前項で「センテンス・スプリング」を扱ったところ、拙ブログにしては驚くようなアクセスをいただきました。そこで、調子に乗って続編を。
「文春」の「文」から、まずsentenceを思い出すのは、SVOCのSが「主語」であると英語の授業で繰り返し教え込まれるのでsubejectから思い出す最初の訳語が「主語」であるのと同じである、と書きました。
『研究社英語語源辞典』によると、sentenceの歴史的意味変化は次のようになっています。
1.意味、要点 2.破門の宣告 3.判決 4.考え方、意見 5・金言 6.文
英語のsentenceのもとにはsenseがあるので、1に「意味」の意味があるのですが、後に意味内容を持つものが「文」になったのです。「主語」もそうですが、ある意味特殊用語なのです。
「春」をspringと訳すのは当然なのですが、springから「春」しか思いつかないというのでは困ります。
私は、この記事を「ことばの意味を実感する」というカテゴリーで書いていますが、ことばの意味の第一には、特に視覚、聴覚、触覚で感じ取れるもの、があると考えています。
では、springの基にはどのようなことがあるか?私は「雪解けの水のほとばしり」であると考えています。
冬の雪や氷が、暖かくなってくると溶けて、水になって岩間などから飛び出してきます。この様子です。そして、その事態が生じるのが「春」の印であるので、季節の名前になりました。
しかし、意味的には「ほとばしる」なので、英語のspray(スプレー)、sprinkler(スプリンクラー)などもsprで始まっていて、同系語です。日本語でも「スプリング」と書くことのある「ばね」を指すのも、「跳び出してくる」イメージから来ているのでしょう。
つまり、「文春」の「文」と「春」の、日本人が最も思い出す可能性の高い英語が用いられている、ということで、「センテンス・スプリング」という表現には、英語教師として感慨深いものがあります。
「文春」の「文」から、まずsentenceを思い出すのは、SVOCのSが「主語」であると英語の授業で繰り返し教え込まれるのでsubejectから思い出す最初の訳語が「主語」であるのと同じである、と書きました。
『研究社英語語源辞典』によると、sentenceの歴史的意味変化は次のようになっています。
1.意味、要点 2.破門の宣告 3.判決 4.考え方、意見 5・金言 6.文
英語のsentenceのもとにはsenseがあるので、1に「意味」の意味があるのですが、後に意味内容を持つものが「文」になったのです。「主語」もそうですが、ある意味特殊用語なのです。
「春」をspringと訳すのは当然なのですが、springから「春」しか思いつかないというのでは困ります。
私は、この記事を「ことばの意味を実感する」というカテゴリーで書いていますが、ことばの意味の第一には、特に視覚、聴覚、触覚で感じ取れるもの、があると考えています。
では、springの基にはどのようなことがあるか?私は「雪解けの水のほとばしり」であると考えています。
冬の雪や氷が、暖かくなってくると溶けて、水になって岩間などから飛び出してきます。この様子です。そして、その事態が生じるのが「春」の印であるので、季節の名前になりました。
しかし、意味的には「ほとばしる」なので、英語のspray(スプレー)、sprinkler(スプリンクラー)などもsprで始まっていて、同系語です。日本語でも「スプリング」と書くことのある「ばね」を指すのも、「跳び出してくる」イメージから来ているのでしょう。
つまり、「文春」の「文」と「春」の、日本人が最も思い出す可能性の高い英語が用いられている、ということで、「センテンス・スプリング」という表現には、英語教師として感慨深いものがあります。