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北朝鮮の金正恩委員長がベトナムに視線を注ぐ理由-QuickTake

2019-02-20 10:19:50 | 日記



北朝鮮は荒廃した経済をいかに近代化させるかのヒントを得るのに、それほど遠くに視線を向ける必要はない。隣国の中国と韓国はどちらも、数十年で世界的な製造大国への変身を遂げたからだ。

  だが、 金正恩朝鮮労働党委員長はもっと遠く離れた別の国からの助言も求めている。北朝鮮同様、米国と激しく戦った歴史を持つベトナムだ。金委員長は昨年の南北首脳会談でベトナム型の改革を模索する意思を示したとされ、トランプ米大統領と今月ハノイで会談に臨む際、ベトナムを間近に目にすることとなる。

1.なぜベトナムに関心があるのか
  経済向上だけでなく、長年の孤立からの脱却や、権力の掌握を続けるという重要な点でロードマップが得られるからだ。1975年のベトナム戦争終結から約10年後、ベトナム共産党は社会主義に市場経済を取り入れ人々を貧困から解放するという、いわゆる「ドイモイ」(刷新)政策を導入。外国からの投資を促し、国有企業への補助金を減らし、農民が余剰作物を売ることを許した。ベトナムは現在、10数余りの自由貿易協定を結び、経済は2000年以降平均6.6%成長している。


2. 北朝鮮との類似点はあるか
  両国とも、戦争で米国と戦った。ベトナムは戦争捕虜や行方不明者の問題解決を通じて旧敵国との和解が始まったが、この路線を金委員長がたどり始めた。1994年にクリントン政権(当時)は対ベトナム禁輸を解除、関係正常化のプロセスが始まったわけだが、北朝鮮も追随できるかもしれない。ベトナムと北朝鮮は現在では世界で勢力が小さくなりつつある共産圏の一員だ。歴史的に中国の影響を大きく受けてきたが、他の大国との関係を発展させバランスを取る必要がある。両国とも、陸上や海上に領有権の問題を抱えつつも貿易の機会が巨大な地域に位置する。冷戦時、ベトナムは南北に分断された。北朝鮮の現状は1980年代のベトナムに重なる。国内経済は疲弊、ほとんどの国・地域との関係は断絶していた。

3. 違いは何か
  北朝鮮は指導者が支配する独裁国だが、ベトナムは一党支配であるものの少数集団が指導する体制だ。金委員長の瀬戸際外交とは対照的に、ベトナムは他国との友好を追求し世界経済に積極的に関わってきた。アジアの大国となった中国に対し、北朝鮮は支援をかなり頼ってきたが、ベトナムはある程度、経済的に独立性を保っている。北朝鮮の輸出の9割が中国向けの一方、ベトナムは中国が最大の貿易相手ではあるが、韓国や日本、米国の存在も大きい。ベトナムの人口は北朝鮮の約4倍で、国土面積は約2倍半。ベトナムの経済発展は、世界貿易の急速な拡大期に効率は高いが低賃金の労働力が支える輸出拡大で実現した。北朝鮮は経済を開放しても、世界がより保護主義に向かう時期に重なってしまうかもしれない。

4. 北朝鮮の経済問題はどの程度深刻か
  非常に悪く、しかも悪化している。韓国の中央銀行は、2017年に国内総生産(GDP)が3.5%縮小したとみており、これは20年で最悪の落ち込み。昨年に入ると国際社会からの制裁がますます厳しくなった。1970年代には韓国より強い経済分野も多数あったが、その後は急速に悪化し深刻な飢饉(ききん)に何度も見舞われている。国民の平均所得は1300ドル(約14万4000円)未満と推計され、韓国の20分の1にも届かない。

Map
大国の両側に位置するベトナムと北朝鮮ブルームバーグ

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース

2019-02-20 10:18:25 | グルメ
米国が中国に人民元の安定を求め、切り下げをけん制したため、ドルが上昇しました。米中通商協議の行方は、20日の欧州委員会トップとメイ英首相の会談と共に引き続き相場を左右する材料になりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

人民元の安定
米国は中国に対して貿易交渉の一部として、人民元相場の安定を維持するよう求めている。米国が課す関税の効力をなくそうと、中国が人民元を切り下げる手段を封じることが狙い。米中協議に詳しい複数の関係者が語った。両国は「覚書」に為替政策をどのように盛り込むかを議論している。正確な文言は依然定まっていないが、最終的な合意の枠組みに組み入れることで両国は暫定合意した。

