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LSI・電子機器設計の完全マニュアル・自動化と新市場は可能か?

2006-11-23 | 自然科学
これには、自分自身の中にも現実論的に反論したくなる要素がある。

学習が、ソフトウェアツールとそのライブラリの使い分けに関することだけで完結させることをゴールとするのが最適なのかどうかだ。

私達はこれまで物を加工したり使用したりするときに、壊れたり、上手く動かなかったりすることを、身をもって知ることを経ずに、壊れにくい、上手く動くものを手にすることはできなかったのである。
小さな子供が、ガラスをたたいて遊んでいるとする。この子はガラスをまだ割ったことが無いのだ。たたく強さを間違えると大怪我することになりかねない。
いつかガラスは割れるという経験が必要である。このような経験値が、製品設計と製品の使用に際して永遠に必要なのだ、という考えが、自動ソフト化を最適ゴールとは考えない時の、中心的論点である。

大量に生産するには、電子機器の知識の無い女性が、トレーニングを受けて、回路設計者を凌駕するスピードで工数をこなしていることは有名であろう。
たしかに、生産するためには、彼女、彼らの経験値が必要なのである。
だから、自分の欲しい機器を自分の手で完成させるには、それ相応の物質を加工するスキルが必要である。たとえ、設計のレシピーが完璧でも、このことは、子供達の学習経験からはずすわけにはいかないだろう。これは、料理でも同じだから、大人に取っては直感的に明らかである。

究極の設計手法は、実用化するためには、物質を上手に加工する感性とスキルのあるパーソネルの育成を辞めてはならない。
その条件の上で、それまで設計できなかった、女性が、自分の用事を済ませるために、自分のアイデアを数値化構造化し、自動で設計してしまう手法を完成させることはこれまでにない輝きをもったゴールとなって見えてくると、そう思える。
このモチベーションで、ありとあらゆるものを創る方法の研究が既に進められているのは確かである。

私の夢は、オタクエンジニアが、ツールを使うノウハウを矮小な暗黙知化して自分の好きなことだけを独占しようとすることが現実的な中にあり、
工場の電子機器組立て作業者レベルの女性なら、好きなものを設計できる手法が実現することだ。内職で細々と、だれかの使う部品だけを触って行く仕事ではなく、直接、つくったもので自分の生活が楽に、豊かになるようにでき、更には口コミマーケティングで他のユーザーに販売できる様な、経済文化を形成させることにも発展して欲しい。

ここでは議論しなかったが、この自動化は原理的には可能であると思っています。
優秀なエンジニアの過去の経験情報がソフト化できるからである。
そうでないレベルでできている製品はあるとしても、高価であり、F1エンジンのような男のロマンかもしれないが、一般のユーザーは、生きていくためには不要なものである。

この方向性を否定するものは、堂堂と、一流の第一線エンジニア、研究者になっていただいて、まったく望ましいことですので、是非無視して突き進んでください。



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