千恵子抄 2013-10-02 20:53:49 | 千恵子抄 あんなに帰りたがつてゐる自分の内へ 千恵子は死んでかへつて来た。 十月の深夜のがらんどうなアトリエの 小さな隅の埃を払ってきれいに浄め、 私は千恵子をそつと置く。 この一個の動かない人体の前に 私はいつまでも立ちつくす。 検索用・片山千恵子