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クライマックス~2007Formula1

2007-10-18 22:21:50 | F1

いよいよ明日、日本時間だと土曜日になっちゃうかな?

F1グランプリ2007、最終戦ブラジルGPの開幕です。

最終戦までもつれこんだタイトル争いの行方に注目が集まります。

 

新時代F1のワールドチャンピオンは誰になるのか。

正直、予想は難しいです。

でも、予想してみます。 

キミ・ライコネンです。

 

確かに、ポイントランキング3位、条件としては圧倒的に不利です。

だけど、フェラーリが一丸となったバックアップ体制は、ドライバー同士の対立でささくれだったマクラーレンに比べると、はるかに心強い。

しかも、ヨーロッパラウンドに入ってからのフェラーリ&ライコネンの安定感は、マクラーレンの二人を上回ります。

 

何より、精神的には一番有利な立場です。

失うものは何もない、勝利してもチャンピオンになれるかすらもわからない。だからこそ、果敢に挑戦していける。

そして、そんな風に追い込まれた時のキミ・ライコネンの走りがどのようなものであったか。

 

ここ数戦で彼が魅せたオーバーテイク。一昨年の鈴鹿で魅せたファンタスティックな大逆転優勝。

苦しいけど、キミならなんとかなるんじゃないか。そんな気にさせてくれるドライバーです。

だから私は、キミ・ライコネンのミラクルに賭けてみようと思います。所属がフェラーリというのは、一切関係なし。キミ・ライコネンだからこそ、起こりうる奇跡を期待します。

 

ミカ・ハッキネンが選び、ミヒャエル・シューマッハが認めた。

新時代の超速ドライバーは、ある意味では前代の正当な継承者。

王座に就く資格は十分にあります。

 

そのライコネンと同じくらい気になるのがアロンソです。

私の中では、彼が最も王座に遠い。

理由。3人の中では、精神状態が最も悪いだろうから。

 

アロンソがもう一回り精神的にたくましかったら、こんなシーズンになってはいなかったと思う。上海あたりでチャンピオンを決めていてもおかしくなかったろうに。

挑戦者としてのスピリッツは持っていたけど、王者としての自覚、追われる立場になったことへの意識が、少し低かったように思う。

ハミルトンの存在に心を乱し、やがてチームとの不協和音が生まれ、またスパイ騒動に巻き込まれ、受けた精神的ダメージは相当なものだったでしょうけれども。

 

ブラジルでフェルナンド・アロンソがどのような走りを見せるか、それはチームを信じきれるかどうかにかかっているような気がします。

そもそも今年彼が闘うべき相手は、ハミルトンでもライコネンでもなかったのだから。

 

ルイス・ハミルトン。

現在ポイントランキング1位。タイトルに最も近いところにいる。

だけど、彼がすんなりワールドチャンピオンになるとは思えない。なっていいとも思えない。

ただひとつ言えるのは、彼が今年タイトルを獲るが獲るまいが、真価が問われるのは来年以降であるということ。

ひとつの結果は、歴史に名を残す。

しかし真の評価は、一定の時を経て下されるものだから。

  

最終決戦を前に、それぞれが抱えている様々な思い。

ワールドチャンピオンには手が届かなくとも、母国GPを迎えるマッサとバリチェロ、ようやく復調の兆しが見え始めたホンダ、躍進を遂げたBMW、評価急上昇のベッテルなど、レースに関わる人々が秘めている思い。

泣いても笑っても、今年1年の締めくくり。

2007F1ファイナルバトル。

いよいよ、幕が開きます。


引退の裏にあるもの

2007-10-10 23:59:13 | F1

若手力士の死亡事件が尾を引く相撲界。

時津風部屋の新しい親方は、時津海関が現役を引退して継ぐことが決定。

しかし本人は現役続行を希望していたそうで、周囲の要望・状況、もしくは圧力を受けざるを得なかったのではないかと思うと、非常に気の毒な気がします。

 

心構えも出来ていないうちに引退せざるを得ない状況というのは、アスリートとしては不本意以外の何者でもないでしょう。

それと同じことがF1でも起こったのではないかと、私は疑念の目を向けています。

 

昨夜、最終戦ブラジルGPで、中嶋一貴選手のF1デビューが決定したと報道されました。

中嶋一貴選手は、日本人初のF1ドライバー中嶋悟さんの息子、日本人初のF1二世ドライバーの誕生です。

記念すべきデビューチームは、F1界の名門ウィリアムズ。今シーズンからテストドライバーを務めていたチームなので、それほどの不安もなく、レースには臨めるでしょう。

 

しかしデビューする選手がいれば、引退する選手もいる。

1チームから2人しか出走できないF1、誰かが新しくシートを得るということは、誰かが引退する、もしくはシートを失うということなのです。

中嶋選手は、アレキサンダー・ブルツ選手の代わりとしてシートを得たのです。

  

