みどりごと

屋根裏の猫と鼠の会話。日々の雑感。Tシャツのデザイン。うそと本当と怖い話と。あと予知夢とか。

「ピクニック」の語源

2005年09月12日 11時34分06秒 | 嘘語源
(1)18世紀の終わり頃、イギリス、ウェールズの小さな田舎町で、ピックとニックのコール兄弟が週末ごとに礼拝の後、野外で食事を楽しんでいたことから。当初は、兄弟とその家族だけで行われていたが、後に町中の人が参加するようになり、一大ムーブメントとなった。この際、兄のピックは、よくサンドウィッチを食べていたそうだ。

(2)時代は紀元前4~5世紀ころの古代ギリシアに遡る。戦争により焼け出された「ピクニカ」という町の人たちがやむをえず野外で食事をとるようになったことがはじまりとされる。これを見たある哲学者が、野外で食事することの有効性を論じ、町の復興後も、この町では野外で食事をとることが一般化したものだそうだ。

(3)16世紀の中ごろの日本。長崎にはオランダ商船が出入りするようになっていた。その頃長崎の地を踏んだキリスト教宣教師にヴィケッツ氏がいた。彼は、当時本国でも新しく紹介されたばかりのバーベキューを民衆に見せ、それによって人々の心を掴んでいったという。民衆はこの肉の美味さに驚き、これは、ビケさんの肉は外で焼いて外で食べるのが作法だという話とともに広まった。この「ビケさんの肉」→「ビケ肉」が訛って、「ピクニック」になったとされている。意味合いも、外で食事をすること、そのために出かけること、と広く解釈されるようになっていったようだ。

(4)17世紀初頭、フランスにピクニック伯爵という男がいた。彼は絵、とりわけ風景画を愛し、様々な画家に風景画を描かせたり、高名な画家の風景画を高値で手に入れたりしていたが、次第に絵に限界を感じるようになっていった。画家たちもなんとか伯爵に気に入られる絵を描こうと業を煮やしていた。そんなある日、ある一人の画家の思い付きにより、伯爵は画家にある山の山頂へとつれていかれる。当然馬車も入れないような道のりで、伯爵は当初徒歩で登山することを嫌がったそうだが、それでもなんとか山頂につくと、画家はそこで枠だけのキャンバスを取り出し、実際の風景を枠の中の作品として楽しませたという。これにいたく感動した伯爵は、その後も毎日のように画家とともに各地の絶景スポットに赴いた。あまりに長い時間伯爵が風景を眺めているものだから、次第に食事もその場でとることが多くなっていった。これが、今でいうピクニックのはじまりなのである。

(5)昭和30年頃の日本。森永乳業は新たな製品として「ピクニック(piknik)」という飲料を発売する。片手で持ってどこでも飲みやすい大きさと、そのやさしい味から大ヒットするのであるが、ある外国人旅行者がこれを目にし、これこそまさにハイキングに適した飲み物であると感動したそうだ。しかし、その製品の性質上、あまりに過酷な登山や長時間のハイキングには向かず、遠足、という程度の平易なハイキングのときには重宝されるようになる。つまり、ピクニックは飲料が先で、この発音のみがアメリカに伝わり、“picnik”と表記されるようになったようである。ちなみに、森永乳業がこの製品に「ピクニック」とつけた由来は謎であるが、おそらく、親しみやすい語感からではないかと推測される。


本当は→ピクニックの語源

本当にあった怖い話

2005年09月01日 21時22分22秒 | 創作怖い話
ある、暑い夏の日だった。

男は友人たちとの旅行から自分のアパートに帰るところだった。
楽しかった数日間の思い出と、疲労感と、沢山の荷物を背負って重い足取りで階段を上がった。

玄関の扉の前に着くと、男は背負っていた黒い旅行鞄を足元に置き、空いた左手でポケットをまさぐった。男はいつも左側のポケットに鍵を入れるのが習慣になっていたのだ。今朝、宿を発つときも、旅行中の数日間失くさないように鞄にしまっていた鍵をいつものように左のポケットに入れたのだった。

ほどなくして鍵を取り出すと、男は手馴れた手つきで鍵を開ける。この家にももう1年半以上暮らしている。

いつもと同じようにドアを開けると、なぜか、ひんやりとした空気が流れてきたような気がした。

悪い予感がした。

背筋がゾっと、寒くなるような思いにとらわれ、男は荷物を玄関に放り出すと、急いで靴を脱ぎ、部屋へとあがった。



緑色の、ふたつの光がまっすぐにこっちを見ている。


いよいよ悪い予感が現実に変わったか。男は、恐る恐る、部屋の電気をつけた。





エアコンつけっぱなしだったぁぁぁぁ!!

しかも!6日間も!!!!



あ~、電気代が怖い。

追記:「緑色のふたつの光」はエアコンの電源と「においま洗浄」のオンを表すやつ。