よくリハビリやトレーニングでスクワットを使う。
スクワット。
言うのは簡単だけど、実は奥が深い。深すぎる。
スクワットと言えば、わかりやすく言うと、中腰程度までかがむ運動。
専門的に言うと、下肢の3関節すなわち、股関節、膝関節、足関節を屈曲させていき、重心を上下させる運動である。
まあ、教科書によって、もしくは人によっていろいろ説明の仕方は変わってくると思うが、基本的には合っていると思う。
しかし、この3関節のそれぞれの角度が非常に重要である。
目的によっても変わってくるが、パフォーマンスを意識して効率よくやろうとすると、股関節と膝関節がちょうど同じ
くらいの角度になるくらいが最もよい。
ただし、膝がつま先よりも前に出てしまうのは、膝の前にかかる負担が大きくなってきてしまうので、あまりお勧めしない。
3関節のうち、最も大きく、太い筋肉が回りに多くある、股関節をしっかり使いたい。
しかし、最近の子供を見ていると、この股関節を使えない(股関節がしっかり曲がっていない)子が多い気がする。
書き出すと、いろいろと止まらなくなるので、今回は最も簡単にいい姿勢でスクワットの姿勢をとるコツを紹介。
1.まず、ちょうど膝と股関節が90度になるような椅子に背筋を伸ばして座る。その際、背中は背もたれにつけず、浅く座る。
(椅子の高さがおかしいが、足は床に着いた状態)
2.足を少し手前に引く。
3.背筋を伸ばしたまま、骨盤から上半身を前傾させる。(イラストでは骨盤は前傾していないが、骨盤から前傾)
4.そのまま、頭を前に移動させながら、両足に体重を乗せて、お尻を座面から浮かす。背筋は伸ばしまま。この時、膝が前に出過ぎないように要注意!
5.重心が後ろになりすぎないように、自分の足の裏を感じて、一番体重がかかっているところを土踏まずよりも少し前にコントロールする。
実際に、スクワットの姿勢をうまくとれない人にはこれで簡単に指導できる。
本当に体の使い方は人それぞれなので、一概にみんなこれでうまくできるとは限らないが、指導するうえでこのやり方はうまくいきやすかった。
ここで、前提条件となるのは、背筋がまっすぐ伸ばせることである。
これを、背中が曲がったご老人に行わせると、厳しいものがある。
そういう場合はまた指導方法が変わってくるだろう。
このあたりになると、理学療法士などの専門家がしっかり指導することが大切だ。
これは基本中の基本で、モモ前の筋肉を特に鍛えたい場合などはまた違った方法をすることもある。
やればやるほど、
いろんな人のやり方を見れば見るほど、
奥が深い。