資料 日本平和委員会の2月24日と2月21日の声明を紹介します 20220226
ロシア大統領・ウラジミール・プーチン殿
ロシアによるウクライナ攻撃に断固抗議し、即時中止を求める
2022年2月24日 日本平和委員会
本日、ロシア国防省は、ウクライナの軍事基盤、防空兵器、軍事飛行場、空軍を対象とした精密
攻撃を行っていると表明。「ウクライナの防空システムを制圧した。空軍基地の軍事施設も破壊した」と発表した。
一方、ウクライナのクレバ外相は「プーチンがウクライナへの全面侵攻を開始した。平
和なウクライナの都市が攻撃されている。これは侵略戦争だ」と発信した。
このロシアの攻撃は明らかに、国連憲章違反の無法な侵略行為そのものである。この攻撃のエス
カレートは、無辜の市民に多大な犠牲と被害をもたらしかねない。しかもロシアは核保有大国であり、攻撃に先立つプーチン大統領の演説でもロシアが世界最大の核保有国であることを強調し、威嚇を強めている。
これは、核兵器禁止条約が禁止した核兵器による威嚇を背景にした武力攻撃であり、断じて許されない。また、ウクライナにはチェルノブイリ原発事故現場はじめ多数の原発が存在している。この武力行使は核の惨禍を生み出す危険もはらんでいる。
私たちは、貴職に対し、ただちにこの無法な武力攻撃、侵略行為を中止するよう求めるものであ
る
ロシア大統領・ウラジミール・プーチン殿
ウクライナに対する軍事威嚇をただちに中止せよ
2022年2月21日 日本平和委員会
貴国がウクライナ国境周辺に大規模な部隊を集結し、激しい軍事演習を行いウクライナに対す
る軍事的威嚇を強めていることが、極度の軍事緊張を高めています。軍事侵攻は、無辜の市民に
多大な犠牲と被害をもたらすものであり、断じて許されません。
ロシア軍による軍事威嚇と挑発をただちに中止することを強く貴職に求めます。
特に、2月19日に、貴職が、核弾頭も搭載可能な大陸間弾道ミサイルや極超音速ミサイルを発射する軍事演習を指揮し、核使用の可能性もちらつかせて、威嚇していることは重大です。被国の平和運動として、核兵器の使用とその威嚇につながるいかなる行動も行わないことを強く要求します。
国連憲章は、「すべての加盟国は、その国際紛争を平和的手段によって国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決しなければならない」「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇または武力の行使を…慎まなければならない」と明記しています。貴国の一連の行動がこれに反するものであることは明らかです。
私たちは NATO(北大西洋条約機構)の東方拡大など、軍事同盟強化で緊張を高める動きにも
反対ですが、それは貴国の軍事威嚇の行動を正当化することにはなりません。
私たちは、貴国がウクライナに対する軍事威嚇の行動をただちに中止し、ウクライナの主権と
領土保全の尊重を基礎に、諸問題を平和的外交的に解決する立場で行動することを、強く求める
ものです。
また、私たちは、日本政府も含む国際社会が、危機を増幅させる軍事的対応ではなく、国連憲章と国際法にもとづき、ウクライナの主権尊重の原則に立って、外交的政治的な事態打開の努力を尽くすことを求めるものです
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