中嶋起用発表の数時間前に、ブルツの引退発表がプレスリリースを通してなされました。

引退の理由は、「自分のやっていることに疑念を持ったから」。

一線を引く選手のコメントとしては、しごくまっとうな理由です。が。

   

ドライバーが最終戦を待たずして現役を引退するというのは、稀なケースです。

ましてやブルツは、2001年以降6年間テストドライバー、代役のスポット参戦もあったけど、シーズン通してのフル参戦は7年ぶりでした。

ようやく掴んだレギュラーシートなのに、最終戦を走らずして引退というのはどういうことなのだろう。今年の初めから疑念を感じていたというのは、つまりレースとしてのF1に疑問を持っていたということなのだろうか。

衝撃的なデビューを飾った時からブルツを知っているので、どうにも腑に落ちないのです。

   

1997年カナダGP。ベネトン・ルノーのゲルハルト・ベルガーが体調不良で欠場、その代役に抜擢されたのが、当時ベネトンのテストドライバーを務めていたブルツでした。ブルツはその前年に、ル・マン24時間耐久レースに出場し、最年少優勝を飾っています。

デビュー戦こそリタイアに終わりましたが、安定感ある走りは評価を得ました。

そして代役最終戦となる3戦目のイギリスGPでは、見事3位表彰台を獲得。

この年引退するベルガーの後を継ぐ、期待のオーストリア人ドライバー。

それが、10年前のブルツの評価でした。

  

翌98年から3年間、ベネトンの正ドライバーとして堅実な走りでポイントを重ねましたが、2001年にレギュラーシートの座を失うと、マクラーレンのテストドライバーとなります。

この頃、オリビエ・パニスがテストドライバーを務めた後にレギュラードライバーへ復活するなど、テストドライバーはレギュラーシート獲得への新しい道として注目され始めていました。

実際、モントヤの代走で出走したレースで、ブルツはやはり3位獲得。確かな腕を披露しますが、レギュラーシート獲得には至りませんでした。

 

だから今年ブルツが得た正ドライバーの座というのは、彼にとって非常に重みのあるものだったはずなのです。

それが何故。

引退するにしても、最終戦を残してというのは不自然な印象です。

 

だけど、今ウィリアムズにエンジンを供給しているのがトヨタだという事実。

中嶋一貴選手は、トヨタのレーシングスクールで学んでいたという事実。

そして、ここ数年来、ウィリアムズに囁かれている資金繰りの苦しさ。

これらに目を向けた時、もしや、という疑問が沸き起こります。

 

勝つために、高いカネを払ってまでいいドライバーを雇うつもりはない。

最強マシンFW92を筆頭に90年代前半を席巻しながら、そう言ってナイジェル・マンセルらを切り捨てたフランク・ウィリアムズ。

そのフランク・ウィリアムズに、そんな決断をさせたのだとしたら。

ブルツは、それを受け入れざるを得ない状況だったとしたら。

もちろん、すべて私の推測です。

推測ですが、これが私にとって一番納得できる筋書きなのです。

 

F1に参戦する上で重要な資金。

それをスポンサーが盾にとって新人ドライバーをデビューさせることはよくあることだし、逆に若手ドライバーがチームに資金を持ち込む代わりにF1デビューさせてもらうという話もよくあること。

それでベテランドライバーがチームを追われ、事実上のF1引退に追い込まれるのもF1では当たり前のこと。

だから今回のこともよくある話なのかもしれない。

あるいは本当に、ブルツは心底引退したかったのかもしれない。

 

だけど釈然としないのは、カネの力をちらつかせる姿を感じるからかもしれません。


結論は分かっていますが・・・

2007-09-29 23:37:17 | F1

富士スピードウェイで開催中のF1グランプリ、ひどいことになってるみたいですね。

 

悪天候に見舞われ、濃霧でフリー走行が5分だけとか、道路が陥没してバスが大渋滞とか。

午後9時現在でもバス待ちの人がいるとか。

ひとことで言うと、「ありえない」。

 

富士スピードウェイって、この時期は悪天候で雨や霧に見舞われることが多く、過去にもレースが中止になったことがあるそうじゃないですか。

それなのになんで、この時期にF1グランプリ開催しますかね。

万が一決勝レース中止なんてことになったら、いろんな面でどうなります?

