我的雑感

読んだ本の備忘録。
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『「家飲みビール」はなぜ美味しくなったのか?』 坂田薫著 ワニブックス刊

2022年10月02日 09時24分09秒 | 読書
『「家飲みビール」はなぜ美味しくなったのか?』 坂田薫著 ワニブックス刊、読了。

日本の技術力を分かりやすく解説しているという意味では良い本なのだが。
ちょっと、目先の正論(単なる技術馬鹿)に囚われ過ぎていると感じられる部分も散見。

例えば、アベノマスクには、日本が開発した銅と光触媒を使った「GUDシート」を使えば良かったのではないか、と言っている。
これ自体は確かに正論で、単なる布よりも、半永久的な抗菌効果が得られる素材で作ったマスクを国が配布したなら、拍手喝采だったろう。

が!
当時の状況、分かった上で書いているとしたら、相当悪質だし、単なる技術馬鹿で生産現場を知らない人なんだろうな、という感想しか生まれなくなる。

何故に、アベノマスクだったのか。
不織布その他含め、ウィルス防御のためのマスクが手に入らなかったから、ですよね?
そもそも、マスクの生産体制が脆弱だったが故に発生したマスク騒動なんだから、新素材もクソもなかった。
そんな国民の不安を、布マスク配布で落ち着かせ、「あ、布でも(しないよりは)良いんだ」と周知させたという意味で、アベノマスクには大きな意味があったと思うのだが。

そもそも、アベノマスクも大半がベトナム製とかだったはず。
素晴らしい素材があっても、それを定量生産し、潤滑に流通させ、かつ、エンドユーザーが使いたい形に加工し、最終流通に乗せて、適正価格で末端に届く・・・という、流通やサプライチェーンが機能しないと、全く意味がないという事をこそ、アベノマスクは教えてくれていたと思うのだが。
コメント
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