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回顧と展望

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LIBOR-2

2012年09月28日 17時28分38秒 | 日記

不正操作スキャンダルにまみれていたLIBOR(London Interbank Offered Rate)が、今後はその運営主体をBBA(英国銀行協会)からFSA(金融監督局)に移管し、算定方式も根本的に見直されることになった。

バークレイズ銀行に端を発し、世界の主要銀行を巻き込んだ今回のスキャンダルは、運営主体を民間から公的機関に移管するということで手打ちとなった。これまでに起こったたとえばニューヨーク証券取引所での不正に伴う監督体制の変更等と同様、官による「規制強化」ということで禊をおえるというやり方は世界共通であり、また、規制緩和の流れの逆行(官による規制強化)とも掉さしている。

問題は、官に規制させれば不正が起きないのか、という点に尽きる。日本でも、官公庁であれ、民間企業であれ、不正が起きると正義の味方検察OBの起用により対処してきた。その検察が、実際には大阪地検特捜部による一連の不祥事に見るとおり、組織及び構成員が不正義と堕落の極みにあることはだれの目にも明らかであるが。

LIBORの運営主体をFSAに移管したとしても、将来形を変えた不正が起きない保証はどこにもない。ただ、不正があったとき、日本でも全く同様であるが、FSAと英国検察当局が「官」としての利害を共有し、一体となって隠蔽することによって露見しないことにはなる。この点がこれまでのBBAが管轄することとの基本的な違いになる。さすがは英国エスタブリッシュメント,世界的なスキャンダルをうまく切り抜けた。

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