AORな日々をあなたに

好きな音楽の話題を中心にボチボチ書いていきます。

マイケル・フランクス/SLEEPING GYPSY(77)

2007-07-15 00:48:29 | CD紹介

台風4号がこの名古屋にも迫ってきました。雨・風共に強くなってきています。
この台風が通り過ぎれば梅雨明けでしょうか?
 夏を待ち切れずに続けてきました「夏のAOR名盤シリーズ」も今回で第6回。今日ご紹介するのは、ご存知脱力系シンガー、マイケル・フランクスの最高傑作といわれるこのCDで~す! 総合評価★★★★★

  1. THE LADY WANTS TO KNOW
  2. I REALLY HOPE  IT'S YOU
  3. IN THE EYE OF THE STORM
  4. B'WANA-HE NO HOME
  5. DON'T BE BLUE
  6. ANTONIO'S SONG(THE RAINBOW)
  7. CHAIN REACTION
  8. DOWN IN BRAZIL

 最初の1音から、いきなり彼の世界に飛び込んでしまう1。「淑女の想い」という邦題があるこの曲は、幻想的かつ上質な音感を有する屈指の名曲と言えるでしょう。 ジョー・サンプルのピアノ、ラリー・カールトンのギターはあくまで控えめながらしっかりと印象を残し、前面に出るマイケル・ブレッカーのサックスを支えます。

 続く2も同じメンバーの演奏するシャレた佳曲。ゆったりとした3拍子のリズムが心地よい・・・だんだん夢見る心地になってきます。

 そして3ではさらにリズムが遅くなり、ややけだるい感じのボーカルが雰囲気を出します。サックスソロだけは、デヴィット・サンボーンに替わり、先の2曲より、尖った感じの音色を聴かせます。そして曲の後半でリズムが早まる部分が、この世からの飛翔というか、別の世界への転生を感じさせます。

 4はうって変わってブラジリアンリズムの軽快な曲。これと8はリオデジャネイロ録音なので雰囲気はだいぶ違います。ピアノはジョアン・ドナートで見事なソロも聴かせます。カールトンのギターもエッジが効いていい感じ!

 5は前作「アート・オブ・ティー」を思わせるジャズ系の軽快ソング。サックスは再びデヴィット・サンボーン、ピアノもジョー・サンプルに戻ってます。

 6は言わずと知れた大有名曲で、ポップス史上に残る傑作と言われます。ボサノヴァの神様、アントニオ・カルロス・ジョビンに捧げた曲ですが、何回聴いても飽きることのない完璧な曲。ジョーサンプルのピアノが前半を引っ張り、弦楽器のバックが雰囲気を盛り上げるうちに、サンボーンの泣きのサックスが一世一代のグルーヴを聴かせます。

 続く7はクルセイダーズの曲に詩をつけたものですが、本作の中では最もベース(ウィルトン・フェルダー)が主張するファンキーな曲作りになってます。コレもいい!

 最後はボサノヴァちっくな軽快な8。ピアノとギターのソロがいい感じです。

 一気に聴いてみますと、ホント素晴らしい出来です。全体を通したバランスも取れていて、一つの小宇宙を感じさせる程の完成度と思います。

 さっきからボーカルについて全く触れていませんが、主張しすぎないスイートボイスそのものが一つの楽器のように全体と調和していることが、成功の最大の功績であることは言うまでもありません。

 AOR史上10本の指に入る傑作アルバムと思います。夏だけでなく1年中聴けますよ!

 



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8 コメント

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はじめまして! (Musicman)
2007-07-15 19:23:40
ウロウロしているうちに辿り着きました。
ちょうど私も「マイケル・フランクス」についてブログで紹介していたので思わずコメントさせて頂きます。
やっぱりこのアルバムは永遠の名盤でしょうねー。
参加ミュージシャンといいプロデューサーといい、そして何といっても楽曲の良さには他のどのAORアルバムを持ってきても敵わないですね。
今年彼は「ビルボード・ライブ」にやってくるそうですね?
残念ながら私の住む福岡では公演がないみたいで残念ですけど・・・。

こちらにはAORがかなり紹介されているので今後もちょくちょくお邪魔させて頂きますね!!
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またまたこんばんは! (240)
2007-07-15 19:41:20
こんばんは!
また私のツボですね。
1曲目は実は今井美樹のカバーで知りました。
本作、クルセイダーズの面々が最高の演奏をしていますね。フランクスのソフトボッサの良さと見事にマッチした名作ですよね。
TBさせて頂きました。
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Musicmanさん、はじめまして! (ohiro)
2007-07-15 22:45:43
コメントありがとうございます!
素敵なブログですね~、癒されます。
こちらはまだまだ駆け出しですが、時々お邪魔させて頂きます。これからもよろしく!!
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240さん、こんばんは! (ohiro)
2007-07-15 22:56:20
いつもありがとうございます!
私も学生時代はどちらかと言うとAORよりフュージョンに行ってましたので、クルセイダーズなんかもよく聴いてました。
だからこのアルバムの演奏、スゴーク感じるんですかね?
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こんばんは。 (kaz-shin)
2007-07-16 00:13:48
私の拙い記事にコメント頂いて、ありがとうございました。
ohiroさんの記事を読んで、益々記事を書き直したくなりました。
本当に拙い記事ですが、TBさせて下さい。
夏に聴きたくなる1枚ですよね~。
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おはようございます (shintan)
2007-07-16 08:03:25
TBありがとうございました。

これからの時期にピッタリなアルバムですよね。
ムーディーで洒落た内容なんで、美女を横に乗せたナイトドライブなんかにはまりそうです。僕の場合そんなシチュエーションは今後もないでしょうけど(笑)

リンクさせていただきましたので、今後ともよろしくです。
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kaz-shinさん、ありがとうございます! (ohiro)
2007-07-16 22:41:07
いつも楽しく拝見しています。kaz-shinさんの影響か?最近はJ-AORもいいかな・・と思い始め時々CDを漁ってます。これからも勉強させて頂きます。
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shintanさん、コメントありがとうございます! (ohiro)
2007-07-16 22:45:46
「美女を横に乗せたナイトドライブ」
いいですね~、このあたりの名盤になりますと色彩やシーンが目に浮かぶような感じがしますね。
これからもよろしくお願いします。
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