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とんかちドリルズ

Lifestyle constructor
家とか、家具とか、趣味とか。楽しく過ごす為の時間を構築したい工務店。

自分に出来ること

2025-01-19 10:29:00 | my work
小学生の卒業文集に書いた夢は「歌って踊れる大工」だった。

歌って踊りながら大工はしてないけど、鼻歌と独り言全開では大工しているから、近い夢にはなっているのかな(笑)

必要としてくれる人の為に大工として生きて、死にたいと思い独立した。
経営の仕方も、いくら取ったらいいのかも知らない中で、勉強させて貰いながら歩いて来ました。
私は図面や仕様、お金がもちろん決まっていても、依頼してくれた方への愛が溢れ過ぎて「こっちの方がいい」と浮かんでしまうと、ドライになれず、経営者的な判断よりも人間的な判断で、工期や納期を後回しにしてしまう致命的に欠落を持っています。
だから「時間を優先するのであれば私に頼まないで下さい」と伝えるようにしています。

それでも「早く」と言われることはありますが「だから言ったじゃん」と知らんぷりします笑
でも、心の中では「本当に申し訳ない」と思っていたり「オレじゃない人に頼めば困らせる事は無かっただろうな」と苦しくなっています。不安で不安で潰されそうになっているんです、実はね笑

そんな時は余計に、形になった時に「この人に頼んで良かった」と思って貰いたいと、さらにウェットにネチネチやっちゃうんですわ笑笑

仕事としてはダメな大工でしょう。
アテにならない信頼出来ないヤツでしょう。
何が正解なのか分からないけど、そんな事が分かった上で頼んでもらえるなら、私は日本で1番愛情たっぷりに作ります。
出来上がった後も見守りたいと思うのです。その為に若い子を育て、生き続ける限り見守りたいんです。

近所のおばちゃんの願いから日本で1番ぶっ飛んだ建築まで、出来る男になりたいと独立して約15年。
なかなか近い方になっているとは言え、不安や不満、出来てない事への自責は増えています。笑顔で過ごしてくれる家族を見ると自信は復活するんですけどね。

カスタムバイクや芸術作品、サーフボードなんかもそうだけど、彼らは納期ぶっちぎっても成立しているから、オレもそっちだと思って許して笑




今回作っていた建築は「木の上にこんな建築を作るのが夢だったんだよね」と聞いてしまい、出来る事を全て注ぎたいと、作っていました。貰っていた図面は無くてCGだけだったので、どんな形がいいのか、どんな形にすべきか、を注いで身体を動かしました。

そのうち目にするかも知れませんが、これが沢山の人の目を惹き、来て見たいと足を運び、ぶっ飛んだ建築家の脳みそが産んだ建築を楽しんでもらえたら私は幸せです。

今後こんな建築を作る事は多分無いだろうけど、ほとんどの人が経験した事のない建築を作った事を近所のおばちゃんの願いの為に使えたら、やって良かったな、と思うかな。

建築は最高だ。
建築はジャズだぜ。


背中死亡

2025-01-07 18:43:00 | surf
低気圧の抜けた朝
風もオフで波高140オーバー、秒数8秒毎。

きっとホームはいい波だろう。オレにはデカすぎるかも?と思いながら真っ暗の中走り出した。

雨上がりだったせいで朝日は弱く、まだ暗かったけど、白波で形が良いのは見えた。
「ヨシ着替えよう」
板はTiger toe1択。



着替えて海に戻ると「うー、デケェなぁ…笑」でも行くっしょ。と波の隙間でパドルアウト。

頭くらいのウネリはなかなか割れづらく、コレって波がなかなか見当たらない。
波待ちしてると、メラメラと今にも崩れそうなバカデカいセット襲来笑笑
鬼パドルでアウトに逃げてギリギリ回避するも「アレアレ…こんな予定じゃ無いぞ笑」
友人は「今のでしょ!今日は行きましょう」と鼻息フンフン笑笑

