「きつねとかわうそ」再話・絵:梶山俊夫/福音館書店 (約7分)
きつねは、かわうそに「ごっつぉ(ごちそう)をしあおう」と誘い、かわうそのおもてなしをうけ魚をたくさんよばれます。でも、きつねの家にかわうそがごちそうをよばれに行っても、きつねは天を見上げたまま、返事もしません。翌日、きつねは「てんのばんをいいつかった」なんて言い訳をして、またかわうその魚をよばれます。
これが繰り返され、おこったかわうそはきつねにウソの魚の獲り方を教えます。凍った湖にしょんべんをかけて穴をあけ、しっぽをたらして一晩おけば、引き揚げられないほど魚がとれる、というんです。まに受けたきつねは翌日、とんでもない事態に見舞われます。
「カチカチ山」レベルの、容赦ない終わり方です。子どもたちは終盤、けっこう息を飲んでいる気配がしてざわつきました。しめしめ。
余談ですが、これ息子にも勧めてみたら、部屋から「うお~!」と叫び声がしました。しめしめ。
ちなみに、かわうその怒った顔がかわいいです。
「おんちょろちょろ」再話:瀬田貞二/絵:梶山俊夫/福音館書店 (約6分)
はじめてのおつかいで町まででかけ、道に迷った男の子は、夕闇の中で見つけた民家に一晩泊めてもらいます。その家のおじいさん、おばあさんが「おてらのこぞうさん」と思い込み、お経を読んでくれと頼まれた男の子。ねずみがちょろちょろのぞくのを見て、「おんちょろちょろ…」とテキトーなお経をとなえます。
おじいさんとおばあさんはありがたがって、男の子が帰った後もそのお経を毎日となえていました。すると2人のどろぼうが忍び寄り…。
お経のテキトー描写とどろぼうたちの動きが偶然ぴったり重なって、どろぼうたちは震えあがって逃げていく…という結末です。
途中で他のクラスが読み終わって、運動会の練習がはじまってしまい、私はテンパっていましたが、子どもたちは興味深げに、楽しそうに聞いてくれた様子でした。
お話の力ってすごいですね。
男の子が民家を訪ねる場面では、おじいさんとおばあさんを妖怪だと予想するつぶやきが上がりました。なるほどね。
そして、前に読んだ本が嘘をついてえらい目に合う話だったので、話が終わったとき「男の子はどうしたの?」と聞かれました。そこも気になるよね~。
「無事にうちに帰りました!」と言っておきました。
男の子は、嘘をついても悪さをしたわけじゃなし、人のためになりました。そういう話もあるってことです。
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