北線の風

廃貨車探訪 上武鉄道ワム8000形



形式 上武鉄道ワム8000形
車番 ワム8000
製造 1968年日本車輌

今回紹介する貨車は地味ながらとんでもない車両です。
埼玉県内で倉庫として利用されている上武鉄道ワム8000形のワム8000。
「上武鉄道とは??」と思う方も多いかもしれませんがそれもそのはず。上武鉄道は1986年(昭和61年)に鉄道事業を廃止、運送会社として残るも1998年(平成10年)に解散しています。
八高線の丹荘駅から同じ神川町内にあった西武化学前までの6.1kmを結ぶ小さな路線で貨物輸送がメインでしたが旅客営業をおこなっていた時期もあります。
元々は日本ニッケル株式会社の専用鉄道だった事もあり地元では「ニッケル線」の愛称で親しまれていたとか。廃止間際には終点にある西武化学工業がリサイクル事業をやっていた事もあり国鉄の電車や客車、貨車などが解体のため入線した事も。
上武鉄道の車両は他社からの払い下げ車両が大多数を占めていますが、2両のみ自社発注の新造車がおりワム8000形はそのうちの1両。写真からもわかるように国鉄ワム80000形の私鉄版と言ったところ。
ワム80000と同形の貨車を導入した私鉄はいくつかありますが国鉄からの譲渡車ではなく自社発注で導入したのは上武鉄道と水島臨海鉄道の2社のみ。しかも上武鉄道のワム8000形はこの1両しか製造されなかったので地味ながらも貴重な車両。



車番を書いた板は外されてしまってますが扉に残る社紋板に「上武」と上武鉄道の社紋が残ります。
そしてもう一つの特徴は中央2枚の扉、向かって右側に運用板の取り付け金具が無いこと。ボルトの台座も見当たらないので新造時から無かったものと思われます。
別日に所有者の方にお会いして近くで見させていただきましたが形式名や検査表記は厚塗りで読み取れませんでした。

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