頭半近くあっただろうか。
オレあんなのヤダよ笑

すると間違いないAフレームが近づいてきた。周りにはオレしか居ない。
Tigerを信じて追っかけてみる。

グッと波に力が入った瞬間ドンピシャで板は走り出した。
ボトムに向けて板を落として加速させ、見上げると頭の上でリップがメラメラしていた。
「おーでかいじゃないか笑笑」と漕ぎながら、考えた「このままボトムに降りてリップするか…出来るか、オレ…笑」「いや、逃げよう」と回避を選択笑
先の開いたフェイスでターン。
そこは力もなくヘロヘロ。
やはりあそこでバチコン当てられる勇気が欲しい笑

ちょっとスープに押されてプルアウト。
向こうからドンドン波が来ていたのが見えた。
でも戻らねば、とパドルをするも全然進めず笑笑
途中で面白くなって笑いながらパドルするくらいちっとも進まない笑
1歩進んで2.5歩戻る。

ダメだー!と一旦岸に戻り、呼吸を整えチャンネル探して再チャレンジ。
パドルしてもしても動いているのは左にだけ笑
振り返って見ても岸からの距離は何にも変わらず。横移動笑笑

悔しいので、この分厚いTigerToeをどう沈ませるかを練習してみた。ただ、5回まで。
あとは背中が死亡。地面で腕立てしてるくらい沈みませんね、ハイ。

勇気ある撤退です。

岸から見てるとみんな左へ流れて行く。
出てった友達も出れずに戻ってきたり。
そんな日は見てるに限りますな笑笑

まぁTigerToeとまた少し仲良くなれたのでヨシとしよう。
この冬はコイツを攻略する事だけを考えてサーフィンするのです。きっと上手くなれるはずだ。

目指せ頭オーバーでのリッピング。
あーこわ笑







新年あけましておめでとう

2025-01-01 18:02:00 | my work
今年もこのブログはサーフィン多めでお送りする予定でおります笑

「真面目に仕事してます」
なんて書いたってつまんないじゃん。
多分日本Top10くらい真面目にやってますよ。
そんな私はどんな人なのか、それはサーフィンに詰まっているのだ笑笑

ハイ、という訳でサーフィン時々仕事のブログをどうぞ暖かい目でご覧ください。

下手クソなサーファーだって、有り余る愛が全てをカバーするのです笑
海で会って「え?こんなもん?」と思ってください。そんなもんですから笑笑

仕事は色々守秘義務もあるんで上げにくいんすよ。

今年も皆さまどうぞよろしくお願い致します!

Tiger toe Ⅳ エピソード2

2025-01-01 17:56:00 | surf



3Day
波は前回とほぼ同じ。少しまとまり切らずわちゃわちゃしてるものの、まーまー胸肩あるかな?のサイズ感。

ロール+Vボトムなので、わちゃわちゃしているといつもユラユラして安定感に欠けるなぁ…
とはいえ以前より盛り上がるAフレームに引っ掛けて走らせられるポイントが掴めて来た。
何処まで行けるのか試しながら、ソリッドな場所でパーリング覚悟でレイトテイクオフ。いつもなら板の長さや幅、浮力でパーリングするタイミングで、際どいながらもテイクオフが出来た。
ショートボーダーの友人が横で見ていて「今のが刺さらないのはショートだけですよ!あれ行けるとかなり乗れる幅が広がるっすね」
と言う場所でもタイミングが掴めて来た。
やっぱり、いつもの板とは考え方を変えた方が良さそうだった。

その友人にも乗って見てもらった。
板の浮力に戸惑ってはいたものの、やはりすんなり乗れる所を見るとショート寄りな板なんだろう。
彼も「これ丸いショートっすね、機敏だし、浮力もあるから色々な場面で乗れそうっすよ。ただ、インサイドで当て込むのはボリュームあり過ぎて怖いっす笑」
「フックフィンもホールド感があって楽しいですね、この板はなんか中毒性があるっす」
と。

