映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

577-奉納関係者の名前

2014年03月09日 | 30秒の心象風景
 石造物には、奉納された時代と奉納関係者の名前が記されている。その記され方は様々で、よく見かけるのが、奉納者名と併記されている「世話人」という名前である。これまで、「奉納者」と「世話人」との関係はどのようなものか気にかけることはなかった。しかし、異なる地域で、「世話人」という文字を見かけることが重なってくると、「世話人」とは何をした人なのだろうと疑問がわいてきた。奉納者は実際の奉納物を納めた人である。それは奉納物を石工などの職人に発注して制作した(費用を出した=寄付)した人であろう。氏子中や観音講などのグループ名や村中などの集落名が記されていることからも実際に費用を捻出した人達と思われる。では、「世話人」とはどのような人なのか、農村集落の小さな神社では、専属の神主が常住して維持管理しているとは考えにくい。つまり、神主に代わって社殿の維持管理に関わる人達が必要である。その人達が「世話人」と呼ばれる人のようだ。大きな神社でも、その維持管理には信者の代表が社殿の維持管理に関わっていて、その代表者が「世話人」と呼ばれているようだ。(石造物の文字から7)

30秒の心象風景4356・寛政四年の手水~広峰神社~
http://youtu.be/2keKmgFa-84
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