 

チャンピオンシップ争い、ライコネンはわずかにあった可能性が強制的にゼロになりますよね。アロンソにしても、追う立場だから、レース数が減らされるのは痛い。従って、ハミルトンが有利になる。

観客だって、いい気はしませんよね。ちゃんとお金払ってチケット手に入れて、アクセスが悪いのも我慢して、観に行ってるのに。

悪天候の上、サーキット外のトラブルにも見舞われ、あんまりいいことないまま富士が終わってしまう。

万が一そんなことになったら、私だったら激怒するでしょうね。

道路陥没で、4時間半サーキットに取り残されるだあ?!挙句決勝中止だあ?!じょおっだんじゃない!!って。

 

海外から観戦に来ている方もいらっしゃるでしょうね。

なんだか申し訳ない気分になります。

 

主催者側の見通しが甘かったんじゃないでしょうか。

富士でグランプリを開催したいがために、他のことには目をつぶっていた感じがします。

会場周辺の環境、宿泊施設とかアクセスとか、観客やチーム関係者の声に鈍感だったんじゃないかとか。悪天候時の対応とか。

箱だけ綺麗に整えて、その周りでどのようなことが起こりうるかのシミュレーションが非常に不足していたんじゃないかと思います。

 

まあ今更言っても仕方がないのですが。

とりあえず、明日の決勝レースが無事に終了し、サーキット内外の混乱がないことを祈ります。

来年も一応富士開催なので、主催者側は今回の教訓を生かして、来年は取り組んで欲しいですね。もっとも、どれくらいの人が自腹でチケットを購入するのかは分かりませんが。

 

で、結論。

やっぱり鈴鹿でしょ。


集客の条件

2007-09-09 22:41:45 | F1

再来年、F1が鈴鹿に戻ってきます♪

素直に嬉しい。

「先5年は「日本GP」の権利は譲らない」と豪語したトヨタが、お偉い方の説得に折れたそうで。

後発組が、実績のある第一人者に追いつこうと思ったら、それなりの実績を挙げないと難しいということを、改めて思いましたね。

 

ていうか、富士は立地条件が悪すぎ。

あれじゃ東京から近いんだか遠いんだかよくわかんない。

サーキット周辺は、鈴鹿より不便に違いない。

 

そんな富士で開催される今年の日本GP、まだまだチケット売れ残ってるらしいです。

去年鈴鹿行った時、あちこちで「来年は様子見かな」というファンの声を聞いたので、これは仕方がないですね。

ま、いざとなったらトヨタ御一行様が席を埋めるのかなという気もしますが。

今年の運営が上手くいったら、来年は一般客で埋まるかもしれませんね。もっとも再来年鈴鹿だから、1年我慢しようという人も中にはいるかもしれませんが。

 

現在、イタリアGP開催中です。決勝、終わったようです。

マクラーレン1-2で、フェラーリのタイトルは風前のともし火。

トヨタは今回も入賞圏外、ホンダはようやくバトンが2点目。こんな成績じゃ、富士は盛り上がらんぞ。

タイトル争いがもつれれば、今年の日本GPに駆け込み観戦が増えるかもしれないけどね。

・・・現状難しい?ライコネン、マッサ頑張れ。

ライコネンが勝てなかったのは、首が痛いのとマクラーレンが速かったのと・・・ミヒャエル、今日も来た?^-^;


チャンピオンドライバーの宿命

2007-07-05 22:47:48 | F1

今日もF1の話です。

ルイス・ハミルトン   64P
フェルナンド・アロンソ 50P
フェリペ・マッサ    47P
キミ・ライコネン    42P
ニック・ハイドフェルド 30P

第8戦フランスGP終了時点で、このような順位になっているとは誰も予想しなかったのでは?

私は、ハイドフェルドが2強に割って入ってくると思っていたのですが、マクラーレン&フェラーリの速さと安定感は想像以上だったようです。

開幕前はフェラーリの優位が伝えられていただけに、マッサとライコネンが揃ってマクラーレン勢の後塵を拝する形になっているのも予想外。

そしてポイントリーダーがルーキーのハミルトンであることを予想した人は、誰一人として(あ、ロン・デニスは別かも?)いなかったのではないでしょうか。

最終的に誰がタイトルを獲得するにせよ、2007年のF1グランプリは、ルイス・ハミルトンという超新星が現れたシーズンとして記憶されるのは間違いないでしょう。

 

でも、ここで私が注目するのはフェルナンド・アロンソです。

開幕前は予想もしなかった立場におかれた今の彼が、ここからどのように復活するか。

一時代を築く者となるか、歴代チャンピオンドライバーの一人で終わってしまうのか。

第一の試練と言えるでしょう。

 

そもそも、アロンソにとって今年は新しいチャレンジの年でした。

2年連続してワールドチャンピオンを獲得したルノーを離れ、マクラーレンに移籍。

新しいチームで、過去にファン・マヌエル・ファンジオとミヒャエル・シューマッハ以外が成し遂げたことのない、チャンピオンシップ3連覇に挑むはずでした。

そのライバルとなるのはフェラーリ。フェラーリ優位が伝えられた開幕前、アロンソはライコネン・マッサを追う立場になることは想定したでしょう。

でもまさか。いくら大物ルーキーと言っても、下のカテゴリから上がってきたばかりの新人ハミルトンがチャンピオンシップのポイントリーダーとなるとは。自分と同等以上の走りと成績を重ねてくるとは、考えもしなかったのではないでしょうか。

