ハーメルンの笛ふき 作:コリン夫妻 / 絵:エロール・ル・カイン / 訳:金関寿夫出版社:ほるぷ出版 |
有名な話だけど絵本では初めて読んだ。セピア調の絵が雰囲気があり古典的でどこか恐ろしいこのお話にとてもよくあっている。
あとがき「ほんとうはなにがあったのか」が非常に興味深く驚いた。1284年6月26日、ドイツのハーメルンという小さな町で、130人もの子供たちが急に消えてしまったという事件が実際にあったらしいのだ。
原因は諸説あり、近隣の大地主が農奴にするため誘拐させたとか、そのころハーメルン地方出身のある司祭が、そのような農奴徴集を熱心にやっていたとか、「こども十字軍」のためにエルサレムへドイツからだけでも4万人もの子供たちが国を出て、帰ったものはほとんどいないとか、戦争や病気のためという話もあり真相はいまだに謎だそうだ。
もともと、『からのゆりかご―大英帝国の迷い子たち―』を読んで出てきた「ハーメルンの笛吹き」というフレーズが頭に残っていたので図書館で見かけたとき借りてみた。
真偽は分からないにしても、実際にこういう考え方(子供をさらってきて農奴にする)をする司祭は昔からいたのだと分かって愕然とした。
長いし怖いし、とくにねだられもしなかったので、息子に読み聞かせはしていない。
ないたあかおに 作:浜田 廣介 / 絵:池田 龍雄出版社:偕成社 |
この話は子供の時から知っていたけれど大人(20代)になってから読んだら泣けてしまった。浜田廣介の優しくて丁寧な語り口が好き。約15分。
息子はちゃんと最後まで聞いていられるくらいにはなったけど、まだこの自己犠牲による感動までは分からないようす。あお鬼が柱にひたいをぶつけてしまったことをあほ呼ばわりしていた。
今更気づいたけれど、これは「昔話」ではなくて「童話」・「ファンタジー」あるいは「おとぎ話」なのだな、と思った。昔話だと、鬼が優しいというのはあり得ないことじゃないかしら。約15分。
ちからたろう 作:今江 祥智 / 絵:田島 征三出版社:ポプラ社 |
今江氏の、地方のおばあちゃんが話してくれるような語り口の文章が良い。
息子は最後の「おさむらいしゅだけはちいそうなっていた」という意味が分からなかったようす。
これは説明が難しい。侍が化け物退治できなかったこと、召し抱えたいと言っても言下に断られたこと、などを踏まえていればわかるのだが、なんでそれで小さくならなきゃならないのかはまだ7歳児にはピンとこないようだった。
よかったねネッドくん 作・絵:レミー・シャーリップ / 訳:やぎた よしこ出版社:偕成社 |
かなりうけていて、3回くらい読んだかな。
ちゃんと、良い時にはカラー、悪い時には白黒、というページの違いのことを言っていた。5~6分。
あな 作:谷川 俊太郎 / 絵:和田 誠出版社:福音館書店 |
それだけだけど、なんだか男子うけする話のような気がした。
息子はちょっとうけていた。2回くらい読んだ。6~7分
よあけ 作・絵:ユリ・シュルヴィッツ / 訳:瀬田 貞二出版社:福音館書店 |
息子に1回だけ読んだ。気に入ったかは微妙だけど一応聞いていた。ゆっくりしているときにゆっくり読んだほうがいい。
とても絵がきれいなのでじっくり見ながらすすめるほうがいいと思う。
とても雰囲気があるけれどストーリー性は無いしあまり起伏のないクラシック音楽みたいな雰囲気なので、大勢の子供の前で読むには勇気がいるかんじ。5~6分
また ぶたのたね 作・絵:佐々木 マキ出版社:絵本館 |
息子が、自分でさっそく見ていた。ちゃんと読んだかはわからない。
オオカミが結局またぶたを食べられないところで「またやってんのかよ~」とうれしそうに言っていた。
これは、とうとう食べれちゃダメな話なんだろうな。