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”知財コミュニケーション研究所 知財コミュニケーター”® 知財活用コンサルタント・セミナー講師:新井信昭のブログ 

「社長! その特許出願ちょっと待った!」。「見せない 出さない 話さない」と「身の丈に合った知財戦略」で企業を元気に!

「はちみつレモン」の復活 サントリー

2011-08-31 06:32:00 | 事業戦略と知的財産マネジメント
おはようございます。知財経営プロデューサーの新井信昭です.

かつて大ヒットして消えていった「はちみつレモン」が、10月から復活します。

詳細こちらです

なぜ消えたのか?

記事は、次のように伝えています。

「しかし、『はちみつ』と『レモン』という一般名詞を組み合わせた商品名は商標登録を拒まれ、延べ約100社が参入する“乱戦”に。その後、ブームは収束し、サントリーも販売を終了した。」

登録を拒まれたのは、「はちみつレモン」という商標には「識別力」がないから、という理由です。

「識別力がない」と判断した商標を登録しない理由は、識別力がない商標は一私人の独占に馴染まないこと、誰もがその商標の使用を欲すること、にある、と言われています。

ちょっと待って下さい。

そもそも商標法の目的は、「商品流通秩序を維持することにより産業の発達を図る」点にあります。

記事にあるように「乱戦」ならまだよいのですが、消費者はかえって「混同」してしまったのではないでしょうか?

とすると、「商品秩序の維持を妨げた」と見ることも可能。

商標登録の要件は、出願時ではなく審査官が最終判断するとき(査定時)に判断されます。

あの頃は、査定まで2年や3年は当たり前でしたから、出願時には「はちみつ」と「レモン」というあり得ない組み合わせでも、査定時には「皆が使っている組み合わせ」になっていることが多かったのです。

どうしたらよいか、正直、答えを持ち合わせませんが、タダ乗りしたほうが得という状況はフェアではないと思います。

が、実態は実態。

新製品のネーミングの時、くれぐれもお気をつけください。

今日もお読みいただき有難うございます。

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