そんな話の後、私はエリスのエッジ7'0に乗り換えて見た。
パドルはいつもより早く感じ、テイクオフは8倍余裕に思えた笑
やっぱりエッジボードすげ〜!と心がなびく笑

4Day
胸肩、セット頭。
少し潮と合わず早めの波。掘れ気味のワイドの中に選べば良いのもありそうだった。

また左へ流されながらバカバカ喰らいアウトへ。
パドルの姿勢も重心も大体読めて来た。
意外といいかもしれない。

タイミング良く、早いながらもパワーのある波で2.3本乗る。
テイクオフのタイミングもワンテンポ手前でも走る場所が見えて来た。
気持ち余裕を持って高速ブレイクを横っパシリ。
ロッカーを使いアップスが軽快に出来る。テンポに乗れば板はかなり早い。
これは良いぞ。分かって来たらかなり楽しい。
クローズする手前で急にターンして見ても、反応は良いし、フィンのホールド感も最高だ。これで立ってるフィンだったら抜けていくだろうけど、そんな気もしない。

テイクオフはもう安心。
波のチョイスを気にして色々試してみたあと、一番のサーフバディに乗ってみてもらった。アウトで彼のライトカイトと交換すると「いや!オレこれ無理かも…これなんか変だよ笑」「ロッカーあるし形も変だし、幅狭すぎない?笑…テイクオフ出来ないかも…」と話した。

オレはライトカイトで来た波にちょんと合わせ余裕のテイクオフ。
この板はマジでヤバいな。なんでも乗れちゃうなー、と早い波を駆け抜け、隣のピークでバディがどう乗るか見ていた。

どうやら本当に乗れなさそうだ…笑
心配になって波待ちしているとコッチにパドルして来た。
「どうー?」と聞くと「ごめん無理。オレはライトカイトが良いや」とすぐに帰って来た笑

「これはね、ケンタローくんみたいな高額なお布施を払って修行をする選ばれた修行僧の為の板だからオレには無理です笑」
と言っていた笑

30年以上サーフィンをしていても無理なんだ。やっぱりこれはじゃじゃ馬なんだな笑

その日はその後Beauのシングル7'0に乗り換えてみた。
テイクオフは安定して早いし操作性も抜群。やっぱりいつ乗っても出来のいい子だった。
インサイドでクローズするチューブに突っ込んでその日は気持ちよく終わり。

修行僧の板は私を引き上げてくれるみたいだ。

その日アンドリューに連絡をした。
乗れなかった事も正直に。

彼からのメッセージは私の大切な宝物だけど、この板の事をちょっとだけ。

「この板はトムと私の知識と経験を注ぎ込んでいます。誰もが簡単に乗れるサーフボードを作る事は簡単な事です。ですがトムは新しい感覚を味わいたいと考え作りました。何より出来上がったTiger toeを彼は気に入っていました。
君が彼より上手くない事を理解しながら、世界1のサーファーと同じ感覚を味わってもらいたいと、考えて私は作りました。
最初にうまくいかなかった時、諦めなかったあなたを私は誇りに思います。ありがとう」

だいぶ抜粋してますが、彼はかなり長いメッセージを私に送ってくれました。
それは私にとって、とても素晴らしい経験です。
修行僧としてまだまだ未熟者ですが、この板を乗りこなしてみたい。そしていつかトムカレンが日本に来ることがあったら会いたいのだ笑

アンドリューも「次日本に行く時に乗らせて欲しい」と付け加えていました。

誰もがこんな体験が出来るわけでは無いと思います。
ただの遊びのサーフィンのアンダーグラウンドな側面を彼はずっと続けています。
そこに触れて楽しめている事を私はちょっとだけ誇りに思うのです。
上手いとか下手とか、そんな事じゃなく「お前なら分かってくれるよな?」と感じるやりとりが、私の好きなサーフィンなのです。

多分Tiger toeが私にフィットした時、もっとサーフィンが好きになってると思うんです。
だからちょっとだけこの板に時間を使って向き合いたい。
それが出来たらまたアンドリューにメッセージを書いて送ろうと思います。

これもまたハンドシェイプの魅力。
高い意味がそこにはちゃんとあるんじゃないかな。

やっぱりサーフィンは楽しいな。

アンドリューに出会えて良かった。