玩具キャンペーン
ウォルマートは11-1月(第4四半期)として少なくとも10年ぶりの好決算を発表し、2019年の米小売業界を巡る懸念を払拭(ふっしょく)した。重要視される米既存店売上高は前期比4.2%増と、アナリスト予想を1ポイント上回った。経営破綻し米国の全店舗を閉鎖したトイザラスの買い物客の受け皿になろうと、大規模なキャンペーンを展開。玩具が予想以上の売り上げを後押しした。

出馬表明
バーニー・サンダース米上院議員(77、バーモント州、無所属)は2020年大統領選挙への出馬を表明した。16年の大統領選挙でヒラリー・クリントン氏と最後まで民主党候補の指名を争った同氏は、2度目の大統領選を目指す。「現在のホワイトハウスの住人は米国の恥だと考える」と言明。打倒トランプ政権を立候補の理由に挙げた。

冷や水
欧州委員会のユンケル委員長は、20日に予定されるメイ英首相との会談が英離脱問題を解決に導く公算は小さいと述べ、打開を期待する市場に冷や水を浴びせた。委員長は「英国が実際何を望んでいるのか」確信が持てないと指摘。英国が2カ月以上の離脱延期を求めてくる場合、EU法に従って英国は5月後半の欧州議会選挙に参加する必要があると主張し、「それ以外の可能性はない」とくぎを刺した。

失望決算と荒稼ぎ
英銀HSBCホールディングスは昨年10-12月の利益が予想に届かず、今年について主要市場の政治的緊張で予測が極めて難しいと警告した。金融市場の混乱で打撃を受け、投資銀行収入が減少。一部で期待が高かった新たな自社株買いの発表はなかった。決算とともに公表された届け出によると、昨年夏のトルコ金融危機の際に、通貨リラの急落で恩恵を受け、約1億2000万ドル(約133億円)を1日で稼いだ。

シンガポール人のための高級住宅、需要好調-希少性と排他性が寄与

2019-02-20 10:04:00 | グルメ
シンガポールでは最も望ましい住宅の一部について、所有できるのは市民権保有者だけという決まりがある。

  同国の高級住宅需要をここ何年も押し上げてきたのは中国を中心とする海外の買い手だが、外国人が購入できなくてもそうした住宅の魅力は損なわれていない。広範な不動産市場が鈍化しているにもかかわらず、希少性と排他性が「グッド・クラス・バンガローズ(GCB)」と呼ばれる住宅の価格を記録的な水準に押し上げた。


  植民地時代の建物から建築家が設計した現代的住宅で、片持ち式ベランダやインフィニティプール、美しく整備された広大な庭園を備えた物件に至る約2500軒のGCBが市内に点在している。


日本株続伸、米消費堅調や商品市況高-輸出や商社など資源関連高い

2019-02-20 09:55:12 | グルメ
20日の東京株式相場は3日続伸。米国の消費堅調に加えて銅やニッケルなど商品市況が上昇し、自動車など輸出、商社や非鉄金属といった資源関連株が高い。

TOPIXは前日比5.63ポイント(0.4%)高の1612.15-午前9時5分現在
日経平均株価は87円54銭(0.4%)高の2万1390円19銭
  米ウォルマートが19日に発表した2018年11-19年1月決算は、最も重視される米既存店売上高が前期比4.2%増と、アナリスト予想を1ポイント上回った。米株式市場では同社株が小売株を押し上げた。ロンドン金属取引所(LME)ではニッケルが非鉄金属の上げを主導、銅は5営業日続伸した。


  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「米国の景況感はピークアウトしたものの、雇用や製造業指数などを見ると大きくスローダウンはしていない。ウォルマート決算にみられるように個人消費はそれほど悪くない」と述べた。現在の相場は米国の過剰流動性と米中通商交渉とのせめぎ合いで大きく動けないとし、「米国株の強さが維持されている状況は日本株にとって評価ポイント」と言う。

  一方、米国と中国の通商交渉は、関係者によれば人民元相場安定の保証を最終的な合意の枠組みに盛り込むことで両国は暫定合意した。ただ、米大統領経済諮問委員会(CEA)のハセット委員長はCNBCとのインタビューで、なおかなりの前進が必要と述べた。