空(hanul 하늘)風(palam 바람)湖水(hosu 호수)2……青空を吹きぬける風が、湖水にさざ波をたてる。

私たちの暮らしは、美しい自然と共生をとりたい物です。そんな日々の暮らしで、感じたことを綴ります。

ほととぎす

2024-05-24 06:07:32 | 日記

【子規365日】■5月24

ホトトギス月ガラス戸ノ隅(すみ)ニアリ 1900(M33)年

夏井いつき【子規365日】朝日文庫

瀬戸内寂聴・齋藤愼爾「生と死の歳時記」知恵の森文庫 より 《ほととぎす》

 

 

時鳥の鳴き声 (谷口璽照)

「宿貸さぬ怨みは晴れて時鳥」
 旅の人が山道に踏み迷って、或る一軒の家に辿り着き、「難儀をしております。何卒、今夜一晩を」と頼みましたが、いくら頼んでも聞き入れてくださらない。仕方がないので、山の中で野宿ということになったが、夜は次第に更けてくる、夜露が下りてきて、寒さが身に沁みてくる。「あそこの家は何という無慈悲な人であろうか。一晩の宿くらい貸してくれたなら、このような辛い思いもせんものを。せめて軒先でも貸してくれたなら、このような寒さもなかろうものを」と、怨み怨み愚痴を言っていると、ハッと聞こえてきたのは時鳥の声。「特許許可局トッキョキョカキョク」と聞こえますが、その時の句です、「宿貸さぬ怨みは晴れて 時鳥」。
 時鳥の鳴き声というのは、滅多に聞かれるものではない。昔から文人たちが弁当を下げて山の中に入って夜通し待っていても、とうとう聞こえなんだということがあるくらいです。今の今まで愚痴を言って怨んでいたが、「ああ珍しいものを聞いた。もしも宿(と)めてくれたなら、よもやこの時鳥は聞かれぬものを。宿めてくれなんだが幸い、宿を貸してくれなんだが幸福。ああ有難い、明日は御礼に行きましょうわい」。》

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第99回梅田にぎわい亭を聞き... | トップ | カスハラ??? »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
時鳥の鳴き声 (谷口璽照)
2024-05-23 21:53:04
「宿貸さぬ怨みは晴れて時鳥」
 旅の人が山道に踏み迷って、或る一軒の家に辿り着き、「難儀をしております。何卒、今夜一晩を」と頼みましたが、いくら頼んでも聞き入れてくださらない。仕方がないので、山の中で野宿ということになったが、夜は次第に更けてくる、夜露が下りてきて、寒さが身に沁みてくる。「あそこの家は何という無慈悲な人であろうか。一晩の宿くらい貸してくれたなら、このような辛い思いもせんものを。せめて軒先でも貸してくれたなら、このような寒さもなかろうものを」と、怨み怨み愚痴を言っていると、ハッと聞こえてきたのは時鳥の声。「特許許可局トッキョキョカキョク」と聞こえますが、その時の句です、「宿貸さぬ怨みは晴れて 時鳥」。
 時鳥の鳴き声というのは、滅多に聞かれるものではない。昔から文人たちが弁当を下げて山の中に入って夜通し待っていても、とうとう聞こえなんだということがあるくらいです。今の今まで愚痴を言って怨んでいたが、「ああ珍しいものを聞いた。もしも宿(と)めてくれたなら、よもやこの時鳥は聞かれぬものを。宿めてくれなんだが幸い、宿を貸してくれなんだが幸福。ああ有難い、明日は御礼に行きましょうわい」。

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事