心頭滅却すれば亦暑さも涼し。
これは坊主が亡くなる前の強りだと思っていた。
30年くらい前、川を超えると慶應大学が見える川崎に住んでいた頃の話だが、その日も9月だというのに残暑きびしく30度は超えるほどの猛暑日でした。
湿気も多く体感温度はもっとあったと思います。
と言っても大学生ではないですよ。
室内で激しい運動をしていたのだが、当時の指導者は、ちと狂った方で、自分で汗かきたいもんだから、窓をすべて締め切った状態ですることがよくありました。飲みすぎナンだよ。
開始から30分くらいしたら、こっそり窓を締め出した。
マジかよ~?
ものの5分もしない内に、汗が滝のように流れてくる。
分厚い練習着が、汗で重くなってくる。
1時間後。「休憩水分補給しろよ。」と指導者が言うもいなや、どでかいヤカン2個に皆群がる。
10分くらいで休憩が終わり又運動再開その後1時間半みっちりやった。
後半は汗も出尽くし体が渇いて頭の中で何かパチンと何かが切れたような音がした。
脳の血管が切れたかと思った。
分厚い練習着も汗でずぶぬれ畳も所々濡れて汗で水たまりができるくらいだった。
例えると練習を着たままプールに飛び込んでそこから上がって来たかの様に濡れ重い鎧を着たかのようで体が動けなくなるくらいの午前の練習が終わった。
しばらく動けなかったが力を振り絞ってそこの部屋から出ると何故かとても涼しく感じ、ちょと肌寒い?とまで感じたものだ。
この後体重を図ったら約3kg減っていたビックリ!!
この時冗談で仲間と練習着を絞ってみたら大量の汗が、ぼたぼた落ちてきた。
雑巾やタオルを絞るかのようだった。
更に時間が経過して、あの諺、本当だったんだ。
と実感できた瞬間だったが2度とごめんだ。
心頭を 滅却すれば 何とやら
真実なれど 死びとにならん。
猛暑でも この経験が 有ればこそ
限界を知り 耐えて対処も