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スポーツ吹矢は、QOL 向上を目指した健康作りを目的としたエクササイズで、一つに呼吸法が挙げられる

11104★的に当たった矢の痕跡分布から解析

2011年11月03日 | 支部よりの発信

  的に当たった矢の痕跡分布から分析 

 矢が的にどのような当り方をしているか、つまり矢の分布を知る事は非常に重要な事です。それを注意深く見ることによって、自分の傾向が分かり、またそれに基づいて修正や改善を行うことが出来ます。
その際、5本ではその傾向が分かりにくいので、10本続けて吹いて結果を見た方がより明確になります。そうして現時点の自分の傾向を把握して、どこをどう直したら良いかを考え修正を行います。そしてまた10本吹いて確認するという作業を繰り返します。これは別にスランプの時だけではなく、常日頃より練習中に随時行い、ラウンドの途中でも矢の分布が気になったら5本で止めずに、そのまま10本吹きます。その為には矢も常に10本持っている事が必要です。もし一旦止めて矢を補給に行ったりすると、スタンス、体勢もリセットされて、傾向が分からなくなります。                                                                  分布パターンの代表的と思われる形を挙げると概ね下記の様になりますが、実際にはこれらの要素が複合的に組み合わさっていて、各自それぞれ分析が必要です。

 理想型
こうなればもうパーフェクト続出となりますが、重要なのは分布サークルの大きさと、中心の位置です。もちろんサークルが小さく的の中心に近いほど理想的です。

                          

  通常型
普通に照準が合っていれば、この様に中心ほど密に、周辺は疎に矢が分布するはずです。分布に疎密が無く一様であれば、照準が固定されていない事になります。
初心者の場合、サークルが少々大きくても、その中心が的の中心にあれば特に問題は無く、練習を重ねる事によって安定して徐々に理想型に近づきます。
もし特に原因が思い当たらない状況で、矢がばらついてサークルが大きくなった場合は、矢の大きさや変形具合、マウスピースの内径など、一度道具のチェックを行う事をおすすめします。

                           

  偏り型
図の様に右に偏るのは、多くの場合右ポジションで上体が正面を向いていない、或いは吹いた瞬間に上体の捻りが緩むため、上体が右に戻って矢が右側に集中します。この原因は何度も書いているように、
的の中心に立ち顔を正面を向ける事への意識の希薄さと、楽に正面を向けるスタンスを取っていない為です。それ以外の偏りの場合もスタンスに起因する事が多く、一方に偏る場合はスタンス、体勢を再検証する必要があります。

                               

 上下分散型
左右はほぼ中心に合っているが、上下方向にばらつくケース。吹き方、呼気量にバラツキがあり、図の様に特に的の下半分に失速する場合は呼気量不足が考えられます。これも再三指摘しているように、しっかりとした予備呼吸で十分な呼気量を確保し、短いタイミングで「プッ」と吹く事を心がけましょう。

                                  

的に刺さる矢の角度で失速かどうかが判断できます。

                 

  左右分散型
上下方向より左右のバラツキが目立つケース。まず考えられるのが、脇の甘さです。脇を軽く締めて吹く方が安定します。ただしあまり強く締めて、肩に力が入り姿勢が窮屈にならない様、注意が必要です。コツとしては両肘を軽く意識すると、肩に無駄な力がかかりません。

                                  

  上下分離型                                                                                                                                       基本的には中心に集まっているのですが、数本上に大きく外れるケース。試合など緊張する状態でもしばしば見られるますが、考えられる原因としては筒の受け手や、あごが上下に動く事です。肩の力を抜き、吹く前に受け手を動かさない様に意識すると共に、あごの位置を再確認しましょう。

                    

  中心ズレ型
サークルは小さく矢は集中しているが、中心が微妙にずれるケース。これは吹く事自体はきちっと吹けているが照準が少しズレている状態で、左右方向については両筒の真ん中の割り出しを再確認し、分布が中心に来るように調整します。
上下方向は筒の位置を的面で目安としている場合、位置の割り出しを筒のどの部分(上端、中心、下端)でしているかを再度確認し、毎回同じ部分で行うよう注意しましょう。
また、この様に形が楕円で、1,2時方向に分布する場合は顔が右に傾いている時で、左に傾いている時は10,11時方向になります。どちらの場合も両目で見える筒の高さが同じになるように、顔の傾きを修正します。

           
  ドーナツ型
 サークルも小さくてその中心も的の中心に在るのに、矢が微妙に中心を外れる場合。原因としてはマウスピースの固定が不十分で、吹いた時に筒が動く事が考えられます。マウスピースの固定法としては、唇のみ、上あごにつける、上下の歯で咬むなどの方法がありますが、咥える深さも含めて色々試して、自分に合った方法を確立しましょう。ここで重要なのは、口の中のどの位置に固定するかを常に意識しておく事です。あと試合などで緊張すると大体こんな感じになりますが、その時は口元だけでは無く全体的に不安定になっているのだと思います。

                  

 これ以外にも様々なパターンがあると思いますが、いずれにしろ何故そうなるのか結果から原因を類推する事が重要です。

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