植物では唯一、「毒物及び劇物取締法」の劇物に指定。こんな風に紹介されているシキミ。漢字では樒。日本では仏事の際に登場したように思う。有毒植物は多々あるのに、唯一の指定とあるのはなぜだろう。劇物の一覧には様々な物質が記されているが、そのうちの政令で指定されたものの中に「しきみの実」というのがあった。シキミの有毒成分はアニサチン(anisatine)で、全草に含まれるが特に実に多いということらしい。中華料理に使用される大茴香は同属のトウシキミ(Illicium verum)の果実で、トウシキミには有毒成分は含まれていないが、実の形や香りがシキミと似ているため、間違って中毒を起こしたという例があるようだ。また、香りが強く、葉や幹を燃やすと、死体の悪臭を消すほどの強い臭いを放つことが知られている。仏事で登場するのはこのためだろうか。
30秒の心象風景13901・花~シキミ~
https://youtu.be/GgmnOgP4TPs
30秒の心象風景13901・花~シキミ~
https://youtu.be/GgmnOgP4TPs