売しています。ご朱印帳の七福神のみのバージョンですね。
ちなみに私が周っていなかったのは、江ノ島の弁財天、長谷寺の大黒天、御霊神社の福禄寿です。
個々には訪れているのですが、これほどまとまってめぐったのは初めてでした。
江ノ島は行かないにしても、北鎌倉から本覚寺まで歩くのは、結構大変です。長谷は江ノ電乗っちゃえば楽なんですけどね。
でも、結構年配の方がこの七福神めぐりを楽しんでいらっしゃるのを見かけます。
普段はふらふらと行きたいところに行っているのですが、たまにはこういう目的を持って周ってみるのもいいかもしれないと思ったのでした。