 

この辺のアロンソの心情については、最近歴代チャンピオンドライバーが取材に語っていました。

デーモン・ヒル曰く、「アロンソはルイスに好感を抱いているから、闘争的にチャレンジできないんだ」と。

そしてアラン・プロスト曰く、「アロンソは念願かなってマクラーレン入りし、そこでNo1として大事に扱われることを期待していた。ところが入ってみたら、もうひとり、チームに大事にされる存在がいた。周囲もメディアも新参の若手を応援する中、アロンソがモチベーションを保ちつづけるのは難しいだろう。」

大体の要旨はこんなところ。

好感を持つ奴とのレースは難しいと言うヒルの意見もわからなくはないけど、やはりマクラーレンで同様の経験を重ねたプロストの言葉には非常に説得力があります。

 

アロンソが、マクラーレンで絶対的なNo1になることにそれほどこだわっているとは思わないのですが、やはり新人のハミルトン寄りになっている雰囲気は受け入れ難いのでしょう。

ワールドチャンピオンが新人と同等に扱われることも、本来望んではいないでしょう。

ハミルトンはロン・デニスの秘蔵っ子という事実も、邪推の種になるでしょう。

おまけに、ここまでの成績はハミルトンのほうが上。

あくまで本人の感情レベルの問題ですが、モチベーションを高く保ち続けるのは難しい状況かもしれません。

 

一方で、プロストはこうも語っています。

「アロンソがここから学んでいけば、将来はより強く、速いドライバーになれるはずだ」

 

アロンソは、自覚しているでしょうか。

現役ドライバーでただひとりのチャンピオンドライバーとなった彼は、すでに追われる立場になったということを。

彼がチームを変えて新しいチャレンジだと自分の中で位置づけていても、それは彼自身のモチベーションを保つ方法。

ミヒャエル・シューマッハが引退した今、他のドライバーから見れば、アロンソこそ倒すべきドライバーであるという事実を、彼は受け止めているでしょうか。

しかも、今年のマクラーレンの戦闘力は全チームの中でも1,2を争う。そのマシンにワールドチャンピオンが乗るのだから、勝って当たり前という雰囲気にもなる。

しかし、アロンソには、自分が追われる立場になったという意識が希薄なように感じるのです。

 

下のカテゴリでチャンピオンとなっても、目指すべきものがまだ上にあった。

一昨年ワールドチャンピオンとなっても、昨年はミヒャエル・シューマッハがいた。

ミヒャエルが去った今シーズン、ライコネンやマッサ、同年代のドライバーたちや、ラルフやフィジケラ・トゥルーリらのベテランドライバーたちとチャンピオンシップを争うのであれば、彼はまだ挑戦者でいられたかもしれない。

でも、ハミルトンの参戦によって、彼は挑戦を受ける者となった。

 

チームメイトといえど、ハミルトンとアロンソの関係は、新人vsチャンピオンという構図以外にありえない。

アロンソは、ハミルトンの挑戦を真っ向から受け止めなければならない立場なのです。

ほんの数年前、彼がミヒャエル・シューマッハに真っ向勝負を挑んだように、今度は彼が挑まれる立場になったのです。

 

でも、アロンソ自身はまだ挑戦者でいたかったのかもしれません。こんなにも早く、挑戦者が現れるとは思っていなかったかもしれません。

追う立場から追われる立場へ。その変化に彼の気持ちの整理が追いついていないようにも感じます。

アロンソが、自分自身を見失っているように見えるのは私だけでしょうか。

 

ミヒャエル・シューマッハが、アイルトン・セナという宿命を背負ったのは25歳の時。

セナの死によって突如F1の未来を背負わされたミヒャエルは、セナの亡くなったその年と翌年ワールドチャンピオンを獲得。プレッシャーに打ち勝ち、時代を築きました。

まもなく26歳の誕生日を迎えるアロンソ。奇しくも当時のミヒャエルと同じ年です。

ルイス・ハミルトンという挑戦者こそが、フェルナンド・アロンソの宿命なのかもしれません。

 

2年連続でワールドチャンピオンを獲得したアロンソの技量を疑うものはいません。

今、アロンソに問われているのはチャンピオンドライバーとしての度量なのではないでしょうか。

 

一時代を築くドライバーとなるか、歴代チャンピオンドライバーのひとりで終わるか。

これから数年にわたる彼の挑戦を、見守っていきたいと思います。