晩年のフクちゃんは、
ゆったりのんびり、
猫らしく過ごしていた。
帰宅しても
迎えに来てくれることも
なくなり、
オモチャを投げても
持って来てくれなくなった。
だけど、
穏やかで
優しい毎日。
そこにいてくれるだけで
幸せだった。
贅沢に育ててしまったので
気に入らないフードを出すと
砂をかける仕草をする始末。
フクちゃんに喜んでほしくて
いろんな種類のフードを
用意した。
それが
いけなかったのかもしれない。
気付いた時には
慢性腎不全の症状が
現れていた。
この病気は、15歳以上の猫の
3頭に1頭はかかると言う…。
毎朝、起きてすぐ
洗面所へ行く私に着いて来て
ドアの前で待っててくれた
フクちゃん。
その後、
ゴロンとなるフクちゃんのお腹を
足でコロコロするのが日課。
あの朝も
フクちゃんはドアの前で
待っててくれた。
もうほとんど動けなかったのに
掛けてあった毛布を
引きずったまま
ドアの前に倒れてた。
「もう頑張らないで」
その夜、
フクちゃんは
星になった☆彡
フクちゃん、
幸せにしてくれて
